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第14話 すまじきものは宮仕えなり

本日2回目の投稿です。お読みいただければ幸いです。

 祝賀会から1月が経ちました。4月に入り、いろいろ落ち着きを取り戻しつつあります。僕はロバートと一緒に領土の開発に当たっています。道を作り、水路を建設し、畑の区画整理や新規農地の開発など、僕の土魔法が大いに役に立っています。


 キャサリン姉さんもやってきて、今一緒に暮らしています。キャサリン姉さんはロバートの仕事を手伝っています。ベンジャミン様の孫だけあり、行政能力に優れ、事実上の宰相代理みたいな仕事をしています。

 ロバートもめちゃくちゃ助かっていると言っています。


 僕とロバートは別々の土地を治めているのではないかだって?

 実は面倒なので、一緒にまとめて統治しています。ほぼ一緒の国のようになっています。

 そして、ロバート達と僕らは相変わらず一緒に暮らしています。

 ちなみにジェーンさんとミーアさんは妊娠しています。ロバートは「夜ゆっくり眠れるなんて幸せだ」と言っています。

 ミリアも「早く子供が欲しい」と言いますが、まだ幼いので、15歳まで我慢するよう言いつけています。

 ちなみにミリアですが、読書好きなことから、いろいろな本を読み漁り、かなりの知識量を蓄えて、最近だと僕たちにいろいろ助言してくれるようになりました。


 キャサリン姉さんも夜の生活に参戦したい様子ですが、結婚するまでは我慢するそうです。「私は侯爵令嬢だからね。形式を整えないとあとでいろいろ支障があるしね」と言っていました。

 パプル村の結婚式は毎年6月に挙げられます。そこまでは我慢するとのことでした。


 4月に入ってすぐ、僕とロバートはカムイ大臣から呼び出されました。なんか面倒なことを言われるのではないかと思い、思いっきり警戒しています。ただ、今回はロバートも一緒に呼び出されているので、正直何事なのか想像がつきません。


 カムイ大臣に会うと、二人とも座るように言われ、お茶が出されました。いつも単刀直入に言うカムイ大臣にしては珍しいと思いました。

 「まず、グランド伯爵に伝えることがある。領地替えだ」そうカムイ大臣は話し始めました。

僕は一挙に警戒しました。僕とロバートを引き離して、勢力を削ごうと考えているのでしょうか。

 「西部にある貴公の領土を没収し、その代わりに旧ホール伯爵領の3分の2を与える」といって、地図を出して対象となる領土を指し示しました。


 正直拍子抜けしました。西部の領土は離れすぎているため、代官を置いているのですが、管理が大変で、開発も十分に進んでおらず、手放しても惜しくはありません。

 それにホール伯爵は僕の領土のすぐ南に位置し、アサシン帝国との国境を守っていますが、アサシン帝国は外国とあまり外交関係を結ぶことを好まず、フーシ王国と少量の交易がおこなわれているだけと聞きます。


 さらに今回もらえるホール伯爵領は海に面しています。海が手に入れば、おいしい海の幸や交易の船を停泊させる港も作れます。

 僕からすれば、かなりおいしい話だと思いました。ただ、カムイ大臣のすまなそうな様子を見ると、この交換は僕に不利な条件であるよう国は把握しているように見えたので、「領土交換の条件はそれだけなのですか」と聞いてみました。


 カムイ大臣はあわてて、「今後ホール伯爵の代わりにアサシン王国と対応してもらうことになるが、その代償として上納金の支払いを免除することとなった」と言いました。

 「それは、現在持っている領土の分も含めてでいいですね」と強くいってみたら「ああ、それで問題ない。領主に課せられている上納金を今後永久に免除する」と言ってきました。

 上納金免除まで勝ち取った僕は小躍りしそうになりましたが、ぐっとこらえて、「この件は書面でいただけますでしょうか」と聞いてみました。

 「わかった。書面で交付しよう。領土交換の件はこれでいいな」とカムイ大臣が聞いてきたので、「はい、これで了解いたしました」と答えたら、カムイ大臣はほっとした感じになりました。


 「あともう一つ話がある」カムイ大臣は顔つきを再び厳しくして言いました。

 「フーシ王国から軍の派遣依頼が来ている。グランド将軍、お前を名指しで希望してきている。また、スカイ辺境伯には兵1万人の供出が求められている」

 僕とロバートは思わず顔を見合わせました。

 また戦争かよ。本当に嫌になります。それにロバートには1万の兵を供出せよと来ました。


 「ロバートは独立しており、命令に従う義務はないのでは」僕はカムイ大臣に聞きました。

 「ロバート辺境伯は独立しているが、属国だ。本国であるバルバドス王国の命令に従う違う義務がある。グランドはこの国の伯爵だ。当然従う義務がある」そうカムイ大臣は言いました。

 「わかりました。それでこの任務達成の暁には、当然褒賞はいただけるのですよね」僕は聞きました。

 「無茶なものでなければかなえるように努力しよう」カムイ大臣は言いました。

 「僕とロバートの完全独立です。ロバートも僕もバルバドス王国から切り離し、独立を達成したい」そうカムイ大臣に伝えました。

 便利使いされるのは、もうごめんこうむりたい。少なくともこれを最後にしたいと考えていました。

 カムイ大臣は少し考えていましたが、「バルバドス王国を宗主国として同盟関係を築くことを条件に、ロバート殿とグランドはともに公国として独立を承認しよう。それでどうか」と言ってきました。僕らはそれで了承しました。


 早速、僕とロバートは領土に戻り、準備を始めました。

 僕がフーシに行くと言ったら、キャサリン姉さんは「私もついていくわ。兵站の維持に私がいないと不便でしょう」といって、ついてくることになりました。ミリアも「もし可能ならフーシ王国の公文書を見てみたい。私も一緒に言っていいかな」と聞いてきました。キャサリン姉さんが「それいいわね、是非いっしょにいきましょう」と言って、僕がだめだという暇もなく、了承してしまいました。

 とにかくこれが済めば、戦争は終わりです。バルバドス王国の好きなように使われるのもこれが最後だと思いたいです。僕とキャサリン姉さん、ミリアの3人はフーシへ向かいました。


お読みいただきありがとうございました。少しでも気になりましたら星かブックマークをいただけますと大変ありがたいです。第3章に続くかの判断材料にしますので、もしよろしければ評価をいただけるとありがたいです。

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