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第10話 戦後処理、自由はどこに

かなり短めです。楽しんでいただければ幸いです。

 ロバートの元に戻って、3日3晩寝込みました。起きたら、僕とロバートに王宮から招集がかかっていることを知らされました。


 僕たち二人は王都へ行き、王のもとに行きました。謁見の間に呼び出され、そちらに案内されると、4人の大臣たちが周りを取り囲んでいました。

 「ロバート・スカイ、貴公を辺境伯として、我が国の属国として独立を認める。領土は旧フーシ国領とし、属国扱いなので上納金は不要とする。なお、賠償金の分割払い分と捕虜を貴公の処分に任せる。旧子爵領は返還すること」王は厳かに告げました。まあ、子爵領をすべて取り上げられたのは痛いが、想定の範囲内です。


 これで、ロバートも一国の主です。僕はしばらくロバートのもとでのんびり働いて、飽きたらまた旅にでも出ようかな。ミリアはロバートに預けておいて、ローマンに帰るときにいっしょに連れて行こう。男爵位はロバートの子供にでも継いでもらえばいいし、王国に返してもいい。


 そんなようなことを思っていたら、今度は僕に声をかけられました。

 「次はバート・グランド。貴公はバルバドス王国伯爵に任ずる。領土は旧スカイ子爵領と西部州の旧伯爵領のうち20か村を与える。また、バルバドス国軍将軍の地位を与える。なお、今まで通り、辺境伯に仕えることも認める」


 えっどういうこと。一瞬頭の整理が追い付かなくなりました。


 王が退出してから、カムイ軍務大臣に聞きました。「これはどういうことですか」

 カムイ大臣はにやにやしながら答えました。「伯爵は敵前逃亡と嘘の報告を行い、更に上官を侮辱した罪で、爵位はく奪の上、追放された。俺の前でペラペラとうそをついたからな。それで西部防衛の分け前で領土の一部が与えられたわけだ。あと、西部の方は講和が成立したよ。外務大臣が大喜びで対応していた。とりあえず賠償金と、今回奪ったガイロ―の街とその周辺を手に入れた。東の講和条約もお前が持ち込んできた通りでほとんどまとまったよ。追加でブレイド王国に与えられるはずだった南方の領土もバルバドスが手に入れた。フーシもブレイドも納得のうえでな」カムイ大臣は続けて言いました。


 「あとお前からもらった裏切り者の貴族の一覧はとても役に立ったよ。裏切りの程度によって処刑か、国外追放か、爵位の剥奪となった。当然領土や財産は没収だ。実に内務大臣が喜んでいたよ。これで少しは国庫もうるおったと言っていたぞ」カムイ大臣は笑っていいました。


 「お前たちは本当に頑張ってくれた。おかげでみんな大満足だ」そう言って、僕に向かい「お前がいきなり伯爵になったのは、貴族として大きな功績があった証拠なのだぞ。なんせ、東と西の侵攻を事実上一人で防いだのだからな。財政的な貢献も大きい。あと、将軍としての地位だが、これからも頑張ってもらうからなという意味で、俺からのプレゼントだ。喜んでくれるよな。あと2人に勲章を用意しておくよ」そう言って、カムイ大臣はもう一言付け加えました。


 「王は、お前を絶対に逃がすな、とおっしゃっていた。俺も同意見だ」カムイ大臣は笑いながら去っていきました。


 「ねえ、ロン」「なんだバード」「おれ、お前に任せて逃げていい?」「やなこった」

 戦争は無事に終わりました。でも僕は自由にはなれませんでした。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら、星かブックマークをいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

明日は連休最後の日曜日ですので、午前9時と午後2時、午後7時に投稿いたします。楽しんでいただければありがたいです。

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