Report 5 「あたり前」の先に(6)
「現世……!?」
賢治は目を見開き、現世を見た。
「賢治。現世は、賢治がどのような決断をしようとおぬしのことを信じると――そう、あの時計塔の空間で決めた。だが賢治、いまのおぬしの選択は明らかに間違っているのだ。いまの賢治の選択には、賢治の意志があらぬ!」
現世は虚ろな表情をする賢治とは対照的に、強い意志を感じられるまっすぐな目で賢治を見据え、そう敢然と言った。
(オレの……意志?)
現世は、今度は麻枝を方を向いて言う。
「筒井先生――いや、麻枝鐵亜季! おぬしもそうなのだ!! おぬしの行為には、意志が感ぜられぬ!!」
麻枝は「一体、何を言っているんだい?」と、やや呆れたように首をかしげた。
「おぬしが変えたいのは、本当にこの術師界なのかと聞いておるのだ」
「意味がわからない。何を言いたいんだい?」
「おぬしは、奈津美という少女を守れなかったあの日の自分と向かい合うのが怖くて、考えることを放棄し暴力の道へ逃げ込んだと言っておるのだ!!」
現世がそう言い放った瞬間、空気が変わった。
麻枝の八つの目と縦に割けた口からは、表情が読み取れない。だがそれでも、今の現世の言葉が確実に響いたことだけは、賢治にもわかった。
「『変化を望むもの』だと? 笑わせるな、なのだ。おぬしは、何も変化することなど望んでおらぬ。おぬしは、つねに『自分が正しい』と思い込んでおって、そんな自分が変わることを恐れてさえおるのだ」
麻枝は黙ったままだ。
現世は傷つき倒れる圭子を指さして、追い打ちを駆けるように麻枝を責め続けた。
「かつて慕ってくれて、今でも信じてくれておる家族同然だった人間を、傷つけ切り捨ててまで望む『変化』とは何か? いいや、そんなものはないのだ。おぬしはただ『弱さ』と『後悔』から逃げ続けるために、暴力をふるっておるだけなのだ。そんな軟弱な心の持ち主の世迷言に付き合う道理など、どこにあるのか?」
「黙れ!!!!!」
麻枝が怒声をあげると共に、三本目の右手に持った杖を現世の方へ向けた。
賢治は、とっさに現世をつかんで引き寄せて、杖を前に出した。
麻枝の杖の先に、濃い紫色の円陣ができる。
《凶ツ弾》を短縮詠唱するつもりだ。
「《プロテクティブ・シールド:シャドーキネシス》!!」
賢治の杖の先に、薄紫色に輝く大きな円陣ができると同時に、麻枝の円陣から漆黒の霊弾が放たれた。そして《プロテクティブ・シールド:シャドーキネシス》に命中し、爆発四散した。
「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ――黙れええええええッ!!!!!」
凶ツ弾の連弾が、賢治の防御円に命中しては爆散する。
やがて周囲が土煙に包まれ始めた頃、連射は止まった。
「――筒井先生」
賢治が不意に、口を開いた。
「オレは、たしかに『精霊術』が怖いよ。でも、この『恐怖』を乗り越えるのは、自分自身で見て、考え、乗り越えなきゃいけないんだ」
土煙が晴れる。
目の前には、構えを解かないままその場で震えている麻枝の姿があった。
「この数日間、たった数日間だけど、オレはこいつらと一緒に過ごして、色々なことを考えた。そのとき覚えた感情は、思考は、けして誰かに押し付けられたものじゃあない。何が正しくて、何が間違っているかは、オレがオレの意志で決めなきゃいけないんだ」
それから賢治は、敢然とした態度でこう麻枝に言った。
「この大切な経験を与えてくれたこいつらを傷つけようとするあなたを、オレは間違っていると思う。だから、あなたの誘いに乗ることはできない」
そう言いながら賢治は、危ういところだった、と考えていた。
「……どうやら、話が噛み合わないようだな」
麻枝の声に、冷たい響きが増した。臨戦態勢に入ったのだ。
「考えを改めよう。君たちはもはや、対等に対話ができる『相手』ではない。制するべき僕の『障害』と定義する」
ヴゥ――ン。
賢治は感じた。肌が震え、何かが身体の中を通り過ぎたかのような独特な感覚。
麻枝の力場が、再展開されたのだ。
だが賢治は、もはや恐怖に震えることはなかった。
覚悟を決めた表情を麻枝に向け、現世を腕に抱えたままこう言った。
「ありがとう、現世」
「む?」
「オレはまた目の前の恐怖に、不安に負けて、不本意な選択をするところだった。オレはもう、自分の意志に反することを――二度としたくはない」
「そうか。ならば戦うぞ、賢治!」
「ああ! ――現世、マルコシアスを召喚だ!!」
賢治は、現世を腕から離す。
現世が開いたページは、マルコシアスのページだった。
「《炎斬侯爵マルコシアス――召喚!》」
賢治の身体の下とその先に、二つの円陣が浮かび上がる。
前の三角の中に円が描かれた円陣からは、四メートルもの激しい火柱があがった。
そして火柱の中心には、燃え盛る長剣を携えたマルコシアスが立っていた。
【35. 炎斬侯爵マルコシアス Marquis of Blazing Slash, Marchosias】
戦闘力 A(攻撃 A 体力 A 射程 C 防御 B 機動 C 警戒 A)
霊力 B 教養 D 技術 D 崇高 B 美 C 忠誠心 S 使役難易度 III
「召喚主様、ご命令を」
マルコシアスが言った。
「あの男を捕らえろ、マルコシアス!」
賢治がそう言うと、マルコシアスは「御意」と言って麻枝に斬りかかった。
すると、無数の土孕ノ仔蜘蛛が地面から飛び出した。
「ハッ! 〔紅焔斬〕!!」
マルコシアスは炎の長剣を振るい、土孕ノ仔蜘蛛を次々に焼き砕いた。単純な攻撃しかできない仔蜘蛛は大盾の前ではほぼ無力であり、簡単に押し飛ばされてしまった。
戦場の主導権は瞬く間に、マルコシアスが握ってしまった。
「《サモン・ディポーテーション》!」
麻枝は後ろに後退しながら唱えた。勁路負担率は15。
「《アブラカタブラ》!」
賢治が対応する。勁路負担率は25。
麻枝は、賢治の《アブラカタブラ》を通す。《サモン・ディポーテーション》の光線は《アブラカタブラ》の円陣で遮られ、音を立てて打ち消された。
「スー……」
麻枝が、深呼吸をし始める。
「〔蜘蛛毒霧〕を吐く気なのだ!」
「させるか!」
マルコシアスは賢治の意を組み、麻枝との間合いを一気に詰めた。左腕の大盾を突き出して突進する。
ガッ――
「何ッ!?」
麻枝は第一と第三の右手、そして第三の左手でマルコシアスの大盾を掴んだ。
すると即座にマルコシアスは炎の長剣を突き出したが、第二の左手で払われた。
いよいよ麻枝が〔蜘蛛毒霧〕を吐こうとしたとき、賢治が叫んだ。
「《ファイアボール》!」
毒霧が放たれる麻枝の口めがけて、非常に速い速度の《ファイアボール》が突っ込む。
「むぐ!!」
麻枝は、とっさに第一の左手で顔面を押さえる。第一の左手甲に《ファイアボール》が命中して爆発した。
「ぐほ――」
マルコシアスが、宙に投げ出された。
麻枝が、そのヤシの木のように毛むくじゃらの右足で蹴り上げたのだ。
炎の長剣がマルコシアスの手から離れ、地面に投げ出される。
「《サモン・ディポーテーション》!」
毒霧が漏れ出す口で、麻枝は唱えた。勁路負担率は15。これで麻枝の合計勁路負担率は80。
「《アブラカタブラ》!」
賢治、対応する。賢治の合計勁路負担率は50。
「《ヴェク》――」
「ウルアッ!」
マルコシアスが麻枝が杖を握る第二の右手めがけて大盾を水平に投げる。
「ぐっ!?」
麻枝はとっさに、第一と第三の右手首から糸を出して捕らえようとした。だが糸にかかっても盾の勢いはとまらず、麻枝の第二の右手で握られている杖を折って、上腕二頭筋に直撃した。
パキィン!
《サモン・ディポーテーション》が《アブラカタブラ》によって打ち消された。
「ウラララララララ――」
盾を投げられて怯む麻枝にマルコシアスが突っ込んでいき、〔紅焔拳〕でラッシュを仕掛けてきた。
ガガガガガガッ!!
だが麻枝は、負傷した第二の右腕以外の拳をフルに使って〔紅焔拳〕のラッシュを的確に捌いた。炎の拳に触れないよう、マルコシアスの手首の部分に拳打を加えて軌道を反らしたのだ。
「ぐふっ!」
二発のストレートを右肩に食らったマルコシアスは後ろへのけ反った。
すかさず麻枝は、一の右手と三の右手でマルコシアスの首を掴んだ。
ボギンッ。
嫌な音がした。
マルコシアスの首が、百八十度曲げられた。
あっという間の出来事だった。
「マルコ、シアス」
余りの凄惨な光景に、賢治は思わず声が震えた。
マルコシアスの身体を両断するように、召喚陣が浮かぶ。そして光の粒子となって霧散した。
(殴り合いで、マルコシアスが負けるなんて――)
目の前で起こったことが信じられず、賢治は戦慄した。
マルコシアスは、現在賢治と現世が召喚できる精霊のうち、もっとも戦闘能力が高い精霊だ。
召喚できる精霊は、あと一体。
(……ここで召喚する精霊を誤ったら、オレたちの敗北は決定的になる。デカラビアの〔五芒星の魔防壕〕で閉じ込めるか? だがパワーに欠けるデカラビアだと、その後はどうすればいい?)
賢治は迷っていた。ここまで判断を間違えてはならない状況に追い込まれたことなど、生まれて初めてのことであったからだ。
しかし、麻枝は考える余裕などは与えてくれなかった。
「――賢治! 前!」
叫ぶ現世。賢治は、慌てて前を向く。
ドドド、ドドドド、ドスドスドスドスドスドス!!
突進する麻枝の巨体が、賢治の目と鼻の先まで迫っていた。
「ス――《スタン・フラッシュ》ッ!」
「フンッ!」
賢治のトネリコの杖の先から放出される白い閃光は、六本のたくましい腕に阻まれた。
「何――」
麻枝の一本目の左手が賢治に伸びる。
現世、「賢治!」と悲鳴をあげる。
ガシッ。
麻枝の大きな手は、賢治の顔面を鷲掴みにして空中へ持ち上げた。
「……ッ!」
さっきのマルコシアスの無惨な姿が、脳裏に浮かぶ。
一瞬で、全身が恐怖に浸され、汗と震えが止まらない。
それでも賢治は勇気を振り絞り、何かしがの呪文を唱えて抵抗しようと試みた。
「ぐっ……うっ……ううっ」
(ダ……ダメだ! 口が塞がれて、呪文を唱えられない!)
「フフフ……。『さっきまでの威勢はどうした?』などと月並みな台詞が似合う状況だねえ、青梅くん」
「賢治を離すのだ!」
現世が、本の角の部分で麻枝に突進した。
ガシッ!
しかし虚しくも、一つ目の右手ですぐに掴まれてしまった。
「二人はもう一度、繭になってもらおう……」
「《オーバーグロウン・グレイトヴァイン――MAX》!」
賢治の背後から、凛とした声が響いた。
(堺!?)
掴まれているので、賢治は後ろを振り向いて確認することはできなかった。だが、何が起こっているのかは分かった。
堺が残った力を振り絞り、呪文を唱えたのだ。
六本のつるが伸びてきて、麻枝の手首に絡みつく。
「《オイリィ・ヘルズ》!!」
そして続けざまに、桐野は唱えた。《オーバーグロウン・グレイトヴァイン》の蔓から油がにじみ出た。
「――¡Heyheyheyheyheyhey!」
六つの火の玉が飛んできた。イソマツの〔バクチク〕である。
油にまみれたつるに引火し、麻枝の六つの手首が炎に包まれた。
「ぐおおっ!」
麻枝は堪らず、慌てて賢治を手放して火を揉み消した。
そして落ちる賢治を、何者かが受け止めた。
「ゼェ……ゼエ……、ざまあないね!」
賢治の身体を受け止めた主は、麻枝の方を向いてそう言った。
顔を血塗れにしたイソマツだった。
麻枝の正面のほうを見ると、〔蜘蛛毒霧〕にやられて青白くなった顔を上げて伏せっている桐野の姿があった。
(堺! イソマツ!)
二人とも、やっとのことで動けた、といった状態だった。
一方の麻枝は、六つの手首の穴が焼き爛れてしまい、二度と糸は出せそうになかった。
桐野が、虫の息で口を開く。
「イソマツ……。青梅と現世をつれて……、逃げ――」
だが、その言葉は中断されてしまった。
麻枝はその巨大な左足の親指と人差し指で、桐野の背中を踏みつけたからだ。
桐野は「ごふっ」という腹から引き絞られたような声をあげて、大量の唾液を吐き出した。
「桐野ッ!」
現世は悲鳴を上げる。
すると麻枝は現世を一本目の左手で、掴み取った。
それから左足の指で桐野を押さえながら、右足で桐野が右手で握る杖を踏んづけてへし折った。
ドドドンッ!!
麻枝の顔面に、イソマツの〔バクチク〕がクリーンヒットした。
「¡Qué gilipollas de mierda, ......hey!(何すんだゴミクソ野郎、ああん??)」
だが麻枝は怯まなかった。
もくもくと顔から黒煙をあげたまま三つ目の左手で、イソマツの右手を掴んで捻りあげた。
――ゴキリ。
イソマツの右手が、曲がってはいけない方向へ180度曲がった。
そのままイソマツの左手を、三つ目の右手で掴んで捻りあげる。
さらに二本目の左手で、イソマツの顔面をわしづかみにする。
賢治は、麻枝にトネリコの杖を向けた。
「イソマ――ぐあっ!」
だが次の瞬間、麻枝は右足を蹴り上げて賢治の杖を払いのけた。
衝撃で引っ張られ、賢治は地面を何度も転がった。
(……。杖もないのに、一瞬で制圧された……。次元が違い過ぎる。これが……超能力者――亜人の本気なのか……!!)
賢治は身を以って、真祖帰りした亜人の恐ろしさを知った。
「小田くん。離して欲しいのなら、左手で『グッド』のサインを出してくれないかな? さもなければ、君の頭がつぶれるよ?」
脅迫する麻枝。
だが、イソマツは親指を下にさげるサインをした。
「そうか。じゃあ堺さんと小田くんは、もういいや」
ゴギンッ。
麻枝は、捻りあげたイソマツの左手を引っ張って左肩を脱臼させた。
「てめ――」
「おっと。杖を拾ったら、三人がどうなるか保障できないよ?」
「……ッ!」
賢治は、地面に転がるトネリコの杖に手を伸ばしかけた手をその場で止めた。
「――命までは取らないけど、一生戦うことができない身体にしてあげようね」
そして、淡々とした声色でそう言った。
(……)
「イ、イソマ……。ぐ、げぐっ――うあああっ!!」
悲鳴を上げる桐野。麻枝の左足の二本指では、桐野の胴体が踏みつけられていた。肋骨がメキメキと鳴っている。あと一センチでも踏み込めば、折れてしまいそうな音だった。
(……だよ)
賢治は腹の底から、熱い何かがこみ上げてくるのを感じた。
(……何でだよ、この野郎)
それは怒りだった。
(奪われ、踏みにじられる者の痛みを知りながら……何で自分も他人を踏みにじり、尊厳を奪おうとすることができるんだ……! 許せねえ……!!)
しかし不思議なことに、それまでのように怒り狂って頭が真っ白になることはなかった。
あくまでも冷静に、怒りの対象に、そして自らの怒りに対して、理屈を通そうとした。
そして、不思議なことが起こった。
((許せぬ……、この者だけは許せぬ……!!))
(――!?)
どこからともなく、現世の声が響いたのだ。
だが、そんなことはありえない。
本の姿を現世は麻枝の節くれだった手で掴まれ、閉じられた状態にあるからだ。
すると、答えは一つ。
現世は、賢治の頭の中に直接語りかけてきたということになる。
(現世……!? 現世なのか!?)
賢治は、頭の中で現世に呼びかけた。
((ぬ!? 賢治なのだ!?))
応答した。
驚くべきことに、賢治と現世は今、頭の中で意志疎通することができていた。
((おぬし、何故テレパシーができるのだ!? そのような呪文は、まだ教わってないはずなのだ!))
(わからない! わからないけど……。
お前もオレと、同じことを思っていることだけはわかる。今は、それだけで十分だ)
((……! 賢治……))
(考えるぞ! この状況を何とかして、麻枝を倒す方法を……!)
重なり合う二つの意志。
賢治と現世から霊力場の波が生じ、周囲の空気を震わせた。
ゴ、ゴ、ゴ、ゴゴゴ、ゴゴゴゴゴ。
砂が飛ぶ。風が鳴る。地面が揺れる。
「なんだ、まだ無駄な抵抗をする気かい? いいだろう、今度こそ二度と逆らえないように――」
麻枝が嘲笑しかけたその時――
「――ぐああああッ!!」
嘲笑が、悲鳴に変わった。
「目がッ!! 目がくらむッ!!」
麻枝が右足を離す。解放された賢治は、頭上を見上げた。
虹色の光の柱が、現世から立ち上っていた。
(現世……!?)
目の前の現世の異変が気になったが、麻枝が謎の光に目が眩んでいる今、何をやるべきかを賢治は即座に悟った。
地面に転がるトネリコの杖を拾い、麻枝に向ける。
練習用の的のイメージを麻枝の手足に重ねながら、呪文を唱える。
「《ファイアボール!! ――for five times!!》」
賢治の杖の先から、五つの火球が連続して飛び出す。
それらは桐野を踏んづけている左足、イソマツを捕らえている三つの手、そして現世を掴んでいる一つ目の右手に、見事命中した。
「ぐおっ!」
麻枝は手を離し、後ろへ大きく下がった。
桐野、イソマツ、現世の三人が解放される。
最初は的に当てる事さえままならなかった《ファイアボール》であったが、今では完全にコントロールができるようになっていた。
賢治はすかさず、倒れる桐野とイソマツの許へ駆け寄った。
「賢治!!」
解放された現世は、虹色の残光をまといながら賢治に向かって飛んできた。
「現世! 召喚するぞ!」
「ああ、それなのだが――」
本が開かれて、左のページに映る現世は、何か言いたそうな表情をしていた。
「どうした、現世? 言いたいことがあるなら、言ってくれ!」
そして現世は、驚くべきことを口にした。
「――召喚できる精霊が、増えておる」




