Report 4 清丸町(5)
狭い洋室のなか、賢治たちは穴だらけのソファーに座って一つ目の巫女と対面していた。
ここは、社務所(神社の事務所)の中にある応接室だった。
「不審者に追われている、ねぇ……」
一つ目の巫女が言った。
「お願いです、鳥海さん。妖魔同盟の幹部である因幡清一郎に敵が多いことは、お分かり頂けると思います。同盟内部の問題である場合、魔導警察には頼れません。私たちの保護者が来るまでの間、ここに居させてください」
桐野が、巫女――鳥海璃亜に対して言った。
(こいつ……刺々しくて社会性ゼロだと思っていたけど、こんな風に交渉できるんだ……)
賢治は、桐野の思わぬ社交性に関心した。
桐野は、賢治と現世のこと(特に「門」に関わること)は上手く隠しながら要点だけを説明して、鳥海との交渉を成立させたのであった。
鳥海の説明によると、この神社の名前は「箕借神社」という。
「箕借り」とは、「一つ目鬼」という亜人の仲間である。箕とは穀物をふるい分ける道具であり、いつもそれを持っていることからこの名前が付けられた。箕借りは、人間の身体を操ることができる〔身借り〕という超能力を持つ。さっき賢治の右足が急に動かなくなったのは、この力によるものだ。
ここは箕借りの祖神を祀る神社であり、そしてそこに務めている鳥海は、当然「箕借り」の純血である亜人なのだ。
さっき賢治たちが出た古井戸の上に建てられていたのは、新築された拝殿だった。賢治たちは鳥海に、ここの社務所につれられた。社務所は受付と、奥の応接室、それとごく狭い物置しかない。この応接室も狭く、四畳半あるかないかといったところだ。
「面倒事はごめんだよ。……と言いたいところだけど、今は疎遠になっているとはいえこの神社は妖魔同盟に世話になっていたからね。わかったよ、連絡が来るまでな」
鳥海は、賢治たちの頼みを承諾した。
「どうもありがとうなのだ!」
「ウチが断って子どもたちが危ない目に遭うのは、寝覚めが悪いからね」
(……)
賢治は、鳥海の顔を気まずそうにちらりと見た。
「あの……、鳥海さん……」
「ん?」
「さっきはその……。指差して『お化け』なんて言ってしまって、本当に申し訳ありませんでした……」
賢治は鳥海に、先ほどの非礼を詫びた。
「ああ、いいっていいって。昔から言われていることだし、気にしてないよ」
鳥海は、軽く笑いながら流した。
けれども賢治は、そう返されたことでかえってもやもやが深くなった。
(そういう問題じゃないんだよ。こういうのは)
自分の中にある差別意識が浮き彫りになり、またそうした差別意識をぶつけられても受け流すのが「あたり前」になって内面化されている鳥海を目の当たりにして、賢治は何とも言えぬもやもやとした気分になった。
「いま鳥海さん一人みたいだけど、他には誰もいないの?」
イソマツが訊いた。
「ああ。じいさんが神主なんだけど、最近具合が悪くてね。ここ半年くらいは、アタシが一人でやってる」
それから鳥海は「跡継ぎがいなくてね」と付け加える。
そのとき、拝殿の方から何かが崩れるような音がした。
「――!? 何事なのだ!?」
応接室の窓を覗き込む賢治たち。
すると、拝殿の床下から人影が出てきた。それは、さっきから賢治たちをつけている大男だった。
「アイツだ! あれがぼくたちをつけてきた男です!」
賢治が鳥海に言う。
「私が行ってくる」
そう言って立ち上がる鳥海を、桐野が止める。
「危険なのだ! 現世たちも一緒に――」
「馬鹿野郎! 子どもに何ができる! いいから、アンタたちはここに隠れていろ」
鳥海はそう言って、社務所から出ていった。
賢治は窓から覗き込む。
そこには、大股で大男に食ってかかる鳥海の姿があった。
「何か揉め始めたな……」
桐野がつぶやいた。
男が右手で懐から何か取り出したようだが、ちょうど鳥海が影になっていてよく見えない。少なくとも杖ではないようだ。
「あっ! 男が杖を取り出した!」
イソマツが言った。
だが杖を持った男の左手は、変な方向へ曲がる。鳥海が〔身借り〕を使ったのだろう。すると男は、たくましい右腕を鳥海に向かって伸ばした。
「助太刀にいかなくては! 力場を展開するぞ、賢治!」
「わかった! 《Expand》!」
現世と賢治が立ち上がり、力場を展開して魔装する。現世はゲーティアの姿に、賢治は青いマントを羽織った姿になった。そしてそのまま、外へ飛び出そうとした。
「ちょっと待ちなよ、二人とも」
だが桐野が、二人を止めた。
「何で止めるのだ、桐野!」
「涼二先生が来るのを待った方がいい。あれが本当に己なら、きっと伏兵を用意しているだろう。わたしたちが出た途端に、鳥海さんを人質に取るかもしれない」
「だったら、なおのこと、鳥海どのを救わないとなのだ!」
「わたしたちに課せられているのは、〔扉〕と〔鍵〕の保有者を保護することで、人助けじゃない。自ら進んで危険な目に遭うというのなら……、わたしたちは実力で現世たちを止めるよ」
「桐野……!」
言い合う現世と桐野。
そこへイソマツが口を挟む。
「僕もキリちゃんに賛成だな」
「イソマツもか!」
「申し訳ないけど、鳥海さんがどこまで信用できるかわからない。ハッキリとは言えないけど――あの人、匂うんだよ。何か隠している感じがある。勘だけどね」
妙にシビアな見解を示すイソマツに、困惑する賢治と現世。
「~ッ、もうよい!! おぬしらには頼まん! 現世も、実力を行使するまでなのだ!」
そう言うなり現世は、窓に向かって直進した。
ガッシャーン! 窓を勢いよく破って、現世は外に出た。
「何てことを!」
桐野が声を上げる。
「現世!」
同じくして賢治が、応接室を出てすぐ左にある扉を開けて外へ飛び出した。後ろで桐野が呼び止める声がしたが、振り返らなかった。
(たしかに、堺とイソマツの言うことは正しいかもしれない。だけど……オレは現世と出逢ったあの日に決めたんだ! もう、目の前で助けが必要な人がいるのに、自分に言い訳をして手を貸さず、逃げ出すようなマネはしないって!!)
賢治が外に飛び出すと、男に取り押さえられている鳥海の姿があった。
「ぐ、ぐぅッ……!」
杖を持った右腕は背中へ持っていかれ、もがけばもがくほど関節が軋んでいく。
「《ファイアボール》!!」
賢治が唱えた。
握りこぶし大の《ファイアボール》の火球が杖先から発射され、男の側頭部に命中した。
「うおっ!」
爆発をモロに食らった男は、鳥海を手放して後ろに倒れ込む。
「よし! 召喚なのだ賢治!」
「ああ! だけど、今日召喚できるゲーティアの精霊はあと一体! 慎重に選ばなきゃいけない!」
この数日間の集中講義において、現世の『ゲーティア』の召喚術には「ルール」がいくつか存在することがわかった。
一つ目は、ダメージを受けて強制的に集積幻想界に帰還した召喚精霊は、一日経過しないと召喚できないということだ。これについて徳長は、「召喚精霊がダメージを受けることで、召喚者の個人幻想域に何らかの負荷がかかるからではないか」と考察した。
二つ目は、単一の召喚精霊は最低でも四時間は経過しないと再召喚することができないということだ。先の徳長の仮説に則れば、個人幻想域への負荷が原因と考えられるが、詳しいことはわからなかった。
そして三つ目。これがもっとも重要である。ゲーティアの召喚精霊を召喚できるのは、一日三回までに限られる。講義中、賢治と現世はどうやっても一日のうちに三回以上召喚するということはできなかった。賢治および現世の勁路の負担との関連性は認められず、はっきりとした理由はやはりわかっていない。
「ではこいつは、どうなのだ!」
そう言って現世は、ヒトデの姿をした召喚精霊が描かれたページを右に表示した。
【69. 星獣侯爵デカラビア Marquis of Astrobeast, Decarabia
戦闘力 A-(攻撃 B 体力 B 射程 B 防御 A 機動 A 警戒 B)
霊力 A- 教養 B 技術 B 崇高 C 美 D 忠誠心 D 使役難易度 III
「こいつなら、敵の術師を閉じ込められる結界を張れるのだ!」
「よし、そいつだ! 《星獣侯爵デカラビア Marquis of Astrobeast, Decarabia ――召喚!》」
賢治の目の前に三角形に正円の円陣ができあがる。
円の中に光が迸り、青色のヒトデのような生き物が飛び出した。
「お主……、吾輩に何の用か?」
デカラビアは、身体の中央に一つある大きな眼球でギロリと賢治を睨みつける。
「あの男を結界で封じ込めてくれ!」
「フン、お安い御用だ……。〔五芒星の魔防壕〕!」
デカラビアの目が妖しく光ると、男の周囲に円陣が出現した。
円陣から円柱型の光のドームが立ち上り、男を閉じ込めた。
「くっ、《ブレイキング・エンチャントメント》!」
男が唱えた。超能力の力場を分解する、術解呪文である。
「案ずるな。あの程度の術解呪文では、この結界は解けぬ」
デカラビアが言う通り、男の呪文は効かなかった。
このような他の力場の干渉に耐え得る、強力な力場を展開する術を「霊的結界」と呼ぶ。
「青梅! 現世!」
桐野とイソマツが駆けつけてきた。
「さーて。話してもらおうかね、マガツのテロリストさん。僕たちの後をつけてどうするつもりだったのか……」
イソマツが人差し指を向けて、男にそう言った。
男は懐に手を入れ、何かを取り出す。
「馬鹿野郎!! マガツのテロリストはその女だ!!」
それは、縦に開くタイプの警察手帳だった。
上半分には男の写真に「警部補 池田正司」と印字されたネームカードが入っていて、下半分は桜の上に五芒星の円陣をあしらった魔導警察のマークが刻印されていた。
「ま……魔導警察官なのだ!?」
驚愕の声をあげる現世。
その時、異変は起こった。
――ゾワッ。
賢治は、今までに感じたことがない違和感を覚えた。
身体の中を、何か恐ろしいものが通り過ぎたような感覚――
「あ、あれを見るのだ!」
現世が声を上げた。
前を見ると、風が鳥海の周囲を旋回していた。そして、彼女の身体が激しく発光した。
「オ、オレの足が勝手に……!?」
そして、信じられないことが賢治の身に起こった。
まったく意図していないのに足が動きだし、鳥海の方へと歩き出したのだ。
「青梅!」
桐野が手を伸ばしたが、届かなかった。
鳥海は立ち上がると同時に、自分の方へ駆けてきた賢治の首に左腕を回し、杖を彼の頭に向けた。
「――バレちゃあ仕方ないね。召喚精霊を戻すんだ、坊主」
賢治は杖を目の前に突きつけられ、震えるほどの恐怖を覚えた。身体は動かないが、内心は戦意をくじかれていた。
「……り、り、《帰還》......」
賢治は言われるまま、デカラビアを帰還させた。
デカラビアの足許に召喚陣が浮かび、青い煙となって消えた。
そして、かろうじて動く目を鳥海の方へ向けてみると、その形相はさらに面妖なものになっていた。
――顔は朱に染まり、額の両脇からは二本の角が生えている。
「これは……『真祖返り』」
桐野がつぶやいた。
「リバーション……! って、何だ!?」
賢治がそう言うと、桐野がずっこけた。
「精霊学の講義で習っただろ……。亜人の純血種である『真祖』の姿に変化して、能力を向上させる術のことだよ」
「あはは……。ごめん、頭から抜け落ちていた……」
「おっと、お喋りはそこまでだよ」
ピキン。……
「……!」
鳥海がそう言うと賢治は、声も出せなくなってしまった。
「今この坊主は、頭のてっぺんから足のつま先までアタシの意思でしか動かないようになっているんだよ……。こんな風に、ね」
賢治の右手が勝手に引っ張られる。
右手の人差し指が眼鏡の下を掻い潜って、右目に突き刺さる一歩手前で止まった。
「賢治!」
現世が叫んだ。
「鳥海璃亜! お前はマガツの協力者として、一月前の本多将斗の暴行に関与した容疑がかかっている! どこにも逃げられないぞ! その少年を離せ!!」
池田が鳥海に警告をする。だが〔身借り〕を警戒してか、何ら杖もその他の武器を手にしていない。
「本多!? あの、本多どのか!?」
現世が驚いて言った。
「ん? 本多局長のご子息を知っているのか?」
池田が訝って訊いた。
すると現世は「しまった」と言った表情をする。
(一月前、暴行、現世が知っている人……)
池田と現世のやり取りを見て賢治は、因幡邸に来たときに因幡から言われたことを思い出す。
……で、ほんの一か月前のことだ……。さっき協会が、極秘裏に〔鍵〕の宿主となるのに相応しい魔術師を術師界の中から募ったって言ったろ? その術師の一人が、マガツに襲われた……
……拷問されたその術師は、現世が『門』の保有者であることをゲロッちまったんだ……
(……そうか! 拷問された「鍵」候補者は、この世界の警察のお偉いさんの子どもだったのか! そりゃあ警察が血眼になるワケだが、この刑事は「門」のことを知らされているのか?)
「オイ、アンタ! 何で私たちを追い回したんだ!」
桐野が池田に訊いた。
「汎人界の警察から連絡があったんだよ。顔を隠した二人組に襲われた三人の子どもたちがいたって。目撃証言から、『因幡清一郎宅の住人』であることがわかったんだ」
池田の話を聞いて桐野は「チッ」と舌打ちした。
「オレたちは、お前ら妖魔同盟とマガツのつながりについて疑っている。それでお前らの後をつけていたら、ここに辿り着いたってわけだ。偶然とは思えねえ。おい、お前らの親玉は何を企んでいる。お前らは何を隠している」
この口ぶりから、どうやら池田は「門」のことを知らないようだと、賢治は悟った。それはそうである。「門」のことは国家機密であり、一般の公務員などに知らされるような代物ではないのだ。
だがどういうわけか、マガツは「門」のことを知っている。恐らくこの鳥海も、である。そうであるから、賢治を真っ先に人質に取ったのだろう。
「ふざけるでない! ヤツらに狙われているのは現世たちだ! ここに来たのは完全に偶然なのだ! 何故、疑われねばならぬ!」
賢治はこのやり取りを傍から聞いて、キナ臭いものを感じた。
(……魔導警察って、たしか同盟と対立している退魔連合っていう術師結社の影響が強いんだよな。そうか、事情聴取って体でオレたちを自分たちの側に留めておこうって魂胆か。そのために、「門」のことを知らない一般の警察官を手駒にして、あの手この手でオレたちに干渉をしてくるつもりか……。くそったれめ、これが支配層のやり方ってことか!)
杖を握る鳥海の手が震える。勝手に会話をする桐野たちに、業を煮やしているようだ。
「おい、さっきからうるさいぞお前ら! 全員力場を閉じて、杖とその他の武器を全部渡しな! さもないと――」
「さもないと――どうなるっていうんだい?」
イソマツが、銃の形にした右手を鳥海に向けながら言った。
「超能力者か……。その手を下げな! このガキがどうなってもいいっていうのか!!」
「やってみなよ。詠唱を終える前に、アンタの右手が爆発するだけだから」
「お、おいやめろ! 挑発するな!」
池田がイソマツを諌める声を上げるも、無視された。
「バカが……。いいか、アタシは〔身借り〕の力を持ってるんだ。何をやるつもりか知らないが、力場を展開した途端にその人差し指をお前自身に向けてやる」
「¿Quién te crees que eres......?(あんまなめんじゃねーよ) だったら、何でさっきからそうしないんだ?」
イソマツがそう挑発する。
だが鳥海は、睨みつけたまま黙り込んだ。
「その沈黙が、答えだよ。――それがアンタの能力の限界なんだ。アンタは真祖返りしても、一人の人間しか術の対象にはできないんだ」
イソマツはそう喝破する。
「……そうだとしたって、アタシの圧倒的な有利は変わらない。〔身借り〕をこの坊主から一瞬だけ解き、お前に〔身借り〕をかけて仕留めてから、また〔身借り〕をこの坊主にかけ直す。それだけさ」
「そんなに言うなら試してみるかい?」
イソマツは、鳥海の言葉に全く動じることなくそう言った。
「ダメだイソマツ! 危険すぎる! 万が一、青梅に何かあったら――」
だが見かねた桐野が、イソマツを制止しようと前に出ようとした。
「黙ってろ小娘!」
鳥海が桐野に杖を向け、緑色の円陣が浮かんだと思った瞬間――
桐野の足元に同様の円陣が浮かび、そこから舞い上がる突風が彼女を吹き飛ばした。
「うぐっ!」
突然のことに桐野は対応できず、直撃を食らって砂利の上を転がった。舞い上がった砂や小石が彼女のパーカーは細かく刻み、ところどころから血がにじんでいる。
「桐野!」
現世が悲痛な声を上げた。
一方賢治は、驚愕の表情を浮かべていた。
(……え、詠唱もなしに呪文を!?)
「わかったかクソガキ! こうなりたくなかったら、その手を下げるんだよ!」
鳥海がそう吠えるや否や、彼女の右手が赤い爆炎に包まれた。
「な……」
彼女はその右手を見て、恐怖で上擦った声を上げた。
「う……うわああああ!」
皮膚が爛れて、熱で溶けた金属の杖が右手にくっついてしまっていたのだ。
「――Te lo dije.(言っただろ) 右手が爆発するって」
氷室のように冷え切った声で、イソマツが言った。
(イソマツ……)
そのイソマツの表情は、賢治にとって初めて見るものだった。
いつもの軽妙でノリのいい友人である、小田イソマツはそこにはいなかった。
一人の冷酷な戦士が、敵を目だけで射殺さんばかりににらみつけている情景がそこにはあった。
賢治はその姿を見て、鳥海に杖を突きつけられたとき以上の恐怖を覚えた。
「今だ! うおおおおっ!」
好機と悟った池田が、鳥海に飛びかかった。
(――!)
その時、賢治の身体の自由が戻った。
鳥海が〔身借り〕を解いたのだ。
「《ブレイキング・エンチャントメント》!」
そして、次の〔身借り〕の対象になることを予期した池田が、杖を懐から取り出して唱えた。
パキンッ! という音がして、空気が波打った。
〔身借り〕が、かけられた次の瞬間に破られたのだ。
池田は手錠を取り出して、鳥海の右手首に嵌めた。
「鳥海璃亜! お前を、障害および脅迫、公務執行妨害の現行犯で逮捕する!!」
「――あンれま。これはどういう状況で?」
緊迫した空気に不釣合いな、飄々とした声が響いた。
賢治たちが振り向くと、鳥居の下に因幡清一郎が立っていた。




