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16/22

女教師

ギリギリアウトの制服で2週間ぐらい学校に通った頃だろうか。

ようやく新しい制服が仕立て上がり、家に届られた。


これで死んだような目で登校する日々もようやく終わりを告げるのだ。

蓄積された好感度は無くならないとの事だったが、これで他人を惑わせる事も無いだろう。


新しい制服の袖に腕を通し、目の輝きを取り戻した私は学校へ登校したのだった。


学校の正門をくぐり、校舎に向かう並木道、私の前を金髪ツインテールの女の子が歩いているのに気付いた。

ソニア先輩だった、私は朝の挨拶をしようと先輩に駆け寄る。


先輩の後ろ姿まであと数メートルと言う距離で、突然、強風が吹いた。


先輩のツインテールとスカートがふわりと舞い上がる。

先輩はあわててスカートを抑えたが、両手で前側を抑えただけだったので、後ろ側がめくれ上がった。


私は先輩の後ろ側に居るので、スカートがほぼ全開になる光景を目撃する事になったのだ。


(薄い水色にレースの装飾ね…)


先輩はくるりと私の方に向き直り


「見たわね?」


「ソニア先輩、おはようございます」


「いい事!今見た事は忘れなさい!」


とラッキースケベのテンプレート的なやり取りをするのだった。


クラスの皆に挨拶をしつつ自分の席に着く。

朝のミーティングで簡単な連絡事項等を、担任のセシリア先生が生徒に伝えた。


その時に

「エリスさんには個別指導がありますので、放課後残るように」

と言われてしまった。

(私何かやらかしたかしら…)




休憩時間になってローラと雑談をしていた時だった。


突然、後ろからおっぱいを鷲掴みにされ

「あふっ」

と変な声が出た。

(またマリーね)


その時、私の隣にいたローラが、私からマリーを引きはがした。


ローラはマリーを引き寄せ、マリーの頭を抱きしめる。

「むぎゅ」


ローラに正面から抱きしめられ、マリーの顔がローラの豊満な胸に押し付けられた

「くっ苦しい…」


「イタズラしちゃ駄目じゃない」

「ギブ、ギブ…」


「どうしてマリーはいつもナチュラルに」

「酸素がー、酸素がー」


「エリスの胸を揉んでいるのでしょうか」

「わぁきれいなお花畑ー、おばぁちゃん去年死んだはずじゃ…えっお前にはまだ早いって?」


意識を失う直前、ローラの胸から解放されたマリーは青白い顔で新鮮な空気を吸い込む

「ぜー、ぜー」


いつか見た光景である。

(お花畑までワンセットなのね…)


マリーがローラに抗議する。

「私はエリスの許嫁だから胸を揉む正当な権利があるんだよー」

「許嫁?」


私は慌てて言う

「こ…子供の頃の話ですわ…」




- 二人がまだ幼い頃の思い出 -


「エリスちゃんは将来何になりたいの?」

「お嫁さん」


「じゃあマリーちゃんは?」

「私もお嫁さんー」


「あのね、お嫁さんって好きな人同士じゃないとなれないんだって」

「じゃあ私エリスちゃんが好きだから、エリスちゃんのお嫁さんになるー」

「じゃあ私もー」


「大きくなったら結婚しようね」

「うん!」


「約束だよ」

「ゆびきりする?」


「あのね結婚の約束はゆびきりじゃなくて…チューするんだって」

「えー」


「……」




「と言う事があったのよ」


「それで、チューしたんですか?」

ローラが何故か食いついてくる


「えっ」

「チューしたんですか?」


「そ…それは…ほら、子供だったし…」

私はちょっと顔を赤らめながらお茶を濁す


「したよー」

と横からマリーがちゃっかり肯定する


「だからエリスは私の許嫁なのー」

「それは子供の頃の話でしょう!」


エリスとマリーが言い合いをしている光景をローラは眩しそうに見ていた。




放課後、教室に居残りで、私はぼんやりと考え事をしていた。

今日はクラスメイトの帰宅がやけに早く、教室には誰も居なかった。


いくら考えても”個別指導”をされるような覚えは無い。

居残りの理由が全くわからなかったのだ。


私がしばらくそんな事を考えていると、担任の女教師が教室に入って来た。


名前はセシリア・エイベルで年齢は20代後半だろう、丁度、前世の私ぐらいの年齢だ。


プロンドのロングヘアにウェーブがかかっている。美人でスタイルが良く、男子の人気がかなり高い。


「今日はエリスさんにお話があって残ってもらったの」

「お話ってなでしょう?」


「起立なさい、エリス・バリスタ。こちらに来るのです」

私は言われた通りに立ち上がり、先生の元に赴く。


先生の前でピタリと私の歩みが止まった。

いや止まったと言うより、動けなくなったと言う方が正解だった。


(か…体が動かない…)


私は呆然と立ち尽くす。


(金縛り?)


先生が私の背後にまわり、後ろからそっと抱きしめられた。セシリアの豊満な胸を背中に感じる。


(え?)


セシリアが耳元で囁いた


「エリス・バリスタ、貴女は何者なの?」


私の胸元のボタンがはずされ、セシリアの手が服の中に侵入してきた。


同時にスカートがたくし上げられる、もう片方の手は、スカートの中に侵入していた。


状況が理解できず、私はパニックに陥っていた。


セシリアの行為は更にエスカレートする。


胸元から侵入した手が私の胸の先端まで届き、指先でやさしく撫でられた。


「あうっ…せ、先生…やめ…て」


スカートの中でも、私のおへその辺りから下方向へと指先が這っていく。

その指が下着に到達すると、下着の端に親指をひっかけられ、スルスルと下におろされて行く。


「そこは…だ…め…」


私は熱い吐息を漏らしつつも、抵抗を試みたが体が動かない。


「せ…先生…お願い…だか…ら」


「貴女のプロフィールが()()()()()()()()見えないのよ」

とセシリアは言った。


「もう一度言うわ、エリス、貴女は何者なの?」


その時、横から声がした。


「そこまでにしてもらえるかしら」


そこに立っていたのはリリスだった。


同時に私の金縛りが解けた。私は女教師を振りほどき、リリスの元に走り寄った。


セシリアがリリスに向かって言った

「そうだったのね」


リリスが答える

「そうよ」


私はリリスに向かって問いかける

「どう言う事なの?説明してくれる?」


「この女教師はサキュバスよ、つまり、私の同業者」


セシリアがリリスに言う

「納得したわ、貴女が彼女のプロフィールをロックしたのね」


「そうよ、私の顧客に手を出さないでもらえるかしら」


私の頭の中にセシリアのプロフィールが流れ込んでくる。

女教師も攻略キャラクターであり、しかも正体はサキュバスだったのだ。


「それはどうかしらね…決めるのは彼女だもの」


「そうね…」



私の前に選択肢が浮かぶ


- 女教師との情事 -


 1.受け入れる

 2.拒絶する


迷わず2を選んだ。



「あら、フラれちゃったわ…」

悪びれる事もなく明るい声でセシリアは言った。


「気が向いたらいつでも声をかけてちょうだい、エッチし放題のボーナスキャラクターよ」

とセシリアは笑顔で私にアピールする


サキュバスは最初から好感度MAXで設定されているらしい。

他の女の子の好感度を下げる事もないので、ヒロインの攻略にも影響がないと説明された。



「間に合ってますから!」

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