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前回のあらすじ
ランクアップ試験の説明
「それで場所は、ここから徒歩で三日かかるところにある《スクロースの森》って言うところだよ♪ ここへ行くには街道がないから大変だろうけどがんばってね♪」
むんっと胸元で握り拳を作るロココちゃんは相変わらず可愛さが天元突破している。見ていて本当に癒された。毎日でも見ていたいくらいだ。ロココちゃんの言葉は全然嫌味ったらしくないすっと胸に入ってくる。
「私にかかればこんな試験楽勝よ!! 三日もかからずに終わらせてやるわ!!」
レンちゃんは相変わらずアホみたいな発言をしていた。はあ、頭が痛くなるぜ。今ほどロココちゃんが片道三日かかるって言ったのに、どう考えたら三日で終わると思ったのだろうか? 不思議でならない。
彼女の頭の中にはどこでもドアでも使って移動時間はゼロだよみたいなことになっているのか? もしくは瞬間移動でもするつもりか? でも大抵その能力は一度行ったことがあるところじゃないと行けないという制約があるからな無理だろう、ル◯ラとかな。
「……三日じゃ終わらないと思うけど……まぁ、がんばってね♪」
ほら、ロココちゃんも呆れてもう諦めているじゃないか。ロココちゃん諦めないでくれ、ファイト! しかし、ハチミツ採集はいいが、どのくらいの量を採ればいいのか、まだ聞いていなかったな。
「ロココちゃん、ハチミツだが、採る量はどのくらいなんだ?」
「そうだったね! ごめんごめん、忘れていたよ! ちょっと待ってね〜♪」
「ふん!! おっちょこちょいね!!」
ちょいちょい小言を言うレンちゃんだが、ロココちゃんはまったく意に返さない、完璧に無視を決め込んでいた。というかロココちゃんはもうレンちゃんのことは色々と諦めているようだった。全く相手にされていないレンちゃんかわいそう。おれが相手をしてやるから安心しろよ。大抵の男は美少女には優しいもんだ。
「え〜っと、確かこの辺に〜♪」
文机の上にお腹を乗せ、反対側にある引き出しを開けようとしているロココちゃんだが、中々開けられないのか苦戦していた。そんなに開けづらいなら、ちゃんと正面に回ってから開けたらいいのにと思ったが、しかしおれは男のサガだろう、それを口にすることは憚れる。
なぜなら、今まさにもう少しでパンチラが拝めるかもしれないという素晴らしい神イベントが発生しようとしているからだ!!
「あれ〜ないな〜どこいったんだろう?」
ごそごそと、引き出しをいじっているが中々物は見つからないらしい。ロココちゃんが動くたびに、短めにスカートがヒラヒラとおれを惑わすように揺れる。
しかも、おれの方へ尻を突き出すように向けられていた。あともう少しでパンチらが拝めそうなのに拝めない究極のチラリズムが今まさにおれの目の前に繰り広げられていた。
──はっ、あまりの神秘的な状況に自分を見失ったいたようだ。女性のパンチラを拝める機会なんてそうそうないから、つい目がいってしまった。くそ! これがおれ一人の時だったら、ガン見していたのに(さっきからずっとガン見していたが)レンちゃんがいる前でガン見するわけにはいかない。
おれは紳士。紳士は人の視線があるときは、女性の下着をガン見しないのだ。
でも見たいものはみたい。男というものはパンチラが拝めるとわかるとついつい視線を向けてしまう生き物なのだ。もはや条件反射の域である。パブロフの犬なのである。しょうがない。
まだ、ごそごそやっているロココちゃんからレンちゃんへと視線を移すと彼女は紅茶とお菓子に夢中みたいで、全くこちらへは意識を向けていなかった。……………………これはチャンスなのではなかろうか?
「レンちゃん、お菓子が好きならおれの分のいるか?」
そう、お菓子を食べさせ意識をお菓子に向けさせ、その間におれはロココちゃんのパンチラを鑑賞するという作戦だ! コードネームP &G(パンチラ見るには、邪魔者をお菓子で釣る)だ! ……どうやらおれは作戦名を考える思考回路が死滅しているようだった。
「いいの!? マナブはいい奴ね!! ありがたくいただくわ!!」
そういうとレンちゃんは、すぐ様おれのお菓子を奪い取り、もしゃもしゃと口へ運んだ。よし、これで邪魔者は消えた。あとはロココちゃんのパンチラを伏し拝むだけだ。
そう思い、視線を戻すと、
「──あったあった〜♪」
……………………後の祭りであった。
すでにロココちゃんは目的のブツを手に入れたようだった。くそ! これじゃお菓子損じゃないか!
……まぁいいか、チラリズムというものは見える前が最高潮、つまり見えてしまったらそれまでってことだ。それ以上の興奮は得られない。だから見えない方が逆にいいってこと。けっして負け惜しみなんかじゃない。
……………………あとで直接見せてって言ったら見せてくんねえかな。危ない思考が頭を過るが、おれはぶんぶんと頭を振るとその思考を振りはらった。
「ふん、やっと見つかったのね。待ちくたびれたわ」
「ごめんね〜マナブくん、待たせちゃって♪ これがハチミツを入れる壺だよ♪」
「ちょっと私にも謝りなさいよ!!」
「はいはい、レンちゃんもごめんごめん」
「ふん、いいわ! 特別に許してあげるわ!!」
ロココちゃんは適当にレンちゃんの相手をし、おれの方へと視線を向ける。
「この壺いっぱいにハチミツを入れてきてね?」
テーブルの上に置かれたのは、手のひらサイズの小さな茶色の壺であった。このくらいのサイズだと、量的に一キログラムってところか? 一個のキラービーの巣からどのくらい量が採れるかはわからんが、さすがにこの壺より少ないってことはないだろう。
おれが先ほどミミカちゃんと調べた本の中にキラービーに関する情報があったが、キラービーの体長は一メートルはあるようだし、そのデカさの奴が作る巣だ。相当な量のハチミツが採れるだろう。下手したらこの壺が何十個分は採れるのではないだろうかと思うくらいだ。
これは沢山採ってきてシルクちゃんとか、教会の子供たちとかにお裾分けするのもいいかもしれない。そして一緒にお菓子を作ったりするのもいいかもしれない。
シルクちゃんと二人きりで何かする口実になるし、かわいい子供たちと仲良くなるきっかけ作りにもなる。このランクアップ試験はなんと素晴らしいのだろうか! まさに神の試験である。おれにとって。しかしこんな量でいいのか不安だな。ちょっと聞いてみるか。
「これだけでいいのか?」
「あんまり採りすぎると、荷物になっちゃうからね。程々が良いんだよ程々が」
「そういうもんか……因みにこれより沢山とっても問題はないんだよな?」
「そうだね、キラービーの巣はかなり大きいから、その壺であと何十個取ろうが、微々たるものだよ、キラービーにとっては。」
「そうなのか、それを聞いて安心した」
「マナブくんはハチミツを使って何かするの?」
「あぁ、すこしな。シルクちゃんとお菓子でも作ろうかと思ってな」
「何それ!? いいな〜、私も一緒にお菓子作りたいよ!」
パンっとテーブルの上に乗り出し、おれの方へずいっと顔を寄せる銀髪美少女。瞳はきらきらと輝いていて、私お菓子には目がないです! って書いてあった。
「私、お菓子には目がないんだよ〜♪」
書いてあるだけじゃなく、しまいにはいった。どうやら本当にお菓子が好きなようである。
「んじゃ、シルクちゃんと一緒に作る時に呼ぶよ」
「わぁ! 本当に!? 絶対だよ♪」
祈りのポーズで手を絡ませ、嬉しそうに顔を綻ばせるロココちゃん。美少女の幸せそうな笑顔がおれの心の燃料です。ロココちゃんの素敵な微笑みを見て、おれは今、燃料満タンであった。
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