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頑丈チートで異世界最強!  作者: 瀬戸くろず
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そうかそうか。ならお背中流し券を発行しようじゃないか。まぁなくても全然問題ないけれど。しかし、おればかり洗ってもらうのは忍びないな。

 

 ここはひとつ、シルクちゃんも洗ってやるとするか。というよりはおれがただ洗いたいだけでした。すみません。


 さて、女性の肌を洗うとなると、これはどうしたものだろうか。どう言ったらこう変態っぽくないだろうか。頼み方次第では変態の名を欲しいままにしてしまうのは確実視。


「シルクちゃん、君の背中も流してやろうか?」


「ふぇ?」


 普通に頼んでしまいました。おれの頭は考えるより先に行動に出たようだった。なるほど、深いな。おれの脳は考えるまでもない。ただ行動あるのみだ。そう言いたいのだろう。


 わかった。そこまで言うのであれば、もう何も言葉はいらないな。このまま突っ走って行こうじゃないかっ!


「おればかり洗ってもらうのは忍びないからな。普段から居候やらで迷惑をかける身だ。おれに恩返しをさせてくれ」


「そ、そ、そんなっ!? いいんですよ! わたしの家に一緒に暮らしているのは、わたしが頼んだからですしっ! マナブさんは気にせずにずっとわたしと一緒に暮らしてくださいっ!  ……そ、それに、男の人な体を洗ってもらうのは、は、恥ずかしいですし……」


「シルクちゃん、おれは君の恩に報いたいんだ、頼む」


「…………」


 恩に報いたいとか言って、ただたんに美少女の体を触りたいだけの変態がいた。


 それはおれでないことを祈ろうと思ったが、ここにはどう見てもおれしかいない。ということはその変態はどういう言い訳も聞かないほどおれだった。


 シルクちゃんは恥ずかしげに顔を俯かせるだけで、特に断ったりしないという事は……これはあれなんだろうか? 


 別に触っても良いけれど、自分から言うのは恥ずかしいから男の人から言って欲しい的な? うんうん、そうに違いない。おれはそう勝手に解釈して、都合の良いように理解をして、シルクちゃんと場所を交代することにする。


「じゃ、シルクちゃんはここに座って」


「……はい」


 消え入るような声でそう答えるシルクちゃん。座るときに若干の抵抗があったが、それはまたそれでいい、おれは全肯定人間より若干の反抗をされた方が程よいスパイスとなってより楽しめる人間なのだ。


 ところでシルクちゃん、はい、と答えていたが、体を洗われる事は問題ないって事で大丈夫という事だよね? ありがとうございます!


 場所チェンジの時に少しだけ肩を触れたが、こう異性との接触ってのは、なんかくるものがあるなぁ。凄く癒される。ボディセラピーとかになんのかこれ?


「先ずは、肩から洗っていくよ」


「……よ、よろしくお願いしますっ」


 背中から、この美少女を見ると腰あたりまである金髪を紐で濡れないように結っている。彼女のうなじが目に入る。


 おれにうなじに興奮する趣味はないと思っていたが、そうでもないらしい。これはどうなんだろう? シルクちゃんのうなじだから興奮するのだろうか? 


 それとも別の女性でも興奮するのか? これは検証が必要である。インスペクションである。なので、あとでロティちゃんのうなじも見てみたいとおもいます。はい。


 おっと、うなじのことを考えすぎて、肩を洗うのを忘れていた。失念していた。これは失敬。さてさて、いざ、触るぞ!(洗うの間違いである)と、肩に手を置くと。


「ひゃうんっ!」


「…………」


 ビクビクッと──体を震わせ、気恥ずかしそうに顔を赤面させ、シルクちゃんは振り向いた。


「……す、すみません、少し驚いただけですのでっ」


「そ、そうか……なら続けるぞ?」


「はい、お願いします……」


 肩に布を当て洗っていく。きゅっと肩がかなり強張っている。これは緊張をほぐしてやらないとな。一体どうすれば落ち着かせることができるのか。──よしっ、笑わせるかっ。


「シルクちゃん、だいぶ緊張しているな?」


「……は、はいっ」


「ちょっと失礼するぞ」


「えっ?」


 脇に手を差し込み、シルクちゃんをくすぐることにした。こちょこちょこちょっ。


「──えぅ!? やっ、ちょ、マ、マナブさ、んっ!?」


 シルクちゃんがおれの手から逃れようと体をくねらす。だがおれはそれを許さず、しっかりと体を密着させ、さらにくすぐる。


「ひゃうっ! マナブさんっ、やめっ! あっ、うん、やんっ」


「…………」


 なんだか楽しくなってきた。なんかこのままずっとくすぐり続けたい。そんな衝動に駆られる。なんだこの気持ち、なんというのだろうか? 


 くすぐられて、もじもじと体をくねらせる逃げ出そうとするシルクちゃんの反応を見ると、もっとやりたくなる。


 シルクちゃんは、おれに羞恥心をくすぐられ、おれはシルクちゃんに、加虐心をくすぐられる。嫌がるシルクちゃんの反応をもっとみてみたい。やばい、これはおれ、変態ではなかろうか? 変態でした。


 あれこれ、自分の性癖について考察していると、


「……んぁっ」


「…………」


 しかし、シルクちゃん。あまり笑わないな。笑うというよりはなんだか悶えていると言った方が適当かな? さっきからくねくねしているし。


 と、考え事をしている間中、まだおれは、こちょこちょを続けている。今のおれはこちょこちょオートマシーンである。全て美少女をくすぐり倒すまでおれは動き続ける。


 こちょこちょこちょこちょ。


「……あっ、あんっ、やんっ」


 なんだか、シルクちゃんの体がくったりとして、おれの方へもたれかかってきた。流石にやり過ぎたかな? 一旦、休憩するか。


「すまん、シルクちゃん。大丈夫か?」


「……あぅ? だ、大丈夫れす……」


「緊張をほぐす為にやったんだから、緊張はほぐれたか?」


「……は、い。まだすこし緊張しているかもです……」


 うるうると瞳を濡らし、こちらを見つめるシルクちゃん。頰を赤らめ、股をもじもじとくねらせている。


 これなあれか? まだ緊張しているからやってほしい的な? あれ? まだやってよかったの? シルクちゃんまだ欲しがっていたの? それなら期待には答えないとねっ!


 だが、あまり他に人にシルクちゃんの可愛い鳴き声は聞かせたくないな。


「それじゃ、シルクちゃん。すこし声を上げるのを我慢できるか?」   


「あっ……で、できますぅ……」


「わかった。風呂は声が響くからな。もう夜も遅いからうるさくするのもヒスイさん達に悪いからな」


 別におれは全然悪いと思っていないが、ただただ責任を転嫁するおれだった。


 こちょこちょこちょこちょ。


「……っ! ぁぅ、あっ!」


「こらこら、ダメだそ? 声を出しちゃ」


 背中をつつつーっと両手五本の指を使って撫であげてやると、


「んぅ、ひゃっ! で、でもっ!」


「ほら、静かにね。あまり変な声を出しちゃいけないぞ? シルクちゃん」


「……っ、すみ、ませんっ、あぅぅ……」


 脇腹をこちょこちょと撫でてあげると、ピクピクっと震える体。おれは女の子がピクピクしている姿に興奮するのかもしれない。


 おれの指が、手が、背中や肩、脇に触れるたびに、痙攣するかのようにプルプル、ピクピク震えるのを見ると、やはりもっとしたくなる。


「どうだ? もうほぐれたか? 緊張は?」

 

「……えぅ……は、はいっ……」


 シルクちゃんはもう疲労困憊。

 あれ? お風呂っていうのは疲労をとるものじゃなかったか? おれの疲労はシルクちゃんの反応で癒され、回復したが、どうやらシルクちゃんはお疲れの様子。身を挺して、おれを癒してくれたらしい。ありがとうございますっ! 


 さてと、後は背中を洗ってやって一緒に風呂に入ってもらうとするか。


「じゃ、背中も洗い終えたし、シルクちゃん。全身洗い終わったら一緒にお風呂に浸かろうよ」


「……わ、わかりました。ご一緒させてください」


「あぁ、先は入ってるな」


 おれは股に被せていた布を、きゅっと腰に巻き付けお風呂へと向かう。

 




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