知らない場所
驚いた。
まさかここまで多くの人が集まっているなんて。
さらに、子供っぽい子供がいない。若くても大学生くらいの、しかも男性のみであった。
かと思えば3040代の人もちらほら。僕はこんな所にいてもいいのか、という感じがした。せめて女性がいれば多少気持ちは楽になるのだが。むさ苦しい。
と、僕が状況に飲まれていると、丁度正午になった。
「皆さん。今日はお集まり頂いてありがとうございます。詳しい事はバスの中でお話しますので、皆さんはバスにお乗りください。」
と、あのテレビに出てたおっさんが数十台あるバスに乗るように促した。
バスの中は、至って普通のバスだった。だが、運転席が、客席から見えにくい状態になっていた。
と、僕が座った席は二人がけだったため、男が座ろうとしてきた。
金髪でヤンキーみたいな男がパカパカとサンダルの音が近づいてくるのにに恐怖を覚えながら、男は開口した。
「バック上におけや、邪魔なんじゃ。」
「うえ、あ、すみません。」
そそくさとバックを席の上の収納スペースに置くと、
「ガキがいっちょ前に席とんな。もっと端いけ。」
「あぁ、すいません。」
というので、元々狭めていた肩をさらに狭めた。生きた心地がしない。
バスが出発した。隣の奴がグチャグチャとガムを噛んでいるのがうるさい。しかも、大股を開けているので僕のスペースは席の4分の1ぐらいだった。
2時間くらいたった頃だろうか。運転手がマイクで淡々と説明はしてくれるのだが、新種の花が見つかったこと、そしてその花の花粉がどうのこうの、そしてそのメカニズムやらどうやら話すので、眠くなってきた。周りの人達も眠っている人が数人いた。
僕は、昨日のおっさんの言っていたことを思い出して、あまり寝付けなかったのだ。
僕は眠気には強いと思っていたのだが、緊張には勝てないのか。
だからゲームに支障が出てはいけないので目を閉じた。隣のヤンキーも寝てたし。
その時、僕を含め全員が気づかなかった、いや気づけなかったという方が正しいか。
バスの中で運転席がガスマスクをつけて、催眠ガスを流していた事を。
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「んんっ・・・」 あれ、なんだ・・・?
僕は横風に起こされた。
そして、僕は知る。
僕が起きた先は、バスでは無く知らない住宅街だった。
どこだ・・・ここは・・・?
ここからやっと書きたいことがかける!
と思ったGWぼっちの私でした。




