4話 CGではなく、現実です。
【ーーーー続いてのニュースです。今月も大病院に務める医師が何者かに誘拐されーーー】
『ズズっ ズズズズホッ ゲホッゲホッ』
せっかく盛り上がっていたのにテレビの生中継が切断され、やることがないので家にあったカップラーメンを啜っていると、いきなりチャンネルが変わった。
『おっ』
急いでテレビの前に座ると、なんか偉そうなオッサンが画面に映っていた。というかそこは徳島県民なら誰もが知っている県のニュースを放送するテレビ局のスタジオに座っていた。
こやつテロ集団の人か?
【ごきげんよう。私が県庁とテレビ局を占拠しました。皆さん言いたいことがあると思いますがこちらをご覧下さい。】
録画が映し出された。それは、ある男性が、広い体育館のような所で1人立っている様子だった。
【皆さん。こちらをよく見ていて下さい。】
ある男性が足を上げ、床にバンと足を振り下ろした。すると振り下ろした床の地点から、氷がピキピキと出てきて、床を這い、壁をつたって体育館1面を凍らせたのだ。まるで雪の女王みたいだ。
『おおおおお・・・ すっげ。』
【見ましたか?これは彼の能力、「氷を発生する能力」です。】
【ここで本題です。何故これを見せたかと言うと、
実は、私は鳥花化学工業の開発チームのリーダーをやっています。そして私は自分の才能、つまり潜在能力を人為的に伸ばす方法を研究していたのです。
そして私は、潜在能力を人為的に高めることに成功したのです!
例えば彼は、雪国育ちであり、両親が有名な氷彫刻家であり、氷を扱うに長けた遺伝子を受け継いでいるため、この能力が現れたのです。】
鳥花化学工業と言うと、誰もが知っている有名な会社だ。
【私はいつも思っていました。この世界はもうあらゆる分野が知り尽くされている。
だから、この世界に住む人間が変わることでまた新たなステージの文明に到達することが出来るだろう!】
声を高らかにして言った。
【そのためにも、貴方達の協力が必要です。それは、この能力解放の先行体験という形で、我々の作成したゲームに参加してくれないだろうか。もちろん謝礼は弾む。もちろん能力は好きに使っていい。
詳しいことは、鳥花のホームページを見て下さい。
皆さんの協力をお待ちしております。】
テレビが切れた。普通は、冗談で済ます所だが、全国民は見てしまったのだ。人間離れした魔法とも呼べる力を使っている人がいると。
さらに、彼らはゲームをすると言っていた。恐らく、能力を使うのであろう。命の保証はどうなるのだろうか。
だが、橙李の心は決まっていた。彼はすぐにホームページにアクセスした・・・
文脈がおかしかったらすみません。




