対策
足音が近くなってくる。
僕は慌てて身を隠す。
僕は目をつぶり祈った。
だが希望虚しく足音がやんだ。家の前で。
鼓動が激しく高まり、止まらない。
なぜ?どうして立ち止まったのか?
しかもちょうど僕がいた家の前の道でで。
何をしているのか。
なにかセンサー的な物があるのか。
色々考えて見るのだが、これといった答えが見つからない。
ただ幸運な事に足音の正体は何となく把握していた。
あのサンダルのパカパカ音は
バスで隣に座ってきた柄の悪いヤンキーである。
ただ、相手が分かっただけで状況は最悪だ。
話し合いが通じる相手では無い。
取っ組み合いになれば僕は十中八九負ける。
だから、
ーーーーーー 戦うしかない。
奴は恐らく相手の位置を知ることが出来るのだろう。隠れていては直に見つかる。
幸い、土足で上がって来たおかげで外へはすぐ逃げ出せるだろう。
時間がない。このままでは入ってくる。
どうしよう。頭がクラクラしてきた。
くそ!こんな時に武器さえあれば・・・
「・・・・・・・・・」
あるじゃないか。持っているじゃないか。
人にはない、僕の能力が。
急いでタブレットに目を通した。元々の内蔵アプリが2つのみで、すぐ全てに目を通せた。だが、
ない。ない。ない。
1つはルール説明のアプリ。
もう1つはポイントで購入出来る販売アプリで、
どこにも自分の能力が何も書いてないのだ。
なんで書いてないんだ!?欠陥品かよ!?
「!!」
再び足音が。家の前で右往左往しているのか?
まずい。
何か手はないのか。
くそ! 考えろ考えろ考えろ!
奴にどう対処するのかを!
もし奴が能力や武器を持っていたら必ず死ぬ。
せめて戦えるような武器があればーーー。
そうだ!ショッピングアプリ!
急いでアプリを開ける。
食品、日用品、娯楽・・・とジャンルが書かれ、Am○○○nのようなアプリだが、
一番端に「護身用」
これだ。
これで銃とかがあればまだ戦える!
運営の優しき心というのか、初期ポイントは10000円入っていたのでお金の心配はなかったが、肝心の銃は売ってなく、また刀等の武器もなかった。
あるのが手榴弾と発煙弾のみ。
くそ!でももうこれしかねぇ!
てか1つ・・・2000円!?たっか!
いやでもそんなもんか・・・?
だが背に腹は変えられないとはこのこと。
人を殺すのはまっぴらだが、発煙弾2個と手榴弾2つを買った。
「よしっ。」
【装備しますか?】
完全に忘れてた。
通販で買っても届かないと意味ないじゃないか!
まさか・・・
【はい】
「・・・シュン」
「おおっ!!」
手元には1つの発煙弾が。
すげぇ。ゲームかよ。
でもまだ足りねぇ!しかも意外と発煙弾小せぇ!
出てきた発煙弾はまさかの手のひらサイズ。
まさに幼稚園が作るような泥団子サイズ。色も。
なので手榴弾も購入。これまた泥団子。
なんかおもちゃみてぇ。
これで人は殺せんだろ。直撃じゃなきゃ。
「ガチャ」
「!!!!」
入ってきた。
だが見かけによらず相当警戒しているようだ。見かけによらず。
家の近くで足音が聞こえ、家に入ってくるまで30分。
相当用心深い。のか?
僕は逃げ出すためにリビングの観音開き扉の収納スペースに入った。
僕はこの2つの泥団子?で逃げてやる!
「ハッ!」
どうしてヤツに僕の位置がバレているのかようやく分かった。
家の玄関のドア、開けっぱなしやんけーーーー
サブタイトルが下手くそなのは勘弁してくらはい
最近、とある会社社長の息子に焼肉に招待されたんですけど、すごかったですね。
肉とか佐賀牛とかいうのまるまる1枚網に載せるの。
わさびもわざわざ擦るやつあって、
とにかく有意義な時間を過ごせましたわ。
金持ちはちね