入学式
桜が咲き、春の感じられる時期になりました。
「ここが暁学園ですか...」
目の前には巨大な門がたたずんでいた。
「これが普通なのでしょうか?」
まぁ、そんなわけありません。ここは異能者を育成するための学校それなりに広くなければ成り立ちません。
「そんなことより、入学式の会場に急ぎますか」
桜が舞い散る並木道を歩き出した
ーーーーー
しばらく歩いていると...
「おい、お前新入生か?」
はて、後ろから声をかけられた気がしましたが、気のせいでしょう。
「おい、聞いてんのか!」
後ろから肩をつかまれました、私のことだったようですね。それよりも背後からとは物騒です..危うく手が出そうになりました。
「すいません。私のことだとは思わなかったものですから...」
「それもそうだな、怒鳴ったりしてすまん」
後ろを振り返ってみると、そこにはいかにもお調子者な茶髪の男性がたっていました」
「それは構いませんが、あなたは?」
「おっと、自己紹介が遅れたな俺は小暮大我、新入生だ」
「私は神薙刹那、同じく新入生です」
「よかった~、慣れてない感じがしたから新入生だと思ったんだ。これからよろしくな!」
彼は人懐っこい笑みで言った。
「こちらこそよろしくお願いします」
彼とは長い付き合いになる予感がします。
「やばっ、もうすぐ入学式が始まっちまう。早く行こうぜ刹那」
「そうですね。行きましょう小暮さん」
「呼び捨てでいいぜ」
「わかりました。大我」
「おうっ!」
私と大我は会場まで駆け足で向かった。
ーーーーー
「フー、何とか間に合ったな」
「ギリギリでしたね」
「おっ、あそこ空いてるぜ」
「そうですね。座りましょうか」
後ろのほうの席が空いていたので二人でそこに座りました。
「よっこらせっと、あーー疲れた。もうくたくただぜ」
「大した距離ではなかったですよ」
「いやいや、遅刻するかもっていう精神的な疲れよ」
二人で話をしていると
「隣いいかな?」
元気そうな赤髪の女の子が尋ねてきた。
「ええ、もちろんですよ」
「ありがとっ!」
そう言って彼女は隣に座った
「私は東雲華凛。よろしくね!」
「俺は小暮大我だ!よろしくぅ!」
「私は神薙刹那です。よろしくお願いします、東雲さん」
「華凛でいいわよ、私も大我と刹那って呼ぶから」
「おうっ、華凛だな!」
「あんたには許可してないわよ」
「なんでだよ!」
「冗談よ」
「冗談かよ!」
「お二人とも馬鹿話はそのくらいで」
「「馬鹿じゃない」」
「もう始まりますよ」
前を見ると先生が壇上に上がっていた。
『これより第72回暁学園入学式を始めます。初めに新入生代表、天城美空さん』
「はいっ!」
綺麗でおとなしそうな翠髪の女の子が壇上に上がった。
天城家..か。天の異能持ち...
『桜が咲き、麗らかなこの春の季節。この暁学園に入学することができ大変うれしく思います。私たち新入生はこの学園で自らの異能により磨きをかけ、異能を人の役に立てることができるように日々精進していきます。この学園に入学したからには、学園の恥にならぬように清廉潔白な行動をすると誓います。』
パチパチパチパチ・・
拍手が鳴り響き、彼女がお辞儀をしたところで新入生代表のあいさつが終了した。
『ありがとうございました。続いて生徒会長挨拶を2年生徒会長、海崎麗奈さん、お願いします。』
「はい」
眉目秀麗な女性が壇上に上がってきた、一瞬目が合った気がしたが気のせいだろう。
『新入生の皆さん入学おめでとうございます。この学園は異能者を養成する学園です。自分の力に自信のある方も多いでしょう。しかし、慢心せず人間的にも成長することを切に願っております。皆さんが良い能力者になり我が学園に貢献してくれることを期待しております。』
オオオォォォーーーーーー!
先ほど以上の歓声が会場を覆いつくした。
『ありがとうございました。以上で入学式を終わります。』
ヒロインは未定です