1/2

1日目

　平成29年11月某日

　学校のクラスメイトとハリウッドが制作した某ホラー映画という話をしていたら、家に動くピエロ人形があるという話をしてくれた。なにやら、動くから何年も家族から気持ち悪がられているとのこと。

　自他共に認めるオカルトマニア人間である私の悪いくせの中に、怪奇現象について好奇心を持ってしまうことがある。そのときも、気持ち悪がられるなら私が欲しいとついつい言ってしまった。

　クラスメイトの母親の所有物であるので、聞いてみると言ってくれた。ありがたいことに、クラスメイトの家族全員が可愛がってくれるならと譲ってくれたのだ。なんと、手洗いで綺麗にしてくれて譲り受けた。

　という経緯を職場の人間たちにいうと奇妙な顔をする。（まぁ、当たり前の反応だ）私の家族には一切言っていない（話す必要性も感じられない）。

　動くピエロ人形は私の部屋の本棚の一番上の段に飾られている。なぜ、そこなのかと言われると、私の机から一番見えて観察しやすい位置であるからだ。

　外見は、陶器のような素材で作られた肌色の顔にピエロ化粧は赤ではなく白い塗料で塗られている。白い髪、紫色のサテン素材のピエロ服。可愛い表情のピエロはハリウッドが制作した某ホラー映画とは程遠い印象を受ける。

　そのような物を受け入れたので、せっかくだから観察日記を書こうと思う。