vs盗賊
何してんだ俺は、見て見ぬふりをするなんて昔俺が嫌ったクラスメイトや教師と同じじゃねぇか
飛び出した俺は、さっきまでの自分に嫌気がさす
「やめろおおおおおおおおおおおおおおお」
大勢の人が一斉に俺を見る
土下座していた少女も顔を上げる
血が出ている、大丈夫だろうか?
というか、よくよく考えれば失敗したーーーーーーー
飛び出したけど、女の子がかわいそうだから飛び出しましたけど、
状況がわからん
相手の戦力もわからない
攻撃していいのか?
当たりどころでは余裕で殺しちゃうけど
てか俺遠距離攻撃型なのに俺から近づいてどうするんだーーーーー
「なんだお前?」
「と、とにかく女の子の頭から足をどけろ!かわいそうだろ」
「はははは、なんだこいつも鬼の一族か?いや角はないな、なんでこんなところに一般人がいるんだ?
まぁこいつも奴隷として売ってしまおうぜ、見たとこ武器も持ってないしな」
あ、やばい
よくわかんないけど、俺もロックオンされたな
「動くな、頭を吹き飛ばすぞ?」
とりあえず100円玉のコインタワーを両手に持ち構える
「なんだこいつ、手になんか持ってるぞ、スキルもちか?」
「何レべか知らないが、頭領は2段階のレベル3でしかも魔法のスキル、俺たちも1段階レベル7~9、そこら辺の王国兵にも劣らないんだ、悪あがきはよせ。大事な商品に傷はつけたくないからな」
まずい・・・・ほぼ同レベルの上に
格上が1人
勝てんのかこれ?
汗が噴き出る。100円を持つ手にも手汗が・・・
「ふん、その様子だとレベルは下か、同レベルぐらいか?それともゴールドが足りないか?」
「とりあえずそいつから捕まえろ」
頭領が命令し、盗賊の3人が俺に向かってくる
それぞれに剣と斧と槍を持っていた
3対1は反則じゃない?反則でしょ
くっ、撃つぞ、撃っちゃうからな、どうなっても知らんからな
いくぞ
俺は手に持っていた100円玉のタワーを1枚ずつ3枚弾く
その出来事は一瞬だった
だれもが何がおきたかわからず呆然とした
100円玉は盗賊たちの太ももに直撃し、太ももには風穴が空いていた
そりゃー頭は狙いませんよ、さすがに殺したくなかったしね
「なっなにしやがったぁぁぁぁぁぁ」
「痛ってーーー」
「あ、あっ、足がーーーー」
後ろの盗賊たちが後ずさる
「怯むな!スキルだ、注意しろ。金は手に入る、遠慮せずにスキルを使え!!全員でやれ!」
「「「「「「「「おぉおおおおおお」」」」」」」」」
えぇーーーーー
ちょっと
多対1になったよなんでこうなるの
「ラージスマッシュ」
「プッシュ」
「ダブルスラッシュ」
「トリプルパンチ」
キャー、スキル使ってきたーーーー
手に持っていた100円玉のコインタワーを全部投げる
もちろん太ももめがけて
スパパパパパパパパパパパパパパパパ
見事に全部足に命中
さすがレベル10の命中補正
「がはっ」
「あしがーっ」
「だれか治療を!」
足が取れけていたやつもいる
立っていたのは一番偉そうな頭領のみ
あれ弱くね?
ほとんど同じレベルなんだよね
「なんだ、こいつは」
「上位スキル保持者か、だがそれなら1スキル発動にとんでもないゴールドが必要なはず。2度も3度も使えるはずがない」
なんかぶつぶつ言ってる
「とりあえずこいつら連れて帰れ!」
帰ってください。お願いします
こいつは少なくとも格上だ、下手に戦うべきじゃない
頭領は手を上げ
「エア・カッターッ」
みえない、みえないが、なんか飛んでくる・・・気がする
よけっ
ブシュ
「なっ」
腕が切れた、深くはないが袖から血が垂れる
帰れよ!
「第2段階の技だ、1発10万ゴールドのスキル。次は外さない」
「えっ?スキル発動にお金かかるのっ?」
相場というかレートがわかんないからどのくらいかわからないが、あの口ぶりからすると高そうだ
というかこの世界の人たちはスキル発動するのにお金かかるんかい
どんだけこの世界はお金にがめついねん
俺はかかんないけどね、お金のスキルだからかな?
「何言ってやがる、はったりか?わかっているんだ、お前はもう金がないからスキルが使えないことにな!あんな高威力のスキルそう何回も使えるはずがないんだ」
いやー全然使えますけどね
というかやばいな、次はよけられるかな
相手が動揺しているすきに撃っちゃおう
ガァン
ドサッ
頭から血を流し倒れる頭領
俺はまだ撃っていない
そこには頭領の頭を、とげとげが付いた金棒でフルスイングした少女の姿があった