プロローグ
プロローグ
そこは真っ暗な深夜の学校
(なぜ自分はここにいるのだろう?もう下校したはずなのだが)
深夜の学校は昼間とは違い異様な不気味さと圧迫感覚に包まれていた。
足取りは重く視界も悪い、方向感覚さえ失ってしまいそうだ、通常なら暗さに目が慣れてくるはずなのだが、それがなかった・・・
(取り合えず壁づたいに進むしかなさそうだ、早く家に帰らなければ)
取り合えず進もうそう決めた窓の外を見る限りここは三階なのだと思う、景色も高い
それに前の教室の表札には見づらいが3-Eとかかれている。
つまり階段はここを真っ直ぐ行けばあるはず。
少しずつ壁づたいに進んでいく途中階段で転びそうになったが、なんとか二階についた。
(二階の階段の直ぐ近くにオレの教室があったな・・・・疲れたし少し休憩していこう)
そう思い手探りで教室を探す。
数歩あるいた所で止まり上をみると2-Aと書いてある表札の扉を見つけた。
ほっと胸を撫で下ろし扉を開けて入ろうとしたその時!
ポツリっポツリっと生暖かい何かが頭の上に落ちてきた。
上を見上げると球体のような何かが天井に縄で吊るされている。
だがボールにしては形がおかしかった、ボールの上
からは長い髪のようなものが垂れ下がっていた。
それは信じたくない光景、あるはずがない非日常。
だがそれは目の前に存在した。
ショック?恐怖心?何かは分からないが、体は硬直し、目は天井の球体に釘付けになり、声も出せなかった。
(これがオレの求めた非日常?違うこんなのは・・・・・けど・・・)
雲間から月の光が教室の窓に差し込み、だんだんと視界も見やすくなってくる、それと同時に見てはいけないナニかの存在も認識せざる負えなくなる。
目をつむりたかったが、目が離せなかった。
何故ならそこにいた球体は・・・
「ユ・・・・・・キ・・・・・」
掠れがすれの声がでた。
それは天井に吊るされた幼馴染み、有馬ユキの生首だった。
認識したとたん強い不快感と嗚咽がでてきた。
言葉にはならない光景、救えなかった・・・・
強い後悔と心の虚しさが押し寄せてくる。
「うわああああああああああああ・・・」
悲しみと後悔の声が校内中に響き渡った・・・