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二重
カオリと歩いていた。
「彼、いるのに、いいの?」
「別に構わないよ。そういう約束なんだ。あいつとは。…そんなことより、今日は楽しく過ごそう!」
僕らはあちこち歩いてまわった。
「…ねえ」
「なに?」
「…なんか、たりない感、なあい?」
「うん。そーなんだ。ヨーコとも話してた」
「なんなんだろう?」
「うーん…」
考え込む僕ら。
「まあ、いっか」
「そーだね」
「あ、ヨーコだ」
カオリが言った。
ヨーコは別に驚かないのだが、一緒にいる人物に、僕らは驚いた。
カオリの彼だ。
「あの二人、付き合ってるって感じだよね?」
「…バカにされたって感じ」
僕らは黙って、気付かれないように、その場を去った。




