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別れと出会い
フられた。
それはいい。
おかしいのだ。
僕は、ぼんやりと道を歩いていた。
「こんにちは」
キレイな女の子が声をかけてきた。
「…なんですか?」
「あのー、…付き合ってもらえます?」
…。
「ナンパ、ですか?」
「…はい」
ファストフード。
「彼女、いるんですよね?」
「どうして?」
「カッコいいから…」
「それが…」
「やっぱり、いる?」
彼女が残念そうに笑った。
「いや、今はいない」
「今?」
「うん。さっきフられたばっかりなんだ…」
「よかったーっ!」
「…いいかな?」
「彼女に未練、あるの?」
「っていうか、何の理由もなく、突然フられたから、何がなんだかわからなくて…」
「いいよ。あなたの頭の整理がつくまで待つよ」
「…ゴメンね」
「私の名前はヨーコ」
「僕はケン」
「じゃあ、また」
それで彼女と別れた。
僕は一つため息をついたあと、家への帰り道を歩いた。




