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タイトル未定2024/05/06 11:35

 ゴールデンウィーク後半ですね。


 高速道路も下道もたぶんカオスになってると思われるので、車で外出したくありません。


 大型トラックのドライバーをやっておりますが、幸いお休みです。昔はS川さんやJぴーの仕事をやっていたのでこんな時期にも仕事があって、地獄みたいな思いをしてましたっけ……。




 高速道路のサービスエリアに設置されている掲示板などに、よく『こういう時はこういう運転をしてください』みたいなポスターが貼られています。


 たとえば──


『工事で車線が減少する場合には、500m手前になったら車線変更してください』


 写真つきで、『この標識 (500m先車線減少の標識)』を見たら車線変更するように呼びかけています。


 ──真に受けないように。


 そんな標識よりもまず、右ミラーを見てください。もちろんあなたが左側車線を走っていて、左側車線が減少する場合──です。


 230km/hでポルシェが突っ込んで来ていたら、それをやり過ごしてから車線変更してください。


 見るべきものは数字ではなく道路状況です。

 500m先車線減少の標識を見ても、まずは安全確認をし、右後ろから突っ込んで来るバカがいるならそれにぶつかられないように気をつけてください。

 工事区間で工事に突っ込む事故が増えているらしく、そのためにそんなポスターが貼られているのだとは思いますが、工事現場に突っ込まないようにしたために右後ろから突っ込んで来るバカに急ブレーキを踏ませたり突っ込まれたりするのでは本末転倒です。

 大型トラックでもポスター通りどころか1km以上前から『車線減少』の文字を見た瞬間にウィンカーとハンドル同時操作で巨体を揺らしながら車線変更してしまうドライバーさんが多いですが、見事に乗用車さんに急ブレーキをよく踏ませています。

 以前、中央道で工事をやっていて、私が右後ろから来る乗用車を余裕で行かせられると判断し、ウィンカーを出さずに微減速して減少する車線を直進していたら、誘導員が私に向かってダッシュして来ながら旗を振り、『車線変更しろ! 車線変更しろ!』みたいに必死でアピールして来たことがありました。私の右側を乗用車さんが1台、通過して行くのが見えないんでしょうか。大型トラックの前にダッシュして来て、轢かれたいんでしょうか。気持ちはわかりますがじゅうぶんな余裕があるのに推定110km/hぐらいで右後ろから飛んで来る乗用車さんの前に急いで車線変更しなければいけないなんてことはありません。指を差して右後ろから来る車のことを示したらわかってくれて退いてくれましたが、もっと早くわかってください。


 もちろんNexcoさんのポスターに書いてあることは基本的には役立つもので、無視しろというわけではありませんが、真に受けるよりは自分の判断力を磨いてください。

 また、ウィンカーの出し方がせっかちなせいで周囲の車とぶつかってしまうパターンは非常に多いです。ゆっくり、せめて車線変更する3秒前から出せば、余裕ある車線変更は出来ます。ちなみに私は工事による車線減少の時には基本はじめに『もうすぐ車線変更しますよ』の意思表示で5回ウィンカーを点滅させて止め、その後でほんとうに車線変更をする3秒前からもう一度出しはじめています。




 また、こんなポスターもよく目にします。


『合流で並んでしまった時は、合流側が速度を落とし、本線の車の後ろにつけるようにしましょう』


 基本的にはその通りなのですが……


 ──真に受けないでください。


 これが正しいのは両者のペースが同じぐらい、あるいは合流側のほうがスピードが遅い場合のみです。

 合流側のほうがスピードが速く、そして前に位置しているなら、もちろんそのまま本線の車の前に入ればスムーズです。本線側がトラックで合流側が乗用車の場合にこういうケースはよくあります。

 これをわざわざブレーキを踏んで本線側の後ろにつこうとする車がいるんですよね。ポスターに書いてあることを鵜呑みにしてしまっているんでしょうか。

 これをされると本線側としては結構怖いです。どんどんスピードを落として並走状態になってくれたりするので、もしそのまま強引に合流して来られたらぶつかります。

 こういう場合に『本線側が右車線に退いてあげるのがふつうだ』とか仰るネット民の方がよくいらっしゃいますが、そんなふつうはありません。これも真に受けてはいけません。死角にバイクでもいたらどうするんでしょうか。後ろから230km/hでポルシェがブッ飛んで来てたらどうするんでしょうか。必要のない車線変更はする必要がありません。車線変更には危険がつきまといます。


 ただ、本線を走っている側は真に受けたほうが正解です。合流して来る車を入れてあげようと思って減速なんかしてはいけません。相手がセオリー通り後ろにつこうと思っていたら、両者が譲り合って並走となり、とても危険な状態となります。

 大型トラックドライバーのうまい人だと右側車線にすぐに避けたりすることはもちろんなく、合流側がしっかり加速しているのを見たら、前を譲ることもあります。トラックのほうが遅いのは目に見えているからです。大型トラックの私でも加速を頑張っていたら前を譲ってくださる大型ドライバーさんはたまによくいらっしゃいます。その場合は必ず譲る意思表示をするはずです。左ウィンカーを出すとか、一緒に合流車線に入って来て後ろを走るとか、夜ならライトカットをするとかして、『前にどうぞ』と合図をします。それをどうやら『煽られてる』と勘違いして急ブレーキを踏む乗用車さんとか、たまにいらっしゃいます。

 追突しますので、やめてあげてください。





 ネットで言われているのをよく見ることとして──


『うまいやつは信号待ちの時、停止線より手前で停まるんだよな。そこに大型トラックが曲がって来たら余裕で通過できるようにね。大型のドライバーさんから感謝のサインがもらえて、すっごく気持ちいいぞ』


 ──真に受けてはなりません。


 狭い裏道とかは別として、幹線道路などには停止線ピッタリで乗用車さんが止まっていれば、大型トラックが曲がりきれないなんてところは滅多にありません。曲がりきれないとしたら大型ドライバーの技術不足です。下手くそプロドライバーを甘やかさないでください。厳しく育ててあげてください。

 もちろんオーバーされてたら曲がりきれずにぶつかりますので停止線をはみ出さないでほしくはありますが、停止線の遥か手前で停まるなんて必要はほぼまったくありません。たまーに道路の作りがおかしくて、ほんとうに停止線よりかなり手前で停まってくれないと曲がりきれない場所はありますが、そんな場所は一目瞭然で『あ、ここは停止線を信じちゃいけないな』と、わかるはずです。


 停止線の遥か手前で先頭の車が信号待ちをすると、後ろの車列が迷惑します。交差点を越えられる車の数が減りますし、交差点からお尻がはみ出したりします。後ろから右折して来る大型トラックが曲がりきれずに迷惑することもあり得ます。


 停止線ピッタリで停まっていただいて構いません。もちろん大きくオーバーされるよりは遥か手前のほうがマシではありますが、停止線での止まり方のルールは確か『停止線の2メートル以内』だったはずです。4メートルも10メートルも手前で停まらないでください。





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