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精霊幻想録~絆で繋ぐたった1つだけの物語~  作者: ハル
第1章 どうやら別世界に行ってしまったようです
3/3

ユイの自宅にて

ミミが道端で拾った物は、水晶だった。水晶の事を知らなかったミミにユイが説明をした後、2人はユイの自宅へ向かうことにした

日も落ち辺りが薄暗くなった頃、2人はユイの自宅に到着していた。


ミミ「あ〜、久しぶりにユイの家に来たなぁ」


ユイ「あ、ちょっとミミ!勝手に私の布団に入らないでよ〜」


ミミ「いいじゃん、暖かいし」


友人の家である事を忘れたかのようにリラックスするミミを眺め、ユイは1度止めた思考を加速させる。


ユイ(ミミが見つけたあの水晶、僅かだけどこの世界では無いものを感じるんだよね…。やっぱり普通の水晶ではないと思うけど、それなら一体何だろう・・・。精霊たちなら分かるかな…?)


ミミ「?どうしたの、ユイ??」


ユイ「えっと・・・、この水晶について“精霊の泉”にいる精霊たちに聞けば、少し情報を得られるかなって考えてて」


ミミ「精霊たち!?私も久しぶりに会いたいなぁ」


ユイ「それなら明日、精霊の泉まで行こうか」


ミミ「うん!」


ユイは精霊の泉に暮らす4大精霊の長と契約を結んだ精霊使いであり、ミミはユイと契約を結んでいる精霊たちと仲良しなのだ。


ユイ「皆、元気だといいけど・・・」


ミミ「大丈夫だよ!だって最近、自然環境が良くなってるし」


ユイ「そう、だよね」


ミミ「ま、何かあった時は獣人の能力を活用してあげる!獣人は聴力の嗅覚が敏感で、視力も良いからね!!」


ユイ「ありがと」


ミミ「親友だから当たり前だよ!」


獣人特有の獣耳をピコピコと動かしながらミミは、ユイの心配を解消しようとする。ところがその時、ギュルギュルと現在進行形で空腹のミミのお腹が音を出し、


ミミ「ユ、ユイ・・・お腹空いたから夕飯食べたい・・・」


ユイ「はぁ、本っ当にミミは燃費が悪いよね・・・」


ミミ「仕方ないじゃん、獣人は適度に食事を摂る種族だよ。だから私も、直ぐにお腹がすいちゃうの〜((汗))」


ユイ「分かった。ただし、夕飯の準備を手伝わないとご飯はあげないよ」


ミミ「うわぁーん、ユイの意地悪〜(泣)」


ユイ「我儘は言わないでよ・・・、此処私の家なのに」


ミミ「あ、そうだった」


ユイ「忘れてたのかい!」


ミミ「ごめん〜」


ユイ「ついさっき、“久しぶりにユイの家に来たなぁ”って言ってたよね!」


ミミ「獣人は都合の悪い事は、忘れやすいので((汗))」


ユイ「獣人の能力のせいにしない!それと、忘れやすくないからね」


ミミ「バレた」


ユイ「ほら、やっぱり」


ミミ「ユイ、本当にこの水晶は何であの道に落ちてたのかな?」


ユイ「気づかなかったとか?」


ミミ「うーん、何か匂いを嗅いだ時に数十日前に落としたらしいんだよね…。だから気づかなかった訳では無さそう……」


ユイ「他に経緯とかあるかな……」


ミミ「どうなのかな…」


ユイ「ま、私達で調べてみよ」


ミミ「そうだね。あ、また1つ聞いてもいい?」


ユイ「ん、何?」


ミミ「ユイの種族って、何?私達が出会った時から教えてくれないよね」


ユイ「・・・、まだ教えられない。“いつか”教えるから」


ミミ「・・・うん、分かった」


2人の間には気まずい空気が漂う。その空気を壊そうとしたのか、


ユイ「とりあえず、夕飯出来たから食べようか。今、ジュースしか無いんだけど、ミミはオラジーナとグルリールのどっちがいい?」


ミミ「オラジーナにする!」


ユイ「了解」


この世界では、オレンジジュースに似たオラジーナ、ぶどうジュースと似たグルリールがある。2つとも精霊の泉にしか生えない特殊な樹木に実がなる。精霊使いのユイだからこそ、高価なオラジーナとグルリールを持つことが出来る。






その後2人は夕飯を食べ、精霊の泉へ行く為の体力を温存することにした。ユイはこれからへの不安、ミミは精霊たちと会うことへの楽しみと、新しく知識を得られた事に喜びながら就寝した。

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