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公爵令嬢の矜持  作者: 大介
第1章 王立学園1年生
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アンジェリカ 学園に入学する

準備は万端です。

侍女はブレンダを連れてきました。


後は、この学園を卒業するまでに悪役令嬢として名を馳せ、デビュタントまでに婚約破棄してもらえれば問題は無いでしょう。


貴族の令息令嬢の通う王立学園は12歳から16歳まで通う全寮制です。


現在アドルフ王子が最終学年で在籍しています。

この1年であの王子と関係を深めるつもりなど無いのですが、周囲には婚約者と認知されています。

皆の視線が嫌ですね。


あの王子、学園で何か余計な事をしていなければ良いのですが…。


新入生代表挨拶はもちろん公爵令嬢の私です。

ここで悪役令嬢な私を見せつけたい所ですが、入学挨拶で悪役を演じる方法がいまいち分からないので、無難な挨拶に留めました。


1つだけアピールをしました。

どうなるでしょうか?

「私がこの学園の秩序となり、正しい学園生活を送りたいと思います」


どうです!

私がこの学園の秩序ですよ。

逆らう者は容赦しない宣言です。


悪役令嬢に相応しいセリフではないでしょうか?


私の後は新入生歓迎挨拶。

挨拶は王族が在学していれば、王族がします。

アドルフ王子がするはずです。


何故アドルフが話さない。


かなり嫌な予感がします。

さっきの視線の理由はこれかもしれません。


寮の部屋に戻り早速ブレンダに調査をお願いした。

「ブレンダ、アドルフ王子が今日挨拶しなかった理由を調査して下さい」

「かしこまりました」(天使のお願い)


調査から戻って来たブレンダが報告を躊躇っている。

嫌な予感しかしません。

「お嬢様。お気を確かに持ってお聞き下さい」


挨拶をしなかった理由がそれ程の内容なのですか?

「もちろんです」

「アドルフ王子は学園の休暇を利用し、娼館を貸し切ってパーティーをしたみたいです」


私の婚約者は頭だけではなく、全身海綿体ですか?

新種の生物を発見ですね。


現実逃避は止めましょう。

「ふ、ふーん。あの王子ならありそうな話ですが、続きがあるのでしょう?」

「実はパーティーで病気を貰ったらしく、今年1年は病気の療養のため休学する可能性が高いみたいです。この情報は娼館から聞いたので間違いありません」


あれ?

おかしくないですか?

入学式の挨拶をしなかった理由の調査をお願いしたつもりですが…。


「ブレンダ。なぜ娼館から話を聞いたのですか?」

「お嬢様。王子は休日になると必ず娼館でパーティーをします」


嘘ですよね?

民の税金を使って娼館でパーティー?


しかも休日は必ずですか…。

「そこまでのクズでしたの?」

「お嬢様、誠に残念ではありますが、そこまでのクズでございます」


何故そんな暴挙を誰も止めないのかしら?

「ブレンダ、誰もそれを止めない理由を知ってる?王子の子供を妊娠した女性がいっぱい集まってくる可能性もありませんか?」

「もちろんです。まず、パーティーに参加する条件として堕胎剤を飲む事が必須条件です。それに以前、国王が止めた際に王宮の侍女達に手あたり次第に手を出そうとした前科が有り、多くの貴族から反感を買っております。他に方法が無い為、この様な形に落ち着いた次第です」


もう、王族廃止した方が良いのでは?

いや、まずは処刑するべきでしょう?


学園の入学式で、とんでもない事実を知る事になってしまいました。

これはフラグなのでしょうか?

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