表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

偶像崇拝

作者: IKIBIH

いつからだろうか、神と崇められたのは。

別に崇められたいわけではない。人間が自己の満足のために勝手に私を神にしたのだ。

己の「不安」や「夢」それを神と言う作り上げた存在に願う事により満足しているのだ。これだけ聞けば有意義だと思うであろう。ただ、その願いが()()()だが。

もし、その願いが叶わず、何か悪しき事が起きれば、それも神のせいなのだ。本当に嫌気がさす...

しかし、私はこの地が好きなのだ、かれこれ100年以上この地に住んでいる、しかし、残念な事に私の本当の姿を見れるものはいないだろう。それが()()なのだ。しかし、稀に私の存在が見えるものがいる。今までに3人見た、しかし3人とも見え方が異なるのだ。理由はわかる、私を見たものの欲の違いだ。一人は「金」に飢え、又一人は「性」に飢えていた。しかし一人だけ私本来の姿を見ていた。この者は「無欲」だったのだ。人間は欲があると思っていたが全てがそうではないらしい。あれから数10年あの様な人間を久しく見ていない。今では人間は欲に塗れている。

「信仰心」など無いのかもしれない、今までもあったのかは知らない。

ただ、わかる事がひとつだけある。

人間は私を神にしてくれる、なんの力もない人間が揃えばなんの変哲もないものを神にする。

私の様なこの木を。

私はこの地で数100年この地を見守っている、これからも見守る、私の命が尽きるまで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ