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異世界で騎士の奴隷となった日  作者: 時川
モニカの憂鬱
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98/131

〇98


結局そのままモニカは見つからず、ギルド寮の部屋でまた朝を迎えた。

恐らく、これからもずっとこういう状況かもしれない。変な事件に巻き込まれて、そして自分の自由はあまりないまま戦うことになるけれど。

「うにゅぅ。」

何故、ミーアは僕のベッドで寝ているんだろうか。

もうそろそろ起きないとまたアリシアに怒られそうだし。

「はぁ・・。何ていうか。あんなことがあったわりにいい加減だな・・。」

ミーアの首には、奴隷用の首輪がつけられている。

僕のものと同じ、付けた人間の自由を奪うための首輪。

アリシアがどういうつもりでミーアを奴隷にしたのか、あまりよく分からない。

すぐにベッドから出て、着替えた後はアリシアを起こすことにする。

部屋から出て、アリシアが居る部屋の方へ歩いていく。

「アリシア、起きてるか?」

アリシアの部屋へ入ると、ベッドにはまだ彼女は寝ていた。

「こうしてみると、アリシアも・・。」

そういえば、まだ大罪武器の高慢はモニカには奪わていない。

下手をすれば、後日彼女はその高慢を奪いにくる可能性は十分あるかもしれなかった。

「モニカがそこまでやる気が出ていなければいいけど。」

もし、戦わなければいけない状況になったら。彼女を何とかして大人しくさせる方法はあるのだろうか。

今はとりあえず、アリシアを起こしてみる。

「アリシア、もう朝だぞ。食堂に行くんじゃないのか?」

「う・・ん・・・。」

寝がえりすると、ワイシャツのボタンが外れて肌が見えてしまった。

拙い、この状況だとかなり変な誤解をされるんじゃないか。

「えっと、アリシア。そろそろ・・。」

「ん・・あれ・・?ナガト・・起こしに来てくれたんだ。今日は、役に立ったのね。」

そう言って、彼女はゆっくり起き上がった。

無論、服が脱げそうになって居るのはご愛敬というところだろうか。

「ん、て。ちょっと、何で脱げてるのよ・・!?」

「僕のせいじゃない!?」

「ふぅん・・?私の体にまだ欲情しているなんて。男ってやっぱりそういう生き物なのね。」

「そんな薄着なのも問題あるだろ。えぇと、今日はどうするんだ?」

「私は協会に行くから、貴方はここで待機。寮の中に居れば、少なくともエクレールとエルシオーネが守ってくれるだろうし。」

エルシオーネ、昨日会ったエクレールの隣に居た少女。

場違いの加工品である武装を身に着けていたけれど、僕はまだ彼女たちが本気で戦っているところは見た事がない。

「協会に僕が行かなくてもいいのか?」

「色々話すこともあるし。貴方が突然モニカに襲われる可能性だってあるもの。寮の警備は前よりも厳重になっているけど、それでも注意したほうがいいわね。」

「ミーアも一応元は教団の仲間なんだけどね・・。」

「何?昨日の夜、変な事したの?」

「別に。ミーアが突然僕が寝ているときにダイブしてきたけど。そのまま疲れ果てて寝ただけだから。」

「・・・・。」

「じゃぁ、アリシアがミーアと一緒に寝ればいいだろ?」

「何よそれ。まるで飼い猫ね。」

「今日の夜はアリシアが面倒見てくれないか?本当にあいつ、夜に妙な事しでかしそうだし。」

「寝ている間に私に何かあったらどうするのよ。」

「うーん。」

アリシアとミーアが抱き合って寝ている様子を想像したが、それはそれで別に間違いは起きなさそうだし。

「アリシア、そこは君が頑張ってくれ。」

「あの、ナガトは一体私に何を期待してるのかしら・・?」

別に期待している事は大したことじゃないけれど。

ミーアはある意味、アリシアの飼い猫みたいなものなので彼女にも責任はあるだろうし。


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