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まさか結界の外からあの威力の魔法を掃射できる人が居るとは、ミーアは突然の襲撃者には驚いている様子だった。
リノン、テレジアと一緒に森の奥まで逃げたがとりあえず撃って来た人は追いかけてこないようだ。
自分の武器で撃つ魔力掃射と少し似ているが、あれは明らかに上のランクに価する武器だろう。
ロワールには過去に高い素質を持っている術者に、特殊な武装を与える事があるらしいが。
既にその術者は今は居ないはずじゃなかったのだろうか。
「はぁ・・はぁ・・。まさか援軍が来るなんて。」
「明らかにこれ、任務失敗じゃない?むしろいい線行った筈なのに・・。」
武器の奪取には失敗したけれど、しかしそれが本来の目的ではない事をミーアは教えられている。
「とりあえず、ご苦労様二人とも。これから先またずっと逃げ回る事になるだろうけどね。」
「そうね。私たちは誘拐犯で、強奪紛いの事はしたもの。」
「うーん。そうじゃなくて。」
「え?」
「二人にはまだ正確には言ってなかったっけ?この作戦は基本的に七つの大罪を集める事はサブクエスト。つまりクリアしなくていいの。これもある一種の復讐ということで。」
「復讐って。ミーア、意味がよく分からないんだけど。」
「教団はこれから本格的に戦争を始めるので、これからもまた任務は入るから二人とも期待しててね。」
これから先は過激な戦闘が行われる可能性のある任務を受注しなければならないということだが。
正直、二人とも未経験な行為ではあるため少し戸惑っていた。
「戦うのは別にいいけど、一体何をする気?ロワールを壊滅させたいの?ペトロみたいに。」
「うーん。まだそこまでは教えてくれないんだけど。教団の敵はロワールじゃなくて協会だからね。」
「協会に喧嘩を売って、そして稼ぐ方法でもある?」
「稼ぎたいのなら、適当にそこら辺のギルド職人や傭兵を襲ってね。」
「・・タダ働きってわけ。」
「無料じゃないよ。これはね、あくまでこの愚かな社会に対する鉄槌なんだからね。」
「うーん。ある意味、愚かなのは私たちなんだけど。」
肝心な所は何も教えてくれないし、何故かミーアが七つの大罪所有者のリーダー的な扱いを受けているためテレジアは頭痛がしてきてしまった。
本当であれば貪欲の所有者がリーダーなのだけれど、行方不明なので結果的にはミーアが指揮を執って居る。
「大丈夫だよ。私たちは世界に勝てる!」
「えぇと・・もしかしてそれ、ギャグで言ってる?」
「マジの大マジだよ!さぁ、明日も皆で頑張ろう!」
こんなノリで社会に反攻するミーアは一体どういう人格を有しているのか・・。
明らかに教団に関係している人間はこれからも厳しい捜索がなされて拿捕される可能性はある。
この三人全員、少女といえど手加減はされなくなるはずだ。彼女はそれを本当に分かって居ると思いたいけれど、非常に不安が募っていくばかりだ。




