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その男が開けた穴により多少は場所が明るくなった気がするけれど、あれは一体誰の味方なのだろうか。
明らかに敵意しか感じないその存在に対し、モニカは既に戦闘態勢に入って居る。
「くく、はははははは!ようやく見つけたぜグレゴリウス!いいかげんそろそろ暴食を寄越してもらおうか?」
グレコはため息をついている。
「はぁ。ギルド協会に追われて散々だったくせに、威勢だけは達者ですね。それも、七つの大罪の一つである高慢が原因でしょうか。」
「これは元々の性格だっつうの。もっとも、確かにこいつのせいで少々俺の性格が高ぶって居るみたいだが。とりあえず今そいつを寄越せば悪いようにはしない。寄越せ、今すぐ寄越せ。」
「一応説明しておくと、彼はフェリペ。七つの大罪を奪取した真犯人の一人でして。とりあえず男は要らないのでさっさとやっちゃってください。」
いきなり僕に言うのは止めてくれないだろうか。明らかにフェリペがこっちを睨んできているじゃないか。
「貴様が暴食を持っているのか?」
「いや、持っているのは私。」
モニカがダガーを見せる。形状はフェリペが持っているクレイモアに近い剣と似ている。デザイン面だけで判断するのもどうかと思われるが、フェリペの方は納得したようにうなずいた。
「では寄越せ。」
「駄目。ていうか貴方が返しなさいよ。」
「それは俺を倒してみる事だな。」
剣を両手で構える。この狭い場所で彼は戦う気なのだろうか。
「ナガト。一人であいつを相手できる?」
「はい?」
「そう。他に敵が居るから、私はそいつらを相手にしないと。いきなりきつい戦いになるけれど、頑張って彼を相手して。」
「いや、今のは疑問の意味で肯定の意味じゃないからな。ていうか、他にも居るのか?」
「気配はもう察知しているつもり。じゃぁね。」
そう言って一瞬で彼女は消えてしまった。まさか瞬間移動できるとは思っていなかったが、そんな事を感嘆している場合ではない。
「よし、まずはてめぇからだ!!」
「うわぁっ!?」
剣を大きく振り、問答無用で僕に対し斬りかかってくる。
狭い場所だが、その剣は牢屋を明らかに切り裂いていた。その剛剣を何とか持っている剣で受け流す。
初めて剣で戦うが、緊張感に関しては突然アリシアがモニカに刺された時の方が上だ。
「えぇと、真面目に戦わないと死ぬ可能性はあったりする?」
「とりあえず首を吹き飛ばされても文句言うなよ?}
あの剣なら確実に首を数十メートル吹き飛ばせる可能性はあった。
案外、人間の血は勢いが強いから。綺麗に首を切断できれば案外人間の首は飛び跳ねやすいというが。
とりあえず、僕は適当に受け流すしかない。




