3話 私は今作戦会議?をします
今回集まったパーティーは小夜世 黒のパーティーを含めて4つ。
1つは、リーダー的立ち位置で喋っていた巨漢の男、グイが率いる【ナルガンテ】というパーティーだ。構成人数は4人であり、グイ以外のメンバーも筋肉の自己主張が激しく、説明がなくとも『あぁ、そういう集まりなのね』という感想を抱いた。
もう1つは、髪の毛が燦々と輝いて鬱陶しい男、サハランが率いる【サラギッテ】で構成人数は3人。こちらも『あぁ、(略』となりそうなパーティーで、サハランが両腕で抱いている女性2人が残りのメンバーのようだ。サハランが黒を庇うようなことを言った際、その女性2人に睨まれたのでその時点で察していた。
最後は、目の下に物凄い隈を作っている男、ザイが率いる【タオデオ】というパーティーで構成人数は5人。こちらはザイ以外のメンバーには特に目立った様子はなく、あえて言うならば“普通”だ。
「では早速だが、希望の突入ルートがあるものはいるか?」
グイがそう周りに問いかける。
このクエストではグイがリーダーを務めている。黒が来る前にじゃんけんで決まったらしい。『決め直すかい?』とグイに言われたがやめておいた。
ちなみにこの世界のじゃんけんはグーが魔法使い、チョキが剣士、パーが弓者となっている。グーは杖を持った様子を、チョキはそのまま剣、パーは弓を引いている様子を表しているらしい。掛け声はせーのっ!で始まる。
「俺達は、南門からを、希望する」
そうザイが口を開く。黒はザイの特徴的な喋り方を聞いて、なんだか元の世界で聞いたことのあるような喋り方だったが、それがなんだったのか思い出せなかったので1人悶々としていた。
「何か理由はあるのかい?」
「風下、だからだ、いちいち聞くな、面倒だ」
「本当に君は暴力的だねぇ、そんなんだからそんな幸の薄そうな顔をしているのさ、ハッハッ!」
「あ゛ぁ゛?」
「あぁ、ほら君達いい加減にしないか」
(はぁ...)
黒はそっとため息をついた。最初から今までずっとこんな感じなのである。確かに1国をそこらの野盗が落とそうとしていると聞けば正直笑い話だ。そんな中でも、聞きかじった程度だがガレオンの王というのはかなり出来る人らしい。そんな状況となれば、こんな調子の合わない連中が上手くいくわけがないのは道理なのだろうか。
「すいません、私だけでも先に行きます。私は西から行くのでよろしくお願いします」
そういって、黒は出ていこうとする。正直、こういう場は昔から苦手なのだ。それに、最も重要なことはグイが最初に説明してくれた。
こういったクエストの場合、下手に他のパーティーと連携しようとすると穴が出てくる。それならば、持ち場を決めてそれぞれ行動する方が得策であり、今回もその方針だということだ。
それに、黒は共感覚で他のパーティーがどの方向から行きたいかはだいたい分かっている。グイは北で、サハランは東だ。みんな被っていないというのに、意味のない話し合いをして長引くのだけはやめてほしい。そもそも、サハランという混乱因子がいる中では話し合いが出来るとは思えない。
「おいおい、クロくんまで...まぁ、いいか。じゃあ俺は北から行かせて貰いたいんだが、サハランはどうだ?」
「僕は東を希望するよ。あっちの門衛は可愛い子が多いんだ」
「おっ、被ってないのか!それじゃあ各自、準備出来次第突入だ!...あとな、サハラン。今は非常時だから門は閉まっていて門衛はいないと思うぞ?」
「えぇ~...やる気なくなっちゃったよ僕ぅ...」
サハランが溜息をもらす中、部屋にはすでにザイ達と黒の姿はなかった。
読んで下さり、ありがとうございます。
お久しぶりです。長く間が空いてしまい申し訳ありません。
これからは遅くとも週1での更新が出来たらいいなと考えているので、こんな自分ですがこれからもよろしくお願いします。




