異世界に来て 02
父さんたちはどうかと思い、顔を向ける。
だが、父さんはいまだに自分の持っていた機械を調べているようだった。
母さんは近くにいたメイドの方と何やら楽しそうに話している。
「そうなの~、貴方たちも大変ね~」
「ええ、前魔王はもっと温厚な人だったらしいんですけどね~」
そんな話が聞こえてきた。
美咲は完全にフリーズしている。
周りにいた騎士の人たちに心配されているようだった。
どうやら彼の話を聞いていたのは俺だけだったようだ。母さんは事情をわかっていそうだけど、完全に他人事と考えていそうだ。
まあ、こういう時は大抵そのグループのリーダー格の人物が答えるものだが、父さんは聞いてすらないから答えられないだろう。
仕方ない。俺だけで進めさせてもらうか。
「その前に、自分の力とか能力を確認する方法ってないですか?」
異世界物では定番の、ステータス表示の方法を聞いてみる。
「ああ、それなら、力を込めてステータスと言えば、表示されると思いますよ」
彼は「こんな風に」と言いながら、詠唱した。
なんとなく、それっぽい魔法が発動したように感じた。
俺には見えないが、彼自身にはしっかりと見えているのだろう。
どうやればいいのかわかった気がする。みんなには後で教えるとして、俺の力を確認しておこう。
『ステータス』
目の前に半透明のプレートのようなものが現れた。
「どうやら成功したようですね。レベル1の平均は15から25と考えてください。レベルが上がれば、その数字は上昇します。そして、下に書いてあるのが固有能力またはスキルと呼ばれるものです。この世界の人々は最低でも一個はついています」
「なるほど」
そう返しつつ、自分のステータスを見ていく。
そこにはレベルやHP MP STR VIT INT MIND AGIといった俺にとっては馴染み深い表記が並んでいる。
すると、レベルは一なのだが、見間違いかと思うような数字が並んでいた。
基本が三桁でMPに至っては四桁もあった。
プレートの下に目を移すと、スキルが並んでいた。
みなさんこんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
一本の小説として作るために書いていたのですが、それを分割して投稿しているため区切りが分からず、かなり短くなっています。
次回はたぶん長くなるので、ご安心ください。
今後ともよろしくお願いします。