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ソフィの思いと頑張り

 あれから数分後


コンコン


 と、ドアの扉が叩かれた。


「はい」


 できる限り普通を装いながら、返事をする。

「夕食のご準備が完了いたしましたので、食堂へお越しください」

「わかりました」


 俺は服をはたき、簡単に身なりを整える。

 部屋を出るとメイドが二人、並んでいた。片方はフェルトさんだろう。


「食堂へご案内いたします。こちらへお越しください」

「あ、フェルトさん、よろしくお願いします」

「私たちメイドに、敬称は必要ありません。呼び捨てでお願いいたします」

「あ、はい。わかりました」


 なんとも言えない凄味があったので、それ以外返すことが出来なかった。


「正和様、先ほどはすみませんでした」


 歩いている途中、フェルトが突然そう言った。


「どうしたんですか?」

「いえ、ソフィ様がなにを言ったのか、わかっていますので」

「もしかして聞いてました?」

「ソフィ様の顔を見れば大体わかります」

「やっぱり落ち込ませてしまいましたよね」

「そうですね」


 そんなにあっさりと言われると、それはそれできついものがある。


「すみません……」

「あ、いえ、そういう事ではないんです」

「と、言うと?」

「あの人は小さなころから街に出るのが好きで、街にいる人たちが大切なのです。

 なんとかして助けられないかと、いろいろなことを考えているのです。その中で伝承にあった異世界召喚を行うという案を王妃様、つまりソフィ様のお母様が提案されました。

 もちろん異世界の人は強い。この世界の住人とは文字通り住む世界が違うのですから当然と言えるでしょう」

「いえ、そんな」

「謙遜はやめてください。実際にステータスはかなり高いのでしょう?

 疑っていると思われるのも嫌なので明かしますが、私のステータスの平均は62です。レベルは35。

 このレベルまで上げるのに何年もかかりました。ですが、あなた方のステータスは違う。

 初めのステータスですら私たちの十倍以上は確実にある。まさに桁が違うのです。

 そして、ステータスの上昇値はレベル1のステータスによって変わってきます。

 そんなあなた方がレベルを上げたらどうなると思いますか?

 魔王だってこの世界の住人。貴方たちならやすやすと倒せるようになるのもすぐでしょう。

 この世界の事は、この世界の住人が解決するのが通り。

 その通りです。

 ですが、すぐに打てる手はすべて打ちました。

 冒険者組合の高ランクメンバーはほとんどがいなくなりました。

 今残っているのは、現役を引退した者たちか、アイテムを作ることでランクを上げたものだけ。

 これ以上戦いをい続け、倒そうと考えるのなら、波状攻撃で特攻するしかないのです。

 それをやるにも魔族領は強力な魔物が多く、魔王の住処にたどり着くまでにどれほどの死人が出るか」


 言いたいことはわかった。

 これほどまで真剣に言っている人を疑おうとは思えない。


 つまりは自分たちの家族を守るために、自分の命を捨てるしかない状態だったという事だ。

 ここまで追い詰められていたら、どんな藁にもすがりたくなるだろう。

みなさんこんにちはyoshikeiです。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


タイトルに「ソフィ」と出ているのに、本人は一回も出てきませんでしたね

まあ、かなりいい子ですよ。ソフィちゃん


今後ともよろしくお願いします。

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