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4話・目*フォニ駆け込みトイレ*目

ざわざわざわざわ―――

ビルとビルの狭間にある広い商店街。

その商店街をウッド通りという。

最近は新しくケーキ屋ができたらしい。

っまぁ―――どうでもいいことだが。

ウッド通りは今日、いつも以上ににぎやかだった。


目目目目目目目目目目目目


イヤ――――ン!!

俺は…俺は…どうやら犬屋先生に好かれていたらしい。

(たぶん)このことは、誰も予想できていない展開だ!

あまりにも衝撃的で思わず俺は垂直のまま後ろに倒れそうになる。

でも、先生もよくこんな公衆の前に発言ができたことだ。

しかも、鬼(俺)の目の前で!!

先生………鬼(俺)怖くないのぉ―!!

俺はちょっと興味半分に犬屋先生の近くに寄ろうとする。

―――ダダダダダダダッ―――

すると犬屋先生ったら、黒い長髪を風になびかせながら、全力疾走で俺から離れちゃったよ。

息を切らしながら。

………あぁ。やっぱ怖いのね(泣)

でも、距離さえあれば強気になれるタイプなのね(泣)

やじうま達はきっと、先生の言動から言って、鬼山が女の人だと思っているだろう。

俺のこと可愛いって犬屋先生が言っていたからな。

可愛いっていったらたいていの人は、女の人を連想するだろう。

ふふふ。

甘い……甘い…甘いィわぁァ―――!!

フハハハハハ!!愚民どもがぁ―!!!

チョコレートよりも甘い!!

プリンに砂糖をまぶしたのよりも甘い!!

辛子明太子にヨーグルトをかけるくらい甘いわァ!!

だからお前達はいつまでも人間のままでいるのだぁ―!!

鬼山はどのお方と心得る!!

………はい。俺が鬼山です(泣)

俺が犬屋先生に好かれている、鬼山です(泣)

……もぅ……………いろいろと……勘弁して―――!

犬屋先生は俺だと信じてくれない。やじうまは増える一方。

俺はやじうまの中で一人孤独にポツンといる。

俺のツノがなんか、むずむずとかゆい。

あぁ……神様、仏様、アッラーの神よ。

鬼になった俺にこれ以上絶望をお与えにならないで下パイ!

―――ウゥウゥウゥ〜ゥウ〜

ン?



決定。どうやら神様は俺のことがとてつもなく嫌いらしい。

この機会音は…。

このキカイ音は…。

このキカイオンは…。

―――パトカーダ―――

あたりまえだろう。

今こんなにもやじうまがいるんだから、誰かが警察に知らせてもおかしくない。

俺は骨の生えた爪の長い手を力いっぱい握る。

あたりまえだろう。

俺は、鬼だから、誰かが警察に知らせてもおかしくない。

俺は黄色い鋭いネコのような目でパトカーを見る。

あたりまえだろう。

こんなにも人がいて、なおパトカーがいるなら…

俺は脚を折り曲げる。

あたりまえに…逃げるしかない!!

だがあの大勢の人を避けながらにげるのはまず、ムリだ!

むしろ俺(鬼)が迫ってきたらパニックとなって人がドミノ倒しのようになって下敷きになったりしてお互いを踏みあったりして、ケガ人がでるのは目に見えている。

―――空ダ―――

瞬間的に俺は思う。

―――空ハ、ダレモ、ジャマシナイ―――

俺は折り曲げた足でビルの横の家の屋根に向かって精一杯地面をける。

パトカーの音を聞いた時、俺は空に飛び出していた。

俺の体が宙に浮く。いや現在進行形で俺の体が浮いている。

「うわ―――!!飛んだぞ!!バケモノが飛んだぞ!!」

いっきにやじうま達から悲鳴に似た声があがる。

やじうま、うるさい!!そこは、ほっとけッ!

一か八か…俺の…いや、鬼になった俺の脚力にかけるしかない!!

運がよければ…屋根に到着。悪かったら…

悪かったら…ものすごい高さから下に落ちる―。

いや、それよりも最悪なのは…俺が落ちるということで、今ここにいる人間にケガを負わしてしまうかもしれない…。

でも…これどうしよううううう!?

―――ビュ―――

風が俺の肩をきる。

そして風が俺の赤い髪をかきあげる。

「うわああああああ!!」

ジェットコースターなみの速さに俺は思わず悲鳴に近い声をだす。

わすれていた。苦手だった!苦手だった!

高いところ俺苦手だった!!

見てはいけないと知っていながら俺は下を見てしまった。

「ぎゃほぉおおおおおお!!!」

やれやれ。少々俺自身の脚力をみくびっていたようだ。

俺が上に乗る予定だった家をはるかに超えて―……そうはるかに超えて。

俺は家の隣にあるビルと同じ高さにまで達していた。

そして今の高さは半端なく高い。

そして俺は上から見てやじうまがあんなにも多かったことに驚く。

っていろんな意味でおどろきだよ!!これ!!!

俺は家の屋根に降りる予定だったのだが急遽変更きゅうきょへんこう

俺は隣のビルに降りることにする。

―――ドゴォ―――

ビルの屋上のコンクリートが割れると共に煙がまう。

「い…いってぇえええ!!」

俺はツノをおさえながら地面にのた打ち回る。

「なんだこれ!いてえよ!!」

普通の人間だったら痛いですまされないところだが、俺は痛いですます。

下からはわずかであるが人々の声が聞こえる。

どうやらパトカーがついたようだ。

もし飛び出していなかったら、危ないところだった。

俺はとりあえず何も考えず足を動かす。

ってか自慢じゃあないが、考える余裕が今の俺にはない!

ビルからビルへ飛び移る―――鬼。

―――ぁっ!!―――

ビルが並ぶ中。

不似合いにも1部穴みたくそこは空いていた。

―――ぇ?公園!?―――

そこには平面よりもすこし全体的に地面からういている、緑でいっぱいの公園があった。

しかし見たところ公園というのにはあまりにも小さくて、遊具が3つと、互いに座るイスと、古いトイレのみがある。

その小さな公園の入り口には「千年公園」と書かれていた。

子どもが遊ぶためにあるっていうよりも…人間のためにあるっていうよりも…どっちかというと自然のためにあるような公園に思えた。

ようするに、あまりパッっとしない公園だ。こんな都市の中こんな公園があることについて逆に問いたくなる。

だが…だが…今の俺は人気のない公園ほど助かるものはない。

俺はいそいでビルから公園へと足をつける。

もちろん落ちる時は目をつぶって見えないようにする。

なんせ俺は高所恐怖症だからな。

そして俺は真っ先に古いトイレへと走る。

古いトイレって言うのは、だいたい人に気味悪がられる。

ちなみに、決して俺はトイレに大の方をしにいきわけではアリマセン。

俺の考えでは、トイレの中で夜まで待つ!!これベスト!

それに夜になれば暗いし、人がすくないから…なんとかビルを飛び越えて俺の家へといけばいい!

そう、俺は考えながらトイレにはいろうとした時…。

思いもしないことが起こる―――…。

「―――あッ」

俺は一言声をだしてしまう。

「ぇ…うわッッ!!」

なんとトイレに入ろうとした時、ちょうど出ようとした人物がいて―――。

その人物が俺を見て驚く。

いや、でも俺はそれ以上におどろいた。なんせ相手は―――…

俺がもっとも学校の中で苦手とする人物。

俺はマヌケな声をだして尖った指先でその女性をさす。

「桃??」

目目目目目目目目目目目目

いよ02(・∀・)!!

いよ02ヒロインが登場しました+゜

さささささあ!!次◎はヒロインと鬼山との◎想シーンになりますッ♂♂

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