26話・目*フォニと…ネタつきた*目
鬼山…これが鬼山だっていうのだろうか?
――でかい巨体に裂けた口、バケモノ染みた牛の顔。
まったく、あの小さな鬼山の影も形もないじゃねーか。
今まで、地獄の少女やら、陰陽師やら、いろんな怖いものを見てきたつもりだけど、今回は本気で怖いと思った。
鬼山だと分かっておきながら、私は―…怖いと思ってしまった。
陰陽師キジ丸の話を聞いてだいたいは心の準備はついていたつもりだった。でも…いざとなったら、これだ。
なさけない!!なさけない!!!私がなさけない!あれは鬼山なのに、なのに、なのに、バケモノとして見てしまうなんて。
違う、あれは鬼山だ。
「おい!鬼山!テメー身長のびたんじゃーねーか?」
私はニカっと犬歯をのぞかせて笑う。そうだよ、単に鬼山が身長伸びただけじゃーねーか。
鬼山はいかにも不機嫌そうにこちらを睨む。それもそうだよな、お楽しみのお邪魔を私達はしてしまったわけだし。
「な…桃君!!」
ん?私はふいに名前を呼ばれて声のほうを向く。声のもちぬしは長髪の黒髪の赤いメガネをかけた男性であった。
って…―
「犬屋先生!?」
なんで犬屋先生がいるんだよッ!!どこからわいてきやがったんだ先生は!?
それと…その遥か後ろで血まるけになって倒れている金髪のクセ毛の少女…
「猿木?」
猿木は虫の息になってもなお必死になって私を睨んでいた。
よほど、私は猿木に嫌われているらしい。まぁ、私自信も猿木はあまり好きになれないけどな。
「Youの知り合いかの?」
隣にいたキジ丸がびっくりしたような顔で私に尋ねる。
正直私のほうが何で犬屋先生と猿木がいるかびっくりしているところだけど。
「ま…まぁね…」
私は引きつった笑顔で答える。そんなことよりも鬼山…お前意識ないのか?
鬼山は表情を動かさずに私とキジ丸を見ていた。
さっき、お前が今突撃をしようとしたのは、お前の担任の犬屋先生なんだぞ!
人間関係もとても良くて犬屋先生はホモということ以外は、とても人間ができた先生であるし、鬼山に恨まれることは何一つしていないはずだ。
仮に、ホモに嫌気をさしたとしてもあれほどお前を思ってくれていた先生じゃーねーかよ!
「一体なんなんだよ…」
私は地面に吐き捨てるように呟いた。
お前が…こんな姿になった理由ってなんだよ!猿木か!?
――はるか向こうにいる鬼山の体が大きく右揺れる。
「ぬ!!くるぞ!」
キジ丸がそういった瞬間、いや同時に鬼山の体が大きく前かがみになって私達に突撃してきた。
鋭い角をむけながら―。
「早い!ッ」
あの巨体であんなにもスピードってだせるものなのかよ!!と思うほど鬼山はすばやい動きだった。
足を一歩動かす動作よりも鬼山は早く、一瞬といっていいほどの速さで私たちの目の前に来た。
「電!」
キジ丸は中指を鬼山にむけて一言言い放つ。放った瞬間鬼山に刺さっている五本のクギに電気がおびて鬼山の動きを鈍らせた。
私とキジ丸は間一髪でなんとかその場から逃げることができた。
そして私はまず一直線に犬屋先生の元に走りよる。
犬屋先生はまだ何が起きたか理解できていない様子で呆然としてその場に立っていた。
幸いまだ傷も負っていない。よかった。
にしても、犬屋先生も不幸だな、とすこし私は可哀想に思った。
なんせ、今日一日犬屋先生にとって散々な一日であっただろう。
――まぁ、それは…私も、鬼山も同じなのだが。
「先生大丈夫ですか?!」
私は唖然としている先生に近寄り肩を揺らす。
「あぁ、何故バケモノが?何で桃君がここにいるんですか?血―…桃君の肩に血がついてくるではないですか…?だだ大丈夫なんですか?」
犬屋先生は空虚ない目で私を見つめ問い返す。よかった、多少は混乱しているようだけど…意識ははっきりとしているようだ。
にしても、先生はお人よしだ。こんな状況でも自分よりも生徒である私のことを心配してくれる。
いい男な上にいい人なんだけど…ホモなんだよな〜、一体女の子が何人泣いたことか。でも、まぁ、今は―…
「説明している暇はないんです!」
せかすように私は先生の手を力いっぱい引きながら走る。
「そうじゃ、今は隠れる場所を探すんじゃ!犬屋teacher」
走っている私の横にキジ丸が並んだ。そのキジ丸の顔を見て犬屋先生の顔が強ばった。
まさに鬼よりも怖いものを見てしまったかのように。
でも、たしかにキジ丸の顔は普通の人の顔ではなくバケモノ染みた顔だもんな。メイクばっちりだし。
鬼山も…鬼山も、始めてテレビでキジ丸を見たとき仰天していたな―…。
って、何鬼山のことを考えているんだよ!しかも私の口にやけているし!!ぐぁああ!!何か変だ!
ふいに血だらけで倒れている猿木と目が合う。猿木の下には赤い水溜りができていた。
――…仮に私が無視したら猿木はどうなるのだろうか?
――もしかしたら鬼山がバケモノみたいになったのもこいつのせいかもしれない
私は自然に手を強く握った。
――でも、さぁッ猿木は地獄の鬼なんだろ?死ぬとかないじゃーないのか?案外不死身だったり…
――それにそれに、私だってコイツ(猿木)に散々な目にあってきたし…肩はすり切れるし膝は痛いし
「…ちッ―」
私は小さく舌打ちをした。ったく、猿木のやつ後で覚えておけよ。
「おい、キジ丸!わりぃーが犬屋先生頼むわ!」
私はそういって私はキジ丸の返事を待たずにすでに虫の息の猿木に走り寄った。
猿木あんた大したヤツだよ、虫の息なのに私をしっかり睨んでくれちゃってさぁ〜。
――たしかに、たしかに、ここで猿木を見て見ないふりをしたい。
――けど…けど。
―やっぱ無理だわ!!
私はため息を深く吐いて猿木を抱き上げる。まぁ、俗にお嬢様抱っことか言う抱き方なんだが…こっちの方が私にとって持ちやすいからな。
むしろ…文化祭の練習にもなるだろう。私王子様役なわけですし。
「な…ゴハ…やめ…」
血を吐きながらも猿木は必死に抵抗する…。よほどお嬢様抱っこが屈辱的だったのだろうか?あぁ…もう!
「おとなしくしてろッ!!!」
私は猿木の頭に思いっきり頭突きをする…が、以外に猿木の頭が固かった。
痛ぇ…思わず涙目になりそうだ。でも、頭突きをしたとたんに猿木が大人しくなったからけっこう向こうも痛かったのだろう。
「Girl!!こっちじゃ!!Girl!!!Girl!!!!!」
キジ丸が手招きをしながら私をGirlと大声で叫ぶ。
ガールガールガールうるさい!陰陽師なんだから日本語使えよ!
「ガァル、ガァルうっせぇよ!」
「発音が違うのう…Girlじゃ、舌をまるめるようにGirlじゃぞ?」
自慢げに親指をたてながらキジ丸が私に注意をする。
ってかそれ本当どうでもいいから!そのくせ単純な英単語しか使えねークセに!
もう!腹立つ!腹たちマンボー!!
「Girlじゃねぇって、私にはちゃんとした桃って名前があるんだよ!」
私はキジ丸にあきれたように言った。まぁ、名前を覚えてほしいってなワケではないんだが…。
「ぬ…?桃?Momo?尻?」
キジ丸は顔を赤らめながら私に尋ねた。
「なんでお尻になんだよ!」
私は桃から尻になったことにとてつもない疑問をもってキジ丸につっこむ。
「だって、桃ってお尻みたいじゃろ?」
顔を赤らめながらキジ丸は質問に答える。お前は乙女か!
ってかどんな頭の構造してんだよ!たぶん世界に桃って名前を聞いてお尻を連想させるムッツリスケベなヤツはお前くらいしかいねーよ!
でも…私は男のことはよく分からないがはっきりとは言えないが…。
「お尻ではない!桃なの!」
私はいつの間にか必死になってお尻についての誤解を解こうとしていた。
なんせお尻として覚えられるのは嫌だからな。
「うぬ。覚えておこう、いずれはMeと桃は入籍するかもしれぬからのぅ」
キジ丸は更に顔を赤らめてシルクハットを深くかぶりなおす。こいつってどこから冗談でどこまで本気がよくわからない。
というかむしろ全て冗談か?できればそのふざけたビジュアル系のメイクも冗談であってほしい。
私は軽やかにキジ丸のジョークを無視することにする。
とにかく今は無事に隠れることができる所を探そう。幸いウッド通り(商店街)は私もよく遊びに来たことがあってだいたい隠れることができそうな場所とか分かる。
「あそこに隠れよう!!」
私が指をさした場所。それは小さなケーキ屋だった。
ここは私がよく友達と遊びに来たことがある。
小さいがとてもしゃれている店で…ただあまりにも小さいからまったくめだたない。
まぁ、とにかくめだたない、だからこそ隠れる場所に選んだわけなのだが。
私達(4人)は滑り込むようにその店に入る。
ふと私は好奇心で窓の外を見てみると、鬼山が建物を破壊しながら私達を探しているようであった。
ぞっとした。もし、あそこに私がいたら…考えるだけで背筋が凍る。
「な…なにがおこったのですか!?桃君!!」
犬屋先生が必死の形相で私に食って掛かる。そうだ、後から犬屋先生に状況も説明しなくてはいけないなぁ…。
「先生、落ち着いてください。まずキジ丸、猿木を治療術とやらで傷をなおしてやってくれ!」
私はキジ丸に言うが、次の瞬間キジ丸から信じられない言葉がかえってくる。
「No嫌じゃ…」
キジ丸は鬼のような形相で猿木を血走った目で睨んでいた。
ってか、こいつ…今なんて?言った?
「へ?」
私はキジ丸が言った言葉が信じられなくてマヌケな声を出す。
「桃…こいつは鬼じゃ!!」
目目目目目目目目目目目目
('v`;;)
うん…だんだん30話で終わることができるのか…心配になってきました;
でも!!でも!!!なんとかしてでも!!!
春休み中に!高校の春休み中に仕上げたいと思っています+゜
ここまでお読みいただいてありがとうございました(・∀・)
フォニを早く終わらせて…次の連載小説早く書きたいです↓もちろン鬼山とか書いていて楽しいですよ゜*(pq+'v`●)*゜