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17話・目*フォニはモサモサ*目

「約束するよ。また迎えに来るねフォニ山ちゃん―ゼツボウニ堕チタ時」

そう言い残して猿木は俺たちの前からすぅ―っと風景に溶け込むように姿を消そうとした。

ぇ―!?なんだこれ!?猿木の体がどんどん透けていく…いや、変な意味ではなくてね!

うそだろ!?これって―逃げるつもりかよ!!ぉい…おい…お前からまだ聞きたいことがたくさんあるんですけど!?

不老不死についてや、なんでお前が冷蔵庫にはまっていたのか………なんで、なんで俺が…フォニ選ばれたのかを…!?

「「まてよ!!」」

桃と俺が声をそろえて怒鳴るが薄っすらと消えていく猿木がニッコリと笑っただけで待つことはなかった。

猿木がいなくなった部屋はいつもまったく変わらない部屋だった。

あえて言うなら…壁がへこんだことと、玄関の方から数人の怒鳴る声…ってやべぇ!?

そうだ!!猿木が逃げた理由を忘れていた!そう、猿木は…。

猿木はこの大勢の人間から逃げるたんだった!!

――ドンドンドン!

「「ぇ!?」」

いきなり部屋のドアが勢いよく叩かれる。思わず背筋が凍る。

幸い…カギがかけてあったからよかったけど…。

――「おい!!ここ!!カギかけてあるぞ!?」

ドアの前に立っていた男らしき人が大きな声で叫ぶ。やべぇ…やべぇよこれ!?

賞味期限が1年くらいきれたナタデココよりやばいよ!?これ!

賞味期限が2年くらいきれたアイスクリームよりやばいよ!?これぇぇぇ!!(※アイスは賞味期限ありません。豆(おそらく小豆味)知識だね!)

「ゃべぇ…」

俺は思わず口を角ばった手でふさいで小言で言ってしまう。

「ゃべぇ…じゃねーよ!!」

この状況に不似合いな桃の怒鳴った声が俺の後ろから聞こえる。

そして桃は俺の近くに寄ってきたかと思えば…何の前フリもなしにゴツンと俺の頭を殴った。

「ブハ!!」

なにこいつ!俺が何をしたの!?

別に俺なにもしてねーし…いや、まてよ。でも、もしかして…。

桃は、桃は、俺(鬼)のせいでこんな事件にまきこまれたことを怒っているのか?

たしかに…俺が来てから桃は猿木とかいうやつに壁にぶつけられたりとか…家が見せ物にされたりとか…とにかく俺が来てから桃はろくな事がない。

俺も鬼になってからろくなことはないが…でも…。

俺は桃を巻き込んだ。これは事実だ。俺は罪悪感で胸が押しつぶれそうになる。

「おまえな―…ケガ大丈夫かよ!?背中!!かなりひどいだろッ?!」

桃は俺を心配そうな顔で見ている。桃のだした言葉は俺の予想もしていないことだった。

そして黙々と俺の上の服を脱がす。いや…ぇ!?

「ちょ…脱がすなって!!いやんセクシャルハラスメント!!略してセクハラ!!」

俺は思わず服を胸に隠すポーズをする。いわゆるセクシーポーズみたいな?

「きもいわ!セクハラ言うな…って。ぇ?すごッ傷…大分治っているじゃ…ん」

桃は俺の背中を見て唖然としている。ってかもう傷治ってんの!?

すげー!!さすが鬼?!いや、ここはさすが俺と言うべきかな?ふふん!

でもどうりで背中痛くないはずだな!というか…桃は俺のコト心配してくれているようだけど…。

「というか、そういうお前こそ!傷大丈夫なのかよ!肩とかひざとか!!」

俺は服を着なおして桃に尋ねる。

「あ〜〜〜!!い・た・い〜〜〜!泣きそう!死にそう!マスメディア!」

桃は今思い出したようにしらじらしく肩と足を抱えて叫ぶ。というか棒読み。

あきらかに芝居ということがばればれだった。とにかくコイツ…演技が死ぬほど下手だ。

あらためて文化祭の桃の王子様役を変えた方が良いのではないかと俺が考え込んでしまうほどだった。

でも…肩と足のひざを見比べたところ…痛々しいことはたしかだった。

「…ごめん…俺のせいで…」

俺は先程のような申し訳がないような罪悪感でいっぱいになる。

「まったくだよな〜。おお、いたい。ああ、いたい。こうなったのは確かに鬼山のせいだよな〜。ったく鬼山ごときが」

普段なら調子のってんじゃねー!!って怒鳴り返す俺だが…今回は桃の言うことに否定することは俺にはできない。

こんなふうに巻き込んでしまったのは俺だから…。

これ以上桃を巻き込んではいけないのかもしれない。というかこれ以上桃のお世話にはなってはいけない。

いざとなったら俺だけ逃げて、桃は無事に救助されればいい話だし…。そうした方が桃のためになるだろう。

俺はそう考えながらただ黙って桃の愚痴らしきものを聞いていた。

「ったく、ケガを治す時間がほしいんだけど…あいにく、ドアにいる人達が時間をくれないようだし〜。かといって鬼山はここまで巻き込んでおいて…私をこのままここに残して自分だけ逃げるつもりじゃーないよね?」

桃は俺の気持ちを読んだのか…ニッコリと微笑みながら先程俺が考えていたことをズバリと言う。

思わずドキリとしてしまう。

「へぃ?」

俺は思わずマヌケな声をだしてしまった。というかコイツ何を言いたいんだ?

「ようするに、お前が逃げるつもりだったら私も連れて行けってことだよ!それとも何?ここまで巻き込んでおいて意義ありますかねぇ?鬼山ちゃんはぁ?」

桃は犬歯をニッと見せながら俺に笑いかける。

俺は桃と言う人物をあなどっていたようだ。コイツは…。コイツは…。

そういえば自分が巻き込まれてクヨクヨするような女じゃねーし。

鬼であろうと誰が敵であろうとひるまない!!

むしろ…男よりも男勝りであり、男の中の男!!みんなのアイドル(というか女子ばっか)桃様だった!!

「お…おまえなぁ〜俺をよほど悪役にしたいわけ?俺人さらいじゃん!」

俺はため息とともに言う。が俺の口は確実に笑っていた。

「おお♪いいねぇ〜。鬼にさらわれていく美少女桃!!まさに美しい悲劇だね〜。あれ〜〜〜みたいな?」

「ブ!お前自分で美少女って言うなよ!どっちかと言うと美男子!のほうだろ!!」

「ああ。そうだよね〜美少女は鬼山のほうでしたね〜すいません」

棒読みで桃は俺に吐き捨てる。

「なんだと〜この男女!」

「けっこうだよ!女男!」

俺と桃が言い合っていると…。

――ダッタッン!!

後ろのドアが勢いよく開くのを感じた。

「「ぎゃは♪」」

俺と桃は今までにだしたことない声をだす。

――「うわあああああ!!バケモノだああああ!!」

ドアをあけた瞬間、一人の男が俺を指差して後ろに勢いよく倒れこむ。

いやあ…軽くショックだなあ。いやめっさショック。

このショックぐあいを感触に例えると、モサモサだよ!!略してモサショック!!

でもよほど俺が怖いのかドアをあけてからだれも部屋の中にはいってこようとしない。

「でも幸い相手はひるんでいるようですな。鬼山殿」

桃が小言で俺の耳にヒソヒソと話しかける。しかも時代劇風に。

「そうですなぁ。桃殿」

俺も桃の耳にヒソヒソと話す。これも時代劇風に。

「「じゃあ、逃げますか!!」」

そういって俺と桃は勉強部屋の窓に勢いよく走っていった。


目目目目目目目目目目目目

大変遅れてすいませンでした↓↓

言い訳になってしまいますが…ちと私バカなので学校で追試がありまして…)×☆

もし…この小説を待っていた方がいたなら、お待たせしてすいませンでした↓(いないと思いますが*ヮラ*)

いよ02ラストスパート!!なるべくさぼらないように頑張ります!!+゜

ここまでお読みいただきありがとうございましたw

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