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涙を止める方法

どうも。

なかなか上手く書けなくていらいらしました。

最後投げやり気味に見えるかも?


誤字、脱字の指摘待ってます。

感想も待ってます。

あんまりきつく書かないでください…。

ハートがブレイクします。

突然の妹の登場に、見た感じ冷静だが内心驚きを隠せず、オロオロしまくっている男がいた。



そう、俺…。



今、他の生徒が自己紹介してるわけですが、そんなもん耳に入ってきませんよ。

どうしよう…。

まさか妹が入学してくるとは思わなかった…。

しかも飛び級して、偶然同じ学園で、偶然同じクラス?

どんなドッキリだよ!!

しかしまぁ…、ツキナのやつ大きくなったなぁ…。(デレデレ)

しかも美人になったよ。

家族という贔屓目抜きにしても美人だぁなぁ〜。

光沢のある黒髪を髪留めでアップにしている。

きめ細かい白い肌、ピンクの小さな唇、光の宿った黒い瞳。

神というものはとことん平等がお嫌いらしいな…、ハァ…。

それにしても、母さんに似てきた気がする。

親子だねぇ。


「………ヨヅキ様?嬉しいのは分かりますが、ニヤニヤするのはやめた方がいいですよ?」


「し、しとらんわいっ!!」


「焦りながら言われても…」


しょうがないじゃん!!

久しぶりに会ったんだよ?

そりゃテンション上がるって。


「あれがヨヅキの妹か…。美人じゃのぉ?」


「だろ?」


「…なんでヨヅキが得意げなんじゃ」


「自慢の妹でしたから」


そりゃもう小さい頃は可愛くて可愛くて。

お兄ちゃ〜んと俺の後ろをトコトコ着いてくる姿は兄貴としては嬉しいもんでさ〜。


「で?向こうは気付いてると思うか?」


「そりゃわかんねぇな。なんせ10年間も会ってなかったんだ。覚えてない確率の方が高いだろうよ」


最後に別れた時は5歳だったからな。

俺の事、そして、あの約束の事も、覚えてるだろうか…。

お、自己紹介が終わったみたいだな。


「今日はこれで終了です。また明日、会いましょう。遅刻などしないでくださいね?あ、それと寮の部屋は管理人さんに聞いてください。鍵も一緒に貰えますから。じゃあ、さようなら」


リィン先生が一礼。

皆、さよならーと挨拶して教室を足早に出ていく。

多分早く自分の部屋に行きたいんだろう。

荷物整理もあるだろうし。

俺達は空間の指輪にしまってるから、もーまんたい。

と、リィン先生がこっちに歩いて来た。


「ヨヅキさん、お疲れ様でした。さっきは大変でしたね…?」


心配そうに話し掛けてくる。


「そうだなー。大丈夫か?」


ナギ先生も、だるそうにしてるが心配してくれてるようで。

いい人達です。


「いやいや、慣れてますから。それよりリィン先生もお疲れ様です。ナギ先生はフォローありがとうございました」


「むぅ…、もう学校は終わったんだからリィンでいいですよ。敬語も結構です」


「俺も呼び捨てでいいぞー。敬語はなんかむず痒い」


「ん、分かった」


「よーくん!!」


ガバッ

突然背中から重みが。


「だからお前はいちいち抱き着いてくんな!!」


「えー、よーくんのケチんぼ」


こ、こいつは…。

ハァ…、ユナといるとペース乱されるな…。


「それにしても、よーくんさっきは流石だったねー。カーラさんの剣をあの距離から一瞬で詰めて、ガキーン!!て」


「うん!!お兄ちゃんすっごくかっこよかったよー!!やっぱり強くなってた!!」


「はは、そんなに褒めるなって………………………ツキナァァァァ!?」


「ん?何?お兄ちゃん」


ん?何?って………。

こいつ物凄く自然に入ってきたもんだから気付かなかった…。

恐るべき隠密(?)スキルだ。

つか、それよりも…


「…俺のこと覚えててくれたんだな」


「…忘れてると思ったの?」


「まぁ、10年も昔だからな。そうだとしても仕方ないかな、って何泣いてんだよ!?」


ツキナは泣いてた。

ぽろぽろと大粒の涙を綺麗な瞳から流している。


「私がお兄ちゃんのこと忘れるわけないじゃん…。大好きなお兄ちゃんだもん。10年間一度も忘れなかったもん。私、約束守るために頑張ってきたよ?強くなって、キサラギ家を護るために。家族を護るために。…うー…、涙止まんないよぉ…。お兄ちゃんが帰ってきたら、強くなった私を見てもらうつもりだったのにぃ…」


ツキナは止まらない涙を拭い続ける。

約束、守ってくれてたのか…。

俺の居場所を護ってくれてたのか…。

幸せもんだな、俺は…。

こんな兄想いの妹を持てて。

………さて、俺も約束果たさないとな。

それは強くなること、そして…、大事な人に涙を流させないこと。


「ツキナ、ありがとうな」


優しく抱きしめる。

昔から泣いた時はよくこうしたもんだ。

こうすれば自然に泣き止んで、笑顔を見せてくれるんだけど、今日はそうはいかないようだ。


「私からも、ありがとう…。約束守ってくれてて」


「…確かに、強くなったさ。でも、お前の涙は止められないみたいだ」


「しょうがないよ、10年分の涙だもん」


10年分、か…。

辛い思いをさせてしまったんだろう…。

涙、止めてあげたいな…。


「それに、別に涙が流れる事はいいの。今まではいなかったけど、今は拭ってくれる人か帰って来てくれたからね」


「………ただいま」


「うん、おかえり」


ツキナの懐かしい笑顔は俺の涙腺もぶっ壊したらしく、しばらく俺らは涙を流していた。




しばらくたって…




「いや、すまんな…。お前らのこと忘れてて…」


泣いてた俺にカーラ達が声をかけてくれて、ようやくほったらかしだったことに気付いた。

気を遣って、しばらく席を外したようだが(気付かなかった)帰って来ても抱き合ってたため、仕方なく声をかけたようだ。

…恥ずかしい。

とっても恥ずかしい。

穴があったら埋まりたい。


「いや、だから気にしてない。せっかくの再会だ。しょうがない」


「カーラ…。すまん、ありがとう」


うん、いいやつらです。


「もうお前ら大好き」


あ、やべ…。

声に出てた…。

頬を赤くする皆さん。

………まぁ大丈夫か。


「お兄ちゃん、この人達は?」


ツキナが聞いてくる。

服の裾を摘んで離さない姿はなんとも…。

んー、可愛い。


「お兄ちゃん?」


「ん?おお!!すまんすまん」


いかんぼーっとしてたようだな。

でもまぁ、ツキナが可愛いのが悪い。

俺は悪くないはず。


「えっとだな、右からカーラ…」


「違う違う。名前は自己紹介で知ってるよ。聞きたいのは関係、だから」


あれ?

なんかツキナの笑顔が黒い…。


「関係、か…。そうすると俺の説明も必要だな」


「お兄ちゃんの?」


「ああ。実は俺、ギルドに属してるんだ」


「もしかして二つ名持ちとか!?」


興奮しているご様子のツキナ。

確かに二つ名はすごい。

SSランク相当の者しか持てないからな、興奮するのもわかる。

けど、俺の二つ名聞いたら腰抜かすだろうなー。


「まぁ、持ってるには持ってる」


「何て言うの!?」


「………ちなみにユナもギルドにいてな?二つ名は<滅風>だ」


「「「ええぇぇ!!!!」」」


あ、リィンとナギも知らなかったんだ。

言っちゃった☆


「あの<滅風>様!?すごっ!!まだそんなに歳変わんないのに!?」


「はわわ〜、ユナちゃんすごいですね!!」


「…今度風魔法見てもらおうかな…」


「…ごめん、ユナ」


「…もう、よーくんはホントに〜」


呆れてるユナ。

なんだかんだで許してくれる君が僕は大好きです。


「で?お兄ちゃんは?」


「………言わなきゃダメ?」


「ダーメッ☆」


「………<魔剣の主>」


「へ?」


「だから<魔剣の主>だって」


「ほぉ〜…。オニイチャンスゴーイ」


「信じてねぇな!?」


「だって〜…、ねぇ?」


ねぇ?ってどういう事だコラァ!!

だから言いたくなかったんだよ!!

くっそ…、絶対に信じさせてやる…。

これを見ろぉ!!

俺は空間の指輪からありったけの魔剣を取り出す。

その数は50。

一つ一つが強大な力を有しているため、教室が歪みそうなほどの純粋な力が溢れる。


「どうだ」


ふんっ、と胸を張る俺。

後々思ったが、教室に誰もいなくてよかった…。


「これ全部魔剣…?」


「おう」


「すごい…」


ツキナは言葉が出ないようだ。

リィンとナギも目を丸くしている。

ふふふ、これなら信じるだろ。


「ヨヅキ、やり過ぎじゃ…」


「ああ、妹酔うんじゃないか?」


「へ?」


見れば力に押し潰されそうになり、酔いかけてる。

しまった!!

慣れてないうちは出すんじゃなかった!!

魔剣達を慌ててしまう。

三人ともなんとか大丈夫なようでよかった。


「ヨヅキ様…?気をつけましょうね?」


「はい…」


反省反省っと…。


「ふぅ…」


「大丈夫か?ツキナ」


「うん、なんとか」


ツキナは無事だな。

リィンとナギは顔をしかめてはいたが平気そうだった。

流石は教師といったところか。


「にしても、本当だったんだね」


「おう。すごいだろ?」


「うん!!強くなるって約束だったけど、まさか世界最強になるとは思わなかったよ!!」


それは俺も思わなかった。

でも、世界最強になれたのはカーラ達がいてくれたからこそだ。


「カーラ達がいてくれたからさ」


「カーラさん達が?」


「その通り。実はな?カーラ達は魔剣なんだよ」


「えぇ!?」


そこから事情を説明。

カーラ達の正体、出会い、契約、魔剣を集めていること等等。

こうして話すと随分と密度な濃い10年だったな…。

いい思い出です。

そして、それを聞いたツキナの一番最初の言葉は…。


「私とも永久契約結べる?」


「何言っとんだお前?」


ツキナと俺が永久契約?

バカ言ってんじゃねぇよ。

つか、人間同士がやっても永久に一緒なのか?

来世も妹として生まれてくんのかな?

………魅力的な提案ですね。


「私もお兄ちゃんと一緒にいたいもん!!」


「……これがブラコンていうやつか…!?」


「ヨヅキも似たようなものだけどな」


カーラうっさい。


「まぁ、これから一緒にいられるんだからいいじゃねぇか」


「むぅ…、そうなんだけど…」


なんか納得いかないって顔をしているツキナ。

しゃあないって。

契約なんか出来るかわかんねぇんだから。

と、その時。


ぐぅ〜〜


「あ、悪い。俺だ」


ナギ先生のお腹が鳴りました。

外を見ればもう夕方だ。

…結構話し込んでたな。

俺も腹減ったし帰るかー。


「そうだ。皆、俺の部屋で飯食ってかないか?ご馳走するぜ?」


俺の部屋広いんだよな?

なら、入学祝いとかで皆で飯食おう、そうしよう。


「それはいいですね。ヨヅキ様、私も手伝います」


「私も手伝おう」


ミリナとエンが手伝いを申し出てくれる。


「そうだな、皆来るといい。ヨヅキの料理はなかなかだぞ?」


「久しぶりのよーくんの料理だ〜。美味しいんだよね〜」


カーラとユナが嬉しいことを言ってくれる。


「お、楽しみだなー。楽しみにしてるぜ?」


「じゃあ、私もお邪魔します」


「お兄ちゃん料理作れるんだ!?楽しみー♪」


それじゃ三人のお客様をもてなしますか。

…部屋にキッチンついてるよな?


「んじゃ、寮にレッツゴー」


いやー、今日は楽しくなりそうだ。

………そういや今気付いたけど、男って俺だけ?

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