タイムリミット
自殺願望がある主人公なので、苦手な方はご遠慮ください。
主人公のモノローグだけで終わってます←
・・・。
また目が覚める。
日にち感覚は無くなっている。
・・・多分、もう、10日くらいは経ってる―・・・。
水で繋いできた、命。
もう水も無いから、どのくらい持つかなんて先が見えてる。
窓から光が差し込んでいた。
今は昼―・・・少なくとも太陽が上っている時間帯らしい。
ピンポーン・・・・
玄関から、チャイムが響いた。
・・・学校の教師かもしれない。来てもおかしくない―・・・
でも、多分帰るだろう―鍵もかかってるし、強引にあけて、なんて乱暴な真似、エリート学校の教師がするわけもない。
案の定、2分と経たないうちに教師・・・と思われる人物のチャイムは止んだ。
「・・・クソッ・・・・・・」
死ねなかったら、苦しいと思う。
だって、10日も学校は休んだんだ。
勉強は遅れるし、首位の座を維持するのも困難になるし・・・。
ただでさえギリギリだったんだから―両親と・・・教師からの、冷たい目は目に見えてる。
ましてや''いいとこ''の学校の生徒が、『自殺未遂』なんて。
停学、悪ければ退学もありえるかもしれない。
だからもう、ここまできたら、学年のTOPも、命も捨ててしまえ。
あと数回、眠りに落ちたら、きっとその間に死ねる。
命が消える―いのち、イノチ。
手を、弱く握った。
細くなったように感じた。
またゆっくりと目を閉じた―。
・・・ガタン
・・・?
玄関先で音が聞こえた。
さっきの教師は帰ったし・・・誰だろう。
兄弟か―・・・親か―・・・。
ぐぅぅぅぅ...
腹がまた鳴った。
空腹感が襲ってくる。何も食べてないから、当たり前だけど。
あぁ、なんでもいいし、誰でもいいや。
犬か猫かもしれない。
ガチャガチャ、という音は聞かないことにした。
多分、鍵を開ける音。
・・・
寝てしまえ。
もう、いい。嫌だ......誰にも会いたくない、少なくとも、家族には。
「・・・・・」
瞼を落とした。