夏から続く恋に
ふたつの風鈴の音色が
二人のごまかしはもう聞けないよと
言っているかのように
音が重なり合わない
昨日までの風向きが変わったせい?
それだけじゃないはず
二人に少しずつ遠ざかる夏の思い出を
教えてくれているよう
許せること
あなたの言葉を数えるようになったから
わたしがいけないんだよね
素直になればよかっただけのこと
ひとりで見る海の色は
空とは違い、モノクロームな世界が広がり
いつもなら、
きらめく海を長く眺めることができず
手をかざすくらいなのに
皮肉だね
ひとりで来た海を
こんなにも長く見ることができるのだから・・
風向きが変わるまでもう少しだけ
ここにいる
その理由はひとつだけ
風が涙を誘わなくなるまでのあいだ
もう少しだけ、ここに