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人の魔王  作者: ポよ
第一章
3/3

第三幕 水の魔獣

「そういえばさぁ、博斗くん」

「ん?」

「なんでさっき武器忘れてたの?普通、忘れるものじゃないよねぇ」

「……え、だってすぐに倒さないと、って思ったからさ」

「武器もなしで?」

「い、いや、それは……」

白川くんが優しく微笑んだ。それにしても、本当になんで武器なんて忘れたんだろう……

こんな会話をしていたら、現場に辿り着いた。

「水の魔獣?得意な相手だ……すぐに倒してやるぞ!!」

「油断はしないようにねぇ」

白川くんは剣を構えて、走るスピードをあげて水の魔獣に近づいた。

僕は銃を構え、全体の様子を確認した。

「ヴァァァァァァァァァッッッッ」バンッ……

「はぁっ!」シャキッ……

様々な音が僕の耳に入る。

僕は魔獣に向けて銃を撃った。やはり水の魔獣には弾が当たりやすい。

白川くんは踊るように剣を振り回し、魔獣らを一気に退治している。かっこいい……

「んくっ……はぁっ!」シュパッ……

「おっっりゃぁ!!」バンッ……

僕らは順調に魔獣を退治していた。水の魔獣の数は減っていく一方だが、何かがおかしい。

「白川くーーん!僕、何か異変を感じるんだけど、白川くんは何か感じるーー??」

大声を出して聞いた。

「……うん。水の魔獣じゃない魔獣がいる。あと……魔王が……いるかもしれないねぇ」

「ま、ま、魔王……?」

そんなの聞いてない。というかそもそもどいつが敵なのかすら聞いてなかったから、この状況は理解し難い。

状況を把握しようと遠くを見ていたら、右側から水の音がした。

まずい。

「ぐぁぁっ……」

水の魔獣に不意をつかれた。僕は軽く吹き飛んだ。

「ぐあっ、はぁ、はぁ……」

僕は銃を構えた。しかし、水の魔獣は僕の銃を掴み、遠くへ投げた。

「……!!」

まずい。ここままでは僕は……

抵抗する暇もなく、僕は高く浮いていた。魔獣に殴り飛ばされた。上に。こいつは強い。

「ヴァァァァァァァァァッッッッ」

ギュルギュルギュルジュヴァッ……

……?何が起きた……!?

気が付くと僕は地面に倒れていて、水の魔獣が消えていた。

「博斗くん、立って!頑張って立って!」

白川くんが焦った様子で僕に言った。

力を振り絞って立ち、向こうを見た。

すると前には、大型の水の魔獣が1体と、風の魔獣が大量にいた。

「???」

僕は混乱して言葉が出ない。状況が理解不能だ。

そもそも大型の水の魔獣とは何だ……?いつからいた……?それと風の魔獣……?なんで?本当になんで?

僕が混乱している間、白川くんは魔獣らと戦っている。

「こんなにいるなんて聞いてないよぉ……」

僕も聞いてないよ。どんなやつがいるかぐらい教えてほしいよね。

僕は銃を構えようとしたが、銃が見当たらない。

そうだ、さっき水の魔獣に銃を投げられたんだ。しかし、どこに投げたかなんて僕にはわからなかった。

僕は体力も武器もなく、体に痛みを感じ、まともに戦える状況ではなかった。僕には他のみんなを見ていることしかできなかった。

ふと自分の足を見ると、赤い跡が付いていた。

傷……?さっきの魔獣は僕に傷は付けていないはず……

もう何もかもがわからない。

「博斗くんっ!!」

白川くんが僕の名を叫んだ。前を向いたその瞬間、風の魔獣が僕に向かって走っている姿が見えた。

僕は必死に逃げようとしたが、体が痛くて動けない。目をつぶったその瞬間……

バタン。

驚いて目を開けると、風の魔獣が地面に叩きつけたれ、その上にナイフを持った赤い髪の女性が立っていた。

「え、え?」

もう、何、何が起きてるの。僕の頭はもう真っ白だ。

赤い髪の女性がナイフで風の魔獣を倒した。

するとその女性はすぐに走り出し、大型の水の魔獣の方へと向かった。

僕はすぐに銃を探して戦わなければいけないと思ったが、体が痛くて動けない。

「あの子で良くない?」

「もう誰だっていい。早く連れて帰るぞ。」

「おっけーい」

髪の長い女性と髪の長い男性が会話している。

と思ったら、僕はこの人たちに縄で縛られた。

僕は怖くて声が出なかった。ここは地獄なのか。

「あれ、だれだーっ!とかたすけてーっ!とか言わないんだね。まあうちらとしては楽でいいんだけどね」

「……」

明るい女性と暗い男性みたいだ。……そんなことはどうだっていい。僕は一体どこに連れ去られるんだ!?もしかして僕、もう死んじゃうのか……?

そう考え出した途端、僕は何も出来なくなった。そもそもさっきから体痛いし何も出来なかったけど。

「少年、ちょっと狭いだろうが、我慢してくれ。」

え、なに、この人?どういうこと?

僕はおもちゃのソリに乗せられた。

この人たちは僕を連れて走り出した。

だめだ。このままでは僕は本当に死んでしまうかもしれない。どうしよう。白川くん……助けて……

僕は怖くて仕方がなかった。

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