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体育祭その3

体育祭まで後2日―。


校内は最後の追い込みで、授業も全て体育になり


右往左往の大騒ぎになっている。


今までの俺ならサボって屋上にいたなぁ。


だがいまは―。


「「「「お〜〜〜〜!!!紅・龍・會!!!」」」」


「よ〜し!今日はこれで解散!各自撤収!」


「「「「おつかれっした!」」」」


団長こと隆樹の号令でそれぞれが帰り支度を始めていた。


さぁて、腹も減ったしさっさと家に帰るとするか。


「あのっ、貴柳先輩」


ん?聞き覚えがあるような。


振り向くと西崎さんが立っていた。


「お疲れ様です。あのっ、これよかったら」


ぺこっ、っと頭を下げながらスポーツ飲料を手渡された。


「すまん、助かるよ。ありがとう。」


「いえ、先輩が応援団に入っていただいたおかげで今回は本当に助かりました。」


「気にするな。それに楽しいから。」


これは本当の話。


今まであまり好んで人の輪に入ったことがなかったから


なにかこの集団が特別に思えてきて、とても楽しい。


「じゃあ、俺は帰る。おつかれ。」


「あっ、あの!」


急に大きなこえを出して袖を引かれた。


「あの、よろしければ、一緒に帰ってもよろしいでしょうか・・・?」


節目がちに言ってくる。


普段の凛とした雰囲気とは違い、なんだかすごくかわいらしい。


「あぁ。別にかまわんよ。」


伏せていた顔を上げて微笑む。


じっくりと顔を見たことが無かったから気づかなかったが、顔の形が整っていて、なにより小さい。


そこらへんのアイドルよりカワイイと思う。


アイドルの名前とかしらんのだが。


「ありがとうございます!」





それから駅までの道のりでいろいろ話ができた。


クールで知的な外見からは想像つかないほど話やすく、くだらない話などで盛り上がり楽しい時間だった。


もう少しで駅というところで、話題が無くなり、しばらく続いていた沈黙を破ったのは西崎さんだった。


「あの、先輩。」


「ん?」


「先輩は会長のこと・・・好き、ですか?」


「また唐突に。嫌いではないよ?でもまだ付き合って日も浅いし、お互い知らないことが多い」


「それに俺はまだ桜子のことがすきなのかはっきりわからん。」


「そうなんですか?」


「どうしてこんなこと聞いた?」


西崎さんは急に歩みを止め、顔を伏せてしまった。


そして何かを決意したように勢いよく顔を上げて口を開いた。


「あの!私・・・!〜の・・が・・・だったんです!」


西崎さんは顔を真っ赤にして必死に言葉を搾り出しているが


ちょうどタイミング良く電車が通って、なにを言われたかわからない。


「すまん、電車で聴こえなかったんだが、もう一回言ってくれ。」


「あっ、あの!今のは忘れてください・・・!あの、失礼します!」


「あっ、おい!」


呼び止めても止まる気配も無く駅まで全力で走る西崎さん。


・・・足速いな。


なにを言われたか気になるが、言い直さなかったし重要な話じゃないだろうな。


おそらく体育祭への励ましといったところだろうしな。



かなり投稿の期間が開いてしまいました・・・


本当に申し訳ないです><;


受験生ということもあり、総体前ということもありで


なかなか執筆が進みませんが、よろしければゆっくりお待ちいただければ幸いです><

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