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黒い炎をもつ理由  作者: ロストネーム
迷いの森で
6/16

食べ物と魔法


ヌシが居る場所から少し離れた場所まで、動き回るまでに行動している。

3歳の人間ではそこから先、危ないと聞かされたし、

危ないと判断しているから。



魔物は肉食。戦う事も出来ず、逃げるにしてもすぐに捕まるほどの速さしかない。

ヌシやリシリーは地面から、魔力を吸い その魔力を栄養にしているので、なにかを捕食する必要がない。

よって、今はある程度成長するまで この安全圏に居るのが得策である。


拠点にしたヌシの周りには、案外食べ物が有るので困りはしないが、この食べ物に基本 毒が有るのがいただけない。

この間 一口食べたリンゴの様な梨の様な物は、[チリョ] という食べ物らしい。味は梨。

コレに慣れるまで1ヶ月かかった。

他にも 白い苺に似た [チゴ] という物が有る。味は蜜柑なのだが、粒々に麻薬の様な効果の毒が有り、コレも慣れるまで1ヶ月かかった。

他は レモンに似た [ミルコ] 。胡瓜に似た [ズーニー]。

腹を下す毒だったり、昏睡する毒だったり

コレらは、一週間程度で慣れた。






そうやって ちまちま暮らしている中で、自分自身の身体に恐らく普通でない所が有ることに気づく。

上半身 真ん中から右側の肋骨から首にかけて、肌が黒く紫のマーブル色で鉄の様になっていて、顔の右半分は鉄の様な感触。しかも、目の右上あたりは突起の様なものが生えているようだ。

鏡が欲しい。切実に

それでも、生きていくなかで支障は今のところ無いので気にしてはいない



肉が食べたくなるが、この森にいるのは魔物だけで魔物は食べては駄目らしい。毒が有るものが居たり、人間が食べると身体に合わず死に至る可能性が有ると…

しかし、肉を食べなければ成長に関わる。

少しずつ食べて、これも慣らしていきたい と言うと、 戦う術を身につけてからだ と

という訳で、戦いかたを学ぶ事になった。

人にしては、魔力量が多いということで魔法での戦闘術をリシリーから教えてもらう。



魔法には 属性が有るらしく

 火 水 木 土 風 光 闇 の7つ。

火は炎系等を使用でき、水は水とか氷。木は植物と雷。土は大地や石。風は風。光は光。闇は重力と闇。


大体の生物は、一つの属性を持つが、稀に二つ持って生まれることがあるんだとか。三つ以上はまずいない。魔法で持つことも出来はするが、対価が大きく、人や "魔族" の中では、その魔法は禁忌とされているとのこと。


ヌシとリシリーは光と木の二つ持っている。と教えてくれた。そして、

僕は 闇 と火   闇 は "魔族" 特有のもので、人間にも有るらしいが、かなり珍しく。同じく 光 も珍しい属性らしい。


"魔族"は、人間と相対する存在。 魔物を使役することもあり、人間の敵となるのは魔族と魔物。


2000年以上前までは仲が悪い程度であったが、2000年前にある事が原因で、対立関係にある現状なんだとか。ある原因は、 人間が魔族の王『魔王』を裏切った とヌシが話してくれた。

"魔族"は、2000年前から異空間に拠点をおき、この星の一部の大陸は魔族と魔物が支配していて、200年に1度目覚める『闇の王』と共に人間と戦争を起こすが、人間の兵力と200年に1人生まれるという光属性の勇者によって、人間に未だ勝利出来ていない状況らしい。


故に闇属性の人は、人間に嫌われる存在だから気をつけるようヌシに忠告を受けた。

この先、この森を出て旅をしたいと考えている身なので、この忠告は身に刻みつけるように僕はした。


属性については、7つ有る事は理解した。

が、魔物は魔法を使う際、とくに詠唱だとか魔法陣とかはないらしい。これがどうやら、イメージしたら出来る。という事でもないそうで

それでは理解できないので、リシリーが何処からか石版の様な物を持って来た。

見てみると、何やら象形文字の様なものが刻まれている。

リシリー「ほいよーっと、持ってきーたよー!」

ヌシ「ご苦労様、リシリー。  フィリル、コレは森の一角に有る遺跡に有った物だ。大昔の人間の文字だが、魔法自体は何年経とうが変わらない。コレを覚えることから始めようか。」

ヌシとリシリーは読めるみたいで、先ずこの文字の勉強から始まった。

遺跡が有る事に少し興味を惹かれたが、ヌシの言うとうり、コチラを優先するべきだな。



言語構造は日本語に似ているみたいで、象形文字の形さえ覚えれば楽だった。

石版は主に日常の記録ばかりがあったが、生活に使っていただろう魔法などが刻まれており、初歩的なものばかりなので習得するまでにさほど時間は掛からなかった。



石版に刻まれていた魔法というものは、各属性に専用の詠唱が存在し、自身の持つ属性に該当する決まった詠唱を唱えることで、術が発動し 魔法を使用するというもの。


自身の持つ属性以外の詠唱は、不発になるか、詠唱により身体に傷を負うような反動などがおきるらしい。


詠唱は各属性に幾もあり、詠唱の種類で発動する魔法の型が異なるらしい。

ただ、詠唱は土台として有り、威力は魔力の使用量によって異なるとのこと。


魔法には、身体能力を底上げするものもあるようで、身体の部位により詠唱が異なっていて、コレらは属性に関係なく使用出来るみたいだった。

魔法で敵わない魔物が現れた時、逃走用に使えるだろうと思い、コチラも幾つか覚えた。



文字を覚え、魔法をヌシの近くに有る岩に使う内、最初は詠唱していたが詠唱の必要もなく、頭で使う魔法を考えるだけで、魔法を使用する程にまで魔法に慣れてきた。





フィリル「…」

対象にしている身の丈ほどの岩が重力を受けて地面にめり込む。

フィリル「ふー  ヌシー。大分扱いに慣れてきたと思うんだけど、どうかな?」

ヌシ「…ふむ。  だが、まだ術に対しての魔力使用量が的確でないよ。対象に対してどの程度の威力を出すか、確実に慣れておかないとただ無駄に魔力を使うだけになってしまうよ?」

確かに、今おこなった対象には、半分ほどめり込ませたかったのだが、岩丸々一つ地面の中に消えてしまっている。

フィリル「んー魔力調節難しいよー。」

リシリー「コラ!我儘言わない! 戦ってる最中に魔力切れおこして倒れたら、もともこもないんだからね!ほら!練習 練習!まだ岩はいーぱい有るんだから‼︎」

フィリル「はーい。」


フィリル『1日に20個くらいでかい岩に魔法を使って、魔力切れをおこしていないが、2人の意見は守らないと。』


何気に自身の魔力量を知りたくて、魔力切れをおこすまでチャレンジしてみたいのだが、2人が 今日はここまで と制限してくるので、なんとなく この位が僕のギリギリなのかな? とは思っている。

ヌシとリシリーは、他者の魔力量・属性・質が分かるらしく、従うのが正解だと思う。


 質 とは、魔力には濃度があり、その個体の特徴みたいなものらしい。

例えば、ある場所で魔法を使用した物がいて、その場に使用者がいなくても、誰が使用したか分かる ということらしい。

それを使って、魔物は植物や岩に軽い魔法を使って傷を付け、マーキングして縄張りを作るとのこと。

それに、魔力の質は威嚇としても使用するんだとか。自身の放つ魔力に圧を加え、相手を怯ませる事が出来るんだと。魔力の量と質は比例するが、威嚇の際は魔力を使い、圧を上げる事で相手と戦わない様にする方法もあると、ヌシから聞き、このやり方も覚えようと、何度もリシリーに対して練習した。


この世界の魔法・魔力は、ゲームなどと違い 使用用途がはっきりしている。

だから ヌシのいる僕の動くことが許された範囲は、ヌシの縄張りで他の魔物が近寄らない。

ヌシが巨大なお陰で、僕は練習対象に困らないから、気長にやっていこう。

まだ目覚めて半年しか経ってないし。





それから半年かけて、魔力の使用量を上手く調節出来るようになった。



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