第48話 帰還
車輪の回る音で目が覚めた。
「…あれ、?」
「リザ。気が付いたか!」
オシドがリザを抱きしめる。
「はかせ?何があったの?」
「リザ。お前はずっと眠っていたんだよ」
「え、?」
「だが目覚めてよかった」
「どうして私、眠って、」
「ヌシの力の影響だ」
「フルング二ルさん、どうしてここに、。それにこの竜車。今どこに向かっているの?」
「ルガルクロに戻っているんだ。もうリトートピアを出てから10時間は経つな」
「え、ルガルクロに?」
「ああ。君はフィリア神殿のヌシの力の影響を受け気を失ったんだろう。私たちは目覚めたヌシを抑えるべく神殿に出向いたんだ」
「そんなことが、、私何も知らなくて、」
「マモルは、君を助けようとして神殿に入った」
「マモルが?私またマモルに助けられたの?なら、お礼を言わないと、。マモルはどこ?」
「……」
「はかせ?フルング二ルさん?」
フルング二ルは一瞬、顔をしかめて言った。
「マモルは、彼は戻っては来なかった」
「え?」
「神殿は崩壊した。我々騎士団もすぐに神殿から脱出したが、マモルは戻ってこなかった。神殿内に侵入していた賊の話では、マモルは崩壊に巻き込まれたらしい」
「…そんな、そんな」
「騎士団でも、隊長が1人死んだ。マモルと共に賊と戦って一人を討ち取っている。そしてそいつは別の賊に殺された。」
「いや。いやぁ、」
「本当に、残念だ」
「、、いやよ、」
リザをオシドが抱きしめる。
「リザ、、」
「いやぁ、いやぁ、」
さらに強く抱きしめてなだめた。
「いやぁぁ、、」
すがるような弱弱しいリザの鳴き声は、竜車がルガルクロに到着するまで止まなかった。




