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シルバーオーヴと異世界最果ての楽園  作者: 露天浮録
【第2章】眠れる妖精郷 篇
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第35話 故郷


昼を過ぎたあたりの時刻、丸一日と半日をかけてようやくたどり着いた。


「とうちゃーく!」


リザが伸びをして叫んだ。


「おまえさっきまで寝てただろ」


「せっかくついたのになんでそんなこと言うのマモルバカ!」


「だってそうだろーが馬鹿」


リトートピアに来て早々に恒例行事と化したやりとりをする二人。


「あはは、お二人って本当に仲良いんですねー」


「良くない!」


「おまえにはそう見えるのかリイチ」


「だってここに来るまで何度も同じようなやり取り見てきましたし、喧嘩してる風ですけど愛らしいというか」


「喧嘩なの!喧嘩は愛らしくないの!」


「そうだリイチ、罵り合ってるやりとりの中にそんな愛おしい感情は生まれない」


「まぁぼくには関係ないんですけどねー」



そのまま二人はリイチに別れを告げ、リトートピアへと足を踏み入れた。









リトートピア王都。

昼の時間帯ということもありかなりの人数で賑わっていた。ルガルクロの王都とはまた違う雰囲気で、良い意味で田舎臭さのようなものを感じた。


「どう?マモル」


「どうって?」


「いいところでしょ?私の故郷は」


「まぁな」


「おお、」


「何に驚いてんだ?」


「マモルの まぁな は かなり良い ってことでしょ?やっぱり伝わるんだなぁって」


- いつからそうなった


「それより、おまえの会いたい人ってのはどこにいるんだ?」


「マモルに会わせたい人でもあるけどね」


「じゃあその俺に会わせたい人でもある人は?」


呆れた、というより疲れたようにマモルは言った。

リザは満足そうに笑って答える。


「中央街からは離れてるの。小さな町っていうか村っていうか」


「へーえ」


「けど、リトートピア自体そこまで大きな国じゃあないから、そんなに距離が離れてるってわけでもないわ」


- たしかルガルクロは大国なんだよな。あれ基準に考えてたけど、普通の国はそこまで大きくないわけか


「せっかく中央街まで来てるんだし、いろいろ買い物してから村には行くつもりよ」


しばらく中央街を歩き回り、リザに付き合って買い物を続けた。


- え、今のって、


ふと、中央街でマモルは何かを見つけた。

それはすぐに人混みの中へと消えていき再び目にすることはなかった。

ほんの一瞬だったがそれを見つけたマモルはひどい違和感を覚える。


- 偶然ていうか、まぁたまたまだよな


「なぁリザ、さっき…いや、やっぱり何でもない」


「え?」


「いや、いい」


「何それ余計気になるんだけど」


自分の勘違いかもしれない、というか間違いなく勘違いであるはずなのでマモルは自分の中にそれを押しとどめておいた。


「何でもないよ」


「変なの。まぁいいけど」


- さっきのあれ…市にいたあれは、リザなのか?


マモルは一瞬見つけたその対象がリザに見えた。ほんのわずかな時間の出来事であるし見間違いに決まっているのだが、


- それでも、リザにしか見えなかった


ただの勘違い、ではどうにも納得できずマモルの中に引っかかったままであった。



「マモル?」


「…え、?」


いつの間にか、二人は村まで歩いて来ていた。


「もう着いたわよ?」


「あ、ああ。はやかったな」


「…大丈夫?」


「ああ、ちょっとな」


リザは不思議そうだったがすぐに前へと向き直り村へと踏み入る。

広い土地に家がいくつか並んだまさに村という感じの集落。その内の一つの家にリザは向かっていき扉をたたいた。


「はかせー、はかせー」


そう呼びかけると家の中から誰かがやってきた。

扉が開かれ、


「おおリザ、久しぶりだなぁ」


老いてはいるが元気の良い男が白衣を着た格好で現れ、出迎えた。


「久しぶりね、はかせ」


「いつ以来だ?二年くらい前からか?」


「うん、そのくらい」


「お、?そちらの方は…」


「紹介しようと思って連れてきたの」


「まさか恋人か、!?」



「「 ちげーよ!!」」



ここに来て二度目の訂正。


「マモルはルガルクロで私を助けてくれた恩人なの!」


マモルも頷いておいた。


「おおそうか、リザが世話になったな。えーと、マ、マム、」


「マモルです」


「そうマモルくん!まぁとりあえず中に入りなさい。歓迎するよ」


言われるがままにマモルは中へと入った。

案内された部屋の椅子に腰を下ろす。


「口に合うかは分からんが」


そういってカップに入った暖かい飲み物が出された。


「…!」


- この香り、間違いなくコーヒーだ


「これ、なんていうんだ?」


「コーヒー、よ」


リザが答えた。


- マジかよ。なんで、?


そのまま目の前に出された飲み物を口に運ぶ。


「なんだ?えらくきにいったみたいだな。それとも不味かったか?」


「いや、美味しいです。ただ俺の故郷と同じものがあって驚きました」


「君の故郷というのは?」


「きいてはかせ!マモルはね別の世界から来たんだよ?」


「なに!?」


男はマモルに迫った。


「マモルくん、それは本当か、?」


「あ、ああ、はい」


「それはすごい、すごいな!」


「はかせはね、異能の力について研究してるのよ?」


「え、」


…異能の力について?


「ああ、いかにも、私が異能力学者の




オシド=クレウス だ」

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