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シルバーオーヴと異世界最果ての楽園  作者: 露天浮録
【第1章】 厄災を呼ぶ妖精少女 篇
18/58

第17話 絆は繋がり創られ


不意に、扉の開く音がした。

マモルは振り返る。


「久しぶりね。マモル」


水色の髪に煌々とした金色の瞳。

それは見たことのある少女だった。


「…君は、森にいた」


「うん、そうよ。よかった。覚えてくれていて!」


マモルがこの世界に来て初めて会った人物。


「君が俺を助けてくれたのか?」


「そう、あの後王都で騎士が殺された事件があったって聞いたから。そしたらその犯人がマモルだって言うじゃない!私、きっとマモルはやってないって思ったから…」


「そうだったのか」


「…私ね、実はラグナなの。」


「え、?」


「あの時黙っててごめんね。マモルを騙そうとか、そういうつもりがあったわけじゃなくて…

だから私の能力であなたが無実だって証明したの。騎士団に顔を知ってる友人がいるから」


「俺の無実を証明って、」


「“風神の情に寄り添って(エリーフシークレット)”

それが私の能力。あらゆる自然は私に味方してくれる。風や植物の意志や生命を感じることもできるの」


「それを使って俺を助けてくれたのか」


「自然は私を騙そうとはしないから

…けど遅くなってごめん」


「いやそんな、助けてもらっただけでも十分だってのに」


「すごく大変だったと思うけどよかった。恩返しができたもの」


「恩返しって俺は何も…」


「…してくれたよ?」


「…え」


「マモルは森でわたしを助けてくれたでしょ?ほら、バンソーコー。その時の恩を返したくて」


- ……たったそれだけのことで?


「バンソーコーって、そんなの恩って言ったって。今回のとじゃ割に合わねーだろ」


「そんなことないよ。恩に大きいや小さいは関係無いの。気持ちの問題なんだから。あなたが私を助けてくれた、だから私もあなたを助けた」


「…そういうこと、でいいのか?」


「いーの!」


彼女はそう言ってマモルを見つめる。


「分かったよ、んじゃそういうことでいーから」


「よろしい」


少女は腕を組み、満足そうに微笑んだ。


「まあ、とにかくありがとうな。えーと…」


「あ、まだ名前…私名乗ってなかったのね」


少女は「おほんっ」と、軽く咳払いした。



「私は リザ 。リザって言うの」



そう言ってリザは微笑んだ。

マモルも、少しだけ微笑む。


「マモルが笑うのって何だか不思議」


「俺の何を知ってるんだ」


「え、でもなんとなく…。笑えるんだなぁって」


「あたりまえだろ」


「なら笑ってるマモルの方がいいわ。マモルこの前会ったときもつまんなそうな顔してたもの」


「…なんだそれ」


「つまんない顔してるくらいなら笑ってる方がいいに決まってるじゃない!」



「分かったよ、」と、言いかけるが、


「…また、気が向いたらな。」


マモルはそう答えた。

リザは手を差し出す。



若干の躊躇いの後、マモルもそれに応じた。


マモルとリザは互いに握手を交わす。







- ああ、ようやく、繋がったんだな。






無意識にそんなことを思った。

その手の感触は、まるで思い出したかのように、どこか懐かしさを感じさせるものがあった。



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