表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シルバーオーヴと異世界最果ての楽園  作者: 露天浮録
【序章】プロローグ
1/58

本篇プロローグ さようなら世界

-人間てのは、何で生きる?生き続ける?

-何のために ?


スパァァンッ!!


-ずっと分からなかった。

-金とか、そういうんじゃない。

-生まれて大きくなって、学校行って、会社入って働いて、辞めて、歳とって…


スパァァンッッ!!


-そんで、死ぬ。

-当たり前だろ。死ぬことを知らずに生きている奴なんていない。


スパァァンッッ!!!


結論の出ることがない問いに蓋を閉じるように最後に強めの一撃。

ミットにパンチを打ち込む独特のリズムを刻む音が止んだ。


もう何度同じことを繰り返してきただろうか。



「… 帰るか。」

そう呟き、彼は支度を終えてジムを出た。



歩きながら、彼は再び考える。

自分は何故、何の為に生きているのか。

したいこと…していることなら、彼はボクシングをしていた。幼少期から大人しい性格であり、喧嘩をして誰かを殴るような子ではなかったが、物心ついた頃からボクシングをしていた。父親はいない。母親だけだった。


-何やってんだろうな、俺。


19歳、彼は未だボクシングを続けている。

別にそこまで好きだったわけでもない。

彼にはそれしかなかった。それだけだった。


只々、毎日同じことを続けることを続け、彼は生きることが、よく分からなくなってしまった。


信号が青に変わった。

横断歩道を渡る。


そういえば腹が減った。

- 今日はー、肉じゃが食いてぇな。

母さんにでん…





右を見る。


眩しい光が彼をつつむ。












彼は冷静だった。そして全てを悟った。


感じたのは恐怖などではなく、

ただ次に、自分に必然的に起こりうるであろう事実を、事実として、現実として、


抗うこともなく受け入れる

やけに気の抜けた精神だった。






次の瞬間、彼はトラックに衝突。


この世界の生に別れを告げ

死亡したのだった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ