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朝霧家の日常  作者: ピルリンガ
6/11

1-5

矛盾発見!訂正!訂正!

というわけで全話の最後を無くしてこっちに移してます。

この作品は頭を空っぽにして読むのです。考えたら負けなのです( ◠‿◠ )

「…あれ?」

「どうかしたっすか?」

昼休み、裕人、ユリル、華の3人は屋上で昼食を取っていた。ちなみに屋上は立ち入り禁止であるが華麗にスルーである。

「なにか……嫌なのが近づいてくる気がするわ。」

「嫌なものっすか?分かるっすか裕人さん?」

「いや。俺は感じないけど……ユリル。嫌なものって具体的に分かるか?」

「2人……あと10分ぐらいでこっちに来ると思うわ。多分、どっちとも私を殺す気よ。なんでそう思うのか自分でも分からないけど。」

ユリルから聞いた内容に、思わずため息をつく裕人。

「はぁ……とりあえず家に帰るぞ。俺たちのせいで他の人に迷惑がかかるなんて嫌だしな。」

「えっ………?」

裕人の言葉にユリルが反応する。戸惑い、喜び、悲しみ、色々な感情が表情に出ていた。

「どうかしたか?」

「え?あ、その…………………いいの?」

「なんのことだ?」

「えっと……私のためにいいの?」

申し訳なさそうな顔をするユリルを見て、またため息をつく裕人。

「はぁ……一昨日も言ったろ。毒を食らわば皿までって。遠慮なんかせずに好きなだけ俺らを頼っていいんだ。」

諭すように微笑みながらユリルの頭を優しく撫でる。ユリルの顔は俯いているが耳が少し赤くなっている。

「でも裕人さん。家に帰ったら自分たちの居場所を知らせることになるっすよ。奇襲とかも仕掛けられるかもしれないっすし逆にユリルを危険に晒すかもしれないっすよ?学園長にお願いして避難してもらうのがいいんじゃないっすか?」

「いや、ユリルの言う2人組が迷わずこっちに来てるってことはユリルの居所が分かるナニカがあるんだろう。ってことはどうせ家は知られることになるだろうし家に帰るぞ。」

「それもそうっすね……。ホント、朝霧家(この家)は退屈しないっすね。」

裕人の言葉に納得して苦笑いを浮かべる。

「んじゃ帰るぞ。」


★★★★★★★★★★


…前にも同じようなことがあった気がする。

私を助けるために頑張ってくれた人たちがいた気がする。

でも、思い出せない。いや、思い出したくないのかもしれない。

私を助けるために頑張ってくれた人の末路を。

前に歩いている男の子を見る。同い年とは思えない雰囲気を醸し出している少年を。

私を助けるためにこの男の子はどうするのだろう?どうなるのだろう?

少女の胸にのしかかる不安は消えない。


★★★★★★★★★★


「……来たな。」

「来たわね。」

家出迎撃の準備をしていた裕人が殺気を纏った2人組の気配に気づく。

「んじゃとりあえずユリルは華の側にいてくれ。華はユリルを守るのを優先して余裕があったらサポートを頼む。」

「了解っす。まあサポートが必要ないレベルの敵だったらいいんすけどね。」

そう言って、ユリルと一緒に裕人から離れる。少し経ってから騎士の格好をした2人組の男が敷地内に入ってくるのが見えた。

「……ガブさんが送ってきた倉庫にある鎧とは大違いに格好いいっすね。」

「そりゃ親父が送ってきた鎧は呪われてたしな。というかあいつらあの格好でここまで来たのか?よく通報されなかったな。」

姿を見せた襲撃者に対しマイペースに会話をする2人。そこに槍を持った男が入ってくる。

「目標を発見しました。なんか部外者もいますが。君たちは何ですか?」

顔を包むタイプの兜をかぶってるので目しか見えないが、その表情はおそらく訝しんでいるだろう。

「ユリルの保護者だ。で、あんたたちこそ何だ?ユリルの家族なんて嘘はやめろよ。」

裕人は挑発も兼ねて明らかに年上の男にタメ口で話しかける。

「少女を殺しにきたただの騎士です。死にたくなければ素直に渡してください。」

「なんでユリルを狙うんだ?」

男の要求を無視して質問をする裕人の態度に少しイラっとする槍男。隣の剣を持った男が代わって答える。

「上からの命令だ。出来ることなら生かして連れて帰れとは言われてるが死体でも構わん。」

「ふーん。ユリルじゃなくてユリルの体が必要ってことか。マニアックな変態だな。」

「あんた、後で覚えておきなさい。」

ユリルが何か言ったような気がするが気のせいだろう。

「しかし君。まさかその少女のために死ぬつもりなのかい?」

「失礼だな。勝手に死ぬって決めつけんな。」

槍男の言い草に言い返す。

「いや死ぬさ。こんな平和な世界に住んでる君たちが、私たちに勝てるわけがない。」

そして槍男は右の手のひらを裕人に向ける。

「ファイアーボール!」

そう言った槍男の手のひらから拳サイズの炎が裕人に向かっていく。

「っ」

その炎から裕人は大げさと言えるほどに避ける。炎は地面に当たり消えた。

「………………魔法か?」

ユリルの回復、今の炎の攻撃を見て魔法じゃないかと推測する。どうやらその推測は正解だったようだ。

「ええ、魔法です。実際は手のひらを向けなくても詠唱だけで発動するんですけどね。それでどうします?今のを見てまだ戦うと言うつもりですが?」

「それぐらいでユリルを渡すようだったら最初から渡してるわアホ。ユリルは渡さねえよ。」

「残念です。隊長……。」

「ああ……出来る限り殺すな。無理そうなら構わん。」

「了解ですっと…。では行きます!」

そう言って槍男が突っ込んでくる。魔法を使う様子はない。槍だけで戦うつもりだろう。

「ふんっ!!」

裕人に向かって槍を突き出す。明らかに鍛えられたその突きを避けることは難しいだろう。

…普通の人間ならば。

「固そうな鎧を付けやがって。」

「!?」

向かってくる槍を左手で捌きながら懐に入り込む。避けられるとは思っていなかった槍男は槍と一緒にパックステップで離れようとするが、裕人は逃さず鎧に右手を重ね強く踏み込む。

「はっ!!」

「ガッ!?」

浸透勁。

手の側面を相手の体に密着させ、強く踏み込むと同時に掌を押し出して勁を与える中国拳法の1つである。

鎧という防御を無視し槍男の腹に衝撃が走る。鎧のうえから、しかも素手でこれほどの衝撃が来ると思っていなかった男は膝をつく。

「華!」

「分かってるっす!」

裕人の呼びかけに応える華。それと同時に、槍男が膝をついている地面からツタが出てくる。そのツタは生きてるかのように槍男を拘束する。

「くっ…………ファイー」

「言わせねえよ。」

「ぐはっ!」

拘束されて倒れている状態の槍男の顔面を思い切り踏む裕人。魔法を発動させないためとはいえイジメにしか見えない光景である。

「ウィンドーカッター!」

「っと。」

「がはっ!」

剣男が叫ぶと同時に風の刃が裕人に向かう。裕人はその風の刃を槍男を盾にして防ぐ。

「くっ!貴様何者だ!」

男は袈裟斬りをする。しかし、その攻撃も最低限の動きだけで避けられる。

「フレイムランス!」

今度は横に凪ぐように剣を振るいながら魔法を発動する。炎で纏われた槍が上空から裕人を襲う。バックステップで2つの攻撃を避けた裕人に追撃をしようとする剣男だが、

「足が…!」

そう。槍男を拘束してるのと同じツタが剣男の足に絡みついており、一瞬動きを拘束される。その一瞬を裕人は見逃さずに剣男の懐に入り込む。

懐に入り込んだ裕人に向けて上から真下に振り下ろされる太刀筋。裕人は真上から襲いかかる刃の側面に拳を入れると同時に一気に捻り上げ、男の剣を払うと同時に剣男の兜で包まれた顔面を突いた。

「ぐっ…。」

白刃流し《しらはながし》。

腕一本で攻撃と防御を一度に行う古式空手の真髄の技の1つである。

剣男は裕人の攻撃に体勢を崩す。体勢を崩している間に裕人は鎧の上に右手を重ねる。

「ふんっ!!」

「がっ!ば…か…な…………………。」

浸透勁を食らった剣男は意識を失いながら倒れた。

「ありがとな華。かなり楽できた。」

「気にすることないっすよ。」

そんな会話をしながらツタを出して男2人を拘束する華。もちろん、そんな光景に疑問を覚える少女がいた。

「ねえ………。なんで地面から勝手にツタが生えて勝手に動くのよ。」

「華の能力だよ。華は人間じゃないからな。」

先ほどまで何もなかった場所に木を生やし、その木に男2人をくくりつけている金髪ギャルの少女を見ながら説明する。

「ふーん。なるほどねぇ。…………………………………………………は?」

一瞬納得した素振りを見せたが、すぐに呆けた顔になる。

「はは。まあ確かに華は人間にしか見えないしな。というか人間として扱ってるし。」

そして、裕人は華の正体を話す。


「あいつは…………植物の精霊なんだ。」




技はwiki見ながらなんでこの技おかしいっていうのいっぱいあるかもしれません。

まあそこはご都合主義というナイスなキーワードがね…。

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