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お弁当追跡編

また盗まれた。最初は偶然かとも思ったが二度続けばそれは違う。明らかに誰かがヒロインに悪意をもっているのだ。因みに貴重品は盗まれていない。その為受付の人も、真剣には取り合ってくれない。

「きっと明日もでるわ」

私は確信をもって言う。

「私もそう思う」

ヒロインも頷く。私は彼女にソレを渡した。

「これは…?」

彼女の問いに私は言った。

「発信機よ」

「なんで、そんなもんもってんのよ!」

「なんでって、匠をストーカーしていた時に使っていたやつがまだ家にあったのよ」

「意外な所で役に立つわね、あいつ」

「まあ、とにかくそれを弁当箱に取り付けて犯人取っ捕まえるわよ!」


その日はロッカーに弁当箱を入れていつものように部屋からでる。一旦私達は別れるがすぐに予め用意して貰った空き部屋にて再会。私、ヒロイン、石竜子、堂本の4人で陣取る。すでにパソコンでモニタリングができる状態となっていた。

「しかし、たかが弁当泥棒捕まえる為に発信機なんてもん持ち出してくるか?」

堂本は呆れ顔で言う。堂本はどうして弁当がここにあるのかを知らない。ただ、普段付き合いのある私達の荷物が盗難にあったので手伝いを申し出てくれたのだ。

「どこのはらぺこさんかはしらないけど、人の物に手を出したら痛い目みるってことを教えてあげないとダメでしょ。」

「まぁ、そうだがな。」

「お嬢様、動きがあったようです。」

「!」

私達は顔を見合わせる。

「じゃあ、打ち合わせ通り行くわよ」

私達は頷くと同時に動きだす。

石竜子が残り発信機の動きの指示をだす。私達3人は車で犯人を追う。

「発信機の動きを見る限り犯人も車で移動してるようです。早めに動き下さい。」

石竜子の声を後ろに聞きながら私達は駐車場に向かった。


車では運転堂本、助手席ヒロイン、後部座席私というちゃっかりな席順にした。私のスマホをヒロインに貸し石竜子の指示を堂本に出す係を任せる。私は後部座席でやることなくぽーっとしてる。暫し、堂本とヒロインのやり取りが続きやがてマンションについた。

「中々立派な所に住んでるな、泥棒は。」

堂本は吐きすてるように言う。

「ヒロイン、スマホ返して。」

「うん?」

ヒロインからスマホを受け取る。

「石竜子、ここ住所に直すと何?」

「こちら東京都のーーー」

「ありがとう。」

電話をきった。

「しかし、マンションのどの部屋かはわからないな。」

「どうしよう。」

顔を歪めて瞳に涙を浮かべるヒロイン。それに驚き、ワタワタする堂本。

「犯人の部屋がわかったわ」

『なっ、!?』


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