表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
120/134

小松の役割と石竜子の独白

途中石竜子視点

俺達は石竜子の事をよく知っている。

それでも、ぱっと見は彼女が本物の石竜子に見えてしまうからすごい。

佐倉は物陰に隠れて出てこない。

彼女はおとなしくしていて貰い、俺達は作戦を遂行する。

…といっても実は大した事ではない。

偽石竜子をホテル内に放牧するだけだ。

無論、俺達は離れて彼女の動きを見張っている。

要は、この偽物石竜子に釣られる形でホテル側の協力者を見つけようという訳だ。

上手くいくかはわからない。

いや、普通に考えたら上手くいく訳はない。

でも、俺はうまくいくと思ってる。

この世界はゲームの世界。

俺も含めてゲームのキャラクターだ。

主人公の坂上や隠し主人公の良美と関わりがあるキャラクターは決してモブではなく、それぞれに存在理由がある。

小松は良美を虐める悪役として登場した訳だが、唯の悪役なら、石竜子に似ている必要はない。

ゲーム進行に必要だから石竜子に似ている外見なのだ。

じゃあ、その容姿をどこで使うのか?

俺はこのルートを知らないから絶対ではないが、

この為なのではないかと思っている。

だからきっと釣れるし、良美も石竜子から救える。

救えなければ、バッドエンド一直線だ。

俺達の行動は全てゲーム進行の通りなのかもしれない。

でも足掻く。

バッドエンドだけは回避してやる。


***


お嬢様、覚えておりますか?

私達が始めて出会った時の事…。


あの日の事を私は昨日の事のように思い出せます。

出会うべくして出会ったのですから、喜びもひとしおでした。

お嬢様はどうでしたか?

お忘れになってしまいましたか?

まだ幼かったから当然ですよね?

…でも、少し残念ですがね。

では再会した時はどうですか?

ああ、お嬢様にとってはこの日が始めて会った日となっているのですね。

違いますよ。

一から関係を理想通りのものになるよう作るつもりだったんです。

でも、うまくいかなかったんです。

いえ、こうなる事はわかっていたのです。

この世界は優しく時に残酷なのです。

ですが、状況は刻一刻と変わっていきました。

お嬢様が確かに変えたのです。

時に私の希望通りに、時に私の意思に反して。

そして今。

お嬢様は私の手の中にいます。

決して離すつもりはありません。

間も無く、お嬢様が変えた世界に答えが出されるでしょう。

私もお嬢様を手に入れる為に動いてまいりました。

お嬢様の働きかそれとも私の願望か。

どちらに世界は味方するのでしょうね?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ