【詩】お気に召すまま
掲載日:2015/04/06
身体のいたみが、
ここちよいような。
ぎこちないような。
頭のぼんやりが、
まだねむいような。
なにかおもい出すような。
こころのおもたさが、
そらのおもたさのような。
ぬれたつちのにおいのような。
ことばをかさねること、
むなしさのひとりよがりか。
あめがみずに変わるとき。
ひざしが温もりに変わるとき。
獣がねむりから目ざめるとき。
嵐がつきぬける晴れに変わるとき。
ことばにならないことば、
詩のことばは
わたしと世界の境界線。
いっそ鋭く
泣いてみたら、
どんなここちがするだろう。
妻はびっくりして、
ぎこちなく声をかけるだろうか。
おおきなこえに、
ねむたげなねこたちも
飛びおきて、
なにかをおもい出したように
外へと飛びだしていくだろうか。
鉛のようなおもたいせなかを
ひきおこして、
桜のはなをめに浮かべれば、
くろい樹皮に、
うすさくらいろの花弁が
はりついている。
つちは若草におおわれていて、
もうにおいは
みずに溶けてしまった。
日常がわたしのまわりを
つつんでいる。
このありふれた深さを
人びとは信じている。
まるで天気予報のように、
変化に文句を言いながら、
日々をうけいれている。




