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【詩集】射してくる夜明けの光

【詩】お気に召すまま

作者: につき

身体のいたみが、

ここちよいような。

ぎこちないような。


頭のぼんやりが、

まだねむいような。

なにかおもい出すような。


こころのおもたさが、

そらのおもたさのような。

ぬれたつちのにおいのような。


ことばをかさねること、

むなしさのひとりよがりか。





あめがみずに変わるとき。


ひざしが温もりに変わるとき。


獣がねむりから目ざめるとき。


嵐がつきぬける晴れに変わるとき。


ことばにならないことば、

詩のことばは

わたしと世界の境界線。




いっそ鋭く

泣いてみたら、

どんなここちがするだろう。


妻はびっくりして、

ぎこちなく声をかけるだろうか。


おおきなこえに、

ねむたげなねこたちも

飛びおきて、

なにかをおもい出したように

外へと飛びだしていくだろうか。


鉛のようなおもたいせなかを

ひきおこして、

桜のはなをめに浮かべれば、

くろい樹皮に、

うすさくらいろの花弁が

はりついている。


つちは若草におおわれていて、

もうにおいは

みずに溶けてしまった。




日常がわたしのまわりを

つつんでいる。


このありふれた深さを

人びとは信じている。


まるで天気予報のように、

変化に文句を言いながら、

日々をうけいれている。

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