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アルメッテへようこそ!  作者: 保憲
王都へ
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十三話

 王都まで本来の道のりで40日として…。

 裏道で9日かかる森を1日で抜けたので8日短縮。

 …中腹の道を行かずにそのまま山頂を越えて行けば6日は稼げるはずです。

 あとは王都まで小さな川や丘陵はありますが10日を6日に短縮するとして。合計20日これでギリギリですね。

 旅をしたことが無い少女にこの仕打ち。アルメッテ様は鬼かもしれません。


               ◆


 で、さっさと登って来ました山頂です。意外と緩やかな山だったのでロープは要らなかったかな。

 正面には広大な平原と遠くに霞んで見える王都。

 振り返ると大きなマザーロックが遠目に見えます。私が落ちた滝も見えますね。

 景色も良いので昼食にしましょう。ちょうどテーブルのような岩もあることですし。

 今日のお昼ご飯は山に着くまでに採った野草と、山に着いてから狩った野獣です。

 本来なら血や内臓も保存するのですが、旅路なので埋めてしまいました。お昼ご飯さん、ごめんなさい。


 さて、今登ってきた山…名前は何といったか。アル…アルデリア山?山脈?

 私達の山マザーロックのより低いのですが山頂には雪がまだあります。ここの峰を越えて下ればもう難所は去ったようなものです。

 山越えには山すそを回ると30日程度で中腹で20日、山頂越えで10日程度の予定なのでかなりの短縮になったはずですよ。

 さらに、山から王都までは街道も町もあるのでもっと楽になります。これで間に合いますね。文字通り山を越えました。

 強行軍でさすがに疲れてきたところなので、今日のお昼はゆっくりとさせてもらいました。

 いただきまーす。


 肉を平らげて、保存の薬草臭い水をちびちびしながら、ミック兄ちゃんに言われた事を思い出す。


『王都でコボルトやゴブリンについては話さないほうが良い』


 少しショックでしたが今思うと当然です。

 王都や他の町では魔物なんですね。そんな人を恋人などと言ってしまったら変人扱いされてしまいます。いえ、最悪殺されるでしょうね。

 堂々と言いたいけど王都に居る間はできるだけその話題は避けたほうが良いかもしれません。ごめんね、クロービス。


               ◆


「ひゃっほー」


 山下りは楽でした。下るほうが苦手な人も多いのですが、私は下るの大好きですよ。落ちるだけでいいじゃないですか。

 雑嚢に乗って雪を滑り降りたり。

 木のツタにぶら下がって崖を飛んだり。

 そのまま落ちたり。

 たーのしー



 中腹を下ったあたりから道らしきものが見えてきました。といっても草が生えてない程度の道ですけど。遊びながら食べ物も集めてましたが、薬草になる草などもあったのでそれを集める人がいたんでしょうね。

 今度はこの道を駆け下ってみましょう。ひゃっはー


「ん?」


 道を爆走して下っていると道の真ん中に何か落ちてます。

 いえ、落ちているというより…。

 大変!人が倒れてる!

 気づかなければ全力で踏み潰して行くところでした。

 ずざざざーっと倒れた人の横を止まります。どうやら男性のようですね。


「大丈夫ですか?」


 声かけるとうめき声をあげたので生きているようです。よかった。

 水袋をとり出して水を飲ませようと抱き上げた時



 彼は隠し持っていたナイフを振り下ろした。

普通山は下る方が難しいですね。

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