助けを呼んでくれたらすぐに駆けつけるぜ! ──生き残る! サバイバルレンジャーズ!
「助けて!」
遊園地に出現したクモみたいな怪人に、あたしは捕まった。
「へっへっへっへ!」
あたしを羽交い締めにしながら、怪人はただ笑う。
遊園地の従業員たちも、客たちも、みんな逃げることに必死だ。
あたしはさらに声を高くして、叫んだ。
「た、助けてぇーーっ!」
「「「「「そこまでだ!」」」」」
五人の戦士っぽい人達が、どこからともなく現れた。
全員迷彩服姿だけど色がみんな違う。赤、青、緑、黄色、ピンク──
「「「「「我ら生き残り戦隊サバイバルレンジャーズ! 悪行は我らが許さない!」」」」」
綺麗に男女声を揃えて名乗りをあげた。
「出たな、サバイバルレンジャーズ!」
怪人さんが知ってた。
「今回はこれだ! 果たして生き残れるかな?」
遊園地のアトラクションのあちこちに、サスケっぽいセットが立ち上がる。
ロープに掴まっての池越え! ジェットコースターのレールを利用した急な斜面登り! 最も過酷なのは観覧車のゴンドラの上を渡っていく『クモの糸』だ!
「みんな、行くぞ!」
レッドが音頭を取った。
「我ら生き残り戦隊サバイバルレンジャーズ! GO!」
コースは過酷だった。
あたしがやったらたぶん、20回は死んでた。
それでもサバイバルレンジャーズは、力と根性と豊富な経験とで、次々と難関をクリアしていく!
「クリアだ!」
「やったな!」
ひとつクリアするたびにメンバーでハイタッチを交わす。
いよいの最後の難関──、観覧車のゴンドラの上を伝っていく『クモの糸』へやって来た。
クモ怪人が五人を煽る。
「へっへっへーっ! これは俺様でも足を滑らせて死ぬこと確実な、つまりは人間には不可能なコースだぜーっ! 果たしてキサマらにクリアできるかな?」
「舐めるな!」
「我ら生き残り戦隊サバイバルレンジャーズ!」
「行くぞ!」
まるで海難救助隊のエリート隊員のように、五人が次々とクモの糸を登っていった。
あっという間に頂上に辿り着いたところでグリーンが危うく落下しかけたのをレッドが手を伸ばして助ける。
遂には超難関『クモの糸』を凄まじいタイムでクリアしてしまった!
「やった!」
「やったわね!」
「見たか! これが我らの生き残るパワー!」
「ぐぬぬぬぬ……!」
お尻を震わせて悔しがる怪人──
そして笑い声を交わしながら、サバイバルレンジャーズは帰っていった。
あたしは小声でツッコんだ。
「怪人倒さへんのかいっ」




