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前世は大工女子の異世界生活  作者: 森林木林森
16/49

タナカサンとヨシダクン

 ダンジョンの発見と言うニュースをエリックに伝えると一気に弱り始めた、ダンジョンてお金になるし魔石も湧くんでしょ?そんな感じで私は考えていたが、エリックにとっては悩みが増えた様だ。


「して、その発見した仲間とは?」


「居るよ、パーティーで一緒に住んでるから、呼ぼうか?でも口が悪いのは許してね。」


「ヨーコの仲間でワイバーンを倒す猛者だ、ダンジョンを発見した功労者でもあるのだ、口の悪さなど気にしてられるか」


 功労者って事はやっぱりいい事なんだな。


「ネロ、オクト達をここへ。」


 ネロが部屋をすっと出る。


「メイドを雇ったのだな、それも中々仕事が出来る、この茶一つ取っても味、香り、温度全てパーフェクトだ、当家に欲しいほどだ。」


「あげないよ!」


 一時の雑談、少しでもリラックスしてくれたらいいのだけどね。


 ドアがノックされ、ネロが入ってきた。


「オクト様方をお連れしました。」


「うん、入ってもらって。」


 オクトの後ろからマーチ、ジューン、メイちゃんが入って来たのでまず紹介をして話を始めた。


 オクトが言っていたように、大峡谷のこちら側はティンダー領内なので、権利に関して他領に文句は言われないそうだ、ダンジョンは見つけた者から探索の権利が発生するので偵察も問題ない、冒険者ギルドからしたらまさに宝の山だから、エリックの申し出も快く受けるだろうと言っている、んじゃなんで悩むのさ。


「わかった、オクト殿、パーティーの皆ありがとう、偵察に関しては冒険者ギルドと私が話をした後に頼みたい。」


 エリックが私と話をしたそうにしているからオクト達にリビングで待ってるよう伝えた。


「大丈夫?」


「うむ、何も無ければ飛び上がるほどの吉報だった。」


「なんかあんの?」


「人が足らん、腕時計のおかげで資金、食糧、金属等、約3年分は手に入ったがこれからスラム街の開発や砂糖工場、スライム浄化、馬車の生産、ここまでなら何とか出来た、しかしその上ダンジョンとなると。」


 確かに人手不足はどうしようもない、前世のように求人を出せ......


「求人を出せば良いんだよ、契約社員みたいにして、他領の人を引き抜くんじゃなくて出稼ぎに来させる、社宅を作って来やすくして1年経ったら1度帰らせる、帰る路銀を渡してあげたら喜ぶだろうし、帰った人の良い噂話が流れたら人は切れないと思う。」

 

 実質長い目で見たら引き抜きなんだけど、前にグレイシアの栽培の話をした時、他領の領民を1年以上拘束してはいけないが、1年限りの出稼ぎは認められている、但し1度出稼ぎに出たらその後2年は自領を出れないが、その後移住しても何ら問題ないと。


「それは難しいな、他領からしたら税源が減るのだ、良い顔はしないだろう。」


「資金は潤沢なんだよね?」

「あぁ潤沢すぎる程だ。」


「なら出稼ぎに来た人の税金を実質無しにしたら?まず出稼ぎに来た人の給料から税金を抜きます、税金を出稼ぎに出してくれた他領に返還してあげて、もちろんティンダーとしては税収は増えないけど他領の税収も減らない、他領では納税したと判断されて、手が足りないティンダーとしては一時的に人は増える、損して得取れだね。」


「うーむ、いくつか改善点はあるが確かに考え方によっては他領にかかる迷惑は最小限で済むだろうな、再度王都に行く事になるが仕方あるまい」


 ティンダーの街で働く人の最低月収は金貨2~3枚で1日に大銀貨1枚が相場だ、冒険者等は別で報酬の30パーセントが税金で天引きされる、ギルド運営費とかが有るしね、冒険者は所謂個人事業主、一人親方って言った方が私にはわかりやすいかな。


 他領はどうか知らないけどティンダーでは、冒険者以外の人の税率は18パーセント、高いか低いか不明だけど物価が安いから生活する分には問題ないし余る。


 目の前では一点を見つめて考え事をするエリック、別にここで考えなくてもと言いたいが、情報が温かいうちに、ある程度方向性を決めたいのだろう。


「ヨーコ、先程の彼等を借りていいか?今から冒険者ギルドに行く、暇なら付き合え。」


「ん~暇じゃないけど冒険者ギルド行くなら付き合うよ。」


 暇じゃないと言わないとどこまでも付き合わされそうだ。


「エリックの馬車って4人乗りだから、うちも馬車出さなきゃだね、でも馬が居ないから1頭貸して?2頭引きだよね?」


「馬くらい用意しておけ、貴族のたしな......平民だったな、ヨーコは、忘れておったわ。」


 ちょっと失礼じゃない?確かにエリックは上級国民の貴族様かもしれないけどさぁ、まぁ理不尽じゃないから良いけど、よし馬を買おう。


 馬に負担がかかるから私とメイちゃんはエリックの大統領に乗った、エリックにバレないように馬車を出したけど「どこにあった?」って不思議がられたから「ガレージ」って答えたよ、エリックは頭クエスチョンマークだったけどそれより考える事があったのだろう、「そうか」で終わったよ。


 冒険者ギルドではいきなり領主が来たからちょっとパニックになったけど、ギルドマスターのバーコードが出て来て対応してくれた、見た感じ一癖ありそうな感じのおじさん、最近どっかで会った気もするけど思い出せない。


「まさかダンジョンが見つかるとは、しかも最近飛ぶ鳥を落とす勢いの「エレメント」が第一発見者とは、我々としたら安心出来るな。」


 エレメント?初めて聞いた、マーチはギルドに未登録だったから1人で登録しに行った。


 その後エリックとバーコードが話を詰めると言って私達は外に出された。


「マーチ、登録出来...?メルティどした?」


 マーチの後ろからメルティがつけて来た、まるでストーカーのように、嫌な予感。


「ヨーコのお知り合い様だったの?」


 お知り合い様ってなんだ?


「うん、私の仲間だよ、ほらあと1人いるって言ったじゃん。」


「そうなんだぁ!お名前は?」


 あぁ~完全にメルティの目がハートになってる。


「マーチだ、貴女の事はヨーコから聞いてる、ヨーコと同じように接してもらって構わない。」


「マーチ王子様と仰るのでございますですね?」


「ちょっとメルティ言葉がおかしくなってるよ、ウケんだけど、マーチに惚れるのはやめときなさい、泣きを見るわよ。」


 だってホムンクルスだし。


「泣かせてもらいたいわァ~」


「そうだね、ボクはヨーコ一筋だからね。」


 それは契約してるからだろがい!誤解されんだろ。


「うわぁ~ヨーコ相手じゃ無理じゃん!」


「でも、王国の冒険者としては初心者だから色々頼りにしてる、それじゃダメかな?」


 こらっマーチ!思わせぶりな態度取るなよっ!私の友達なんだからねっ!


「もちろんです!冒険者の事以外にも私の事も全部教えちゃいます」


「メルティ......本当に泣くから止めときなよ、貴女可愛いんだからさ、こんな女の敵みたいな男はやめて他にしなよ。」


「えぇー」


 マーチのモデルがゲームの「最後の幻想7」に出てきたキャラをモデルにしている、それプラス私の幸村の武器を持たせた自信作だからメルティが惚れるのも無理はないか。


「ヨーコ終わったぞ、私は戻るが馬はやるから大事にしろ、ではそのうちにな。」


 エリックが降りてきて「また呼び出す」ニュアンスで帰って行った、馬くれんの?ありがとう!感謝して見送るとその後からバーコードがやって来た。


「エレメントに話がある、ちょっと来い!」


 呼び方っ!まぁ荒くれ冒険者を相手にしてるから口が荒くなるのも仕方ないか、バーコードの話は、偵察に行く時にギルド職員を数人連れて行って欲しいという内容だった、連れて行くのは事務方で戦闘経験はほぼ無いらしい、ってかめっちゃ横柄なんだけど。


「ギルドマスターさんよ、あの狼男も連れて行きてぇんだけど大丈夫か?俺たちはヨーコも含めて5人、狼男達が3人いればギルドの職員もいざって時に守れるからよ。」


 オクトが狼男と呼ぶのはガトーの事だ、あれ犬じゃないの?狼だったの?さっきバーコードの事横柄と言ったけどオクトも負けてないや、笑える。


「狼男とは灰色の剣の事か?ならば自分で交渉しろ。」


 職務放棄だろ、ちゃんと仕事しろバーコード禿げ……あ、フサフサだった。


「わかった、んで調査の報酬はどれくらい出る?」


 オクトが報酬を聞いてる、そっかギルドの依頼だもんね。


「1人に付き金貨35だ」

「安い、1人金貨70だったら職員を安全に守る。」


 オクトちゃんと交渉出来るんだ?凄い見直した。


「むぅ高いな...高すぎる、却下だ。」

「あのダンジョンの調査は1日や2日で終わらないぞ?多分最低10日は掛かる、場所が大峡谷の崖ってのも考慮して欲しい、それと安いと思うぞ?そこに行くまでの道も作るんだからな」


 確かにうちにはメイちゃんがいるから土木工事は大丈夫だ、でも人を使うと人件費も、日数も掛かる、考えればわかる事だ。


「道を作るだと?橋を架けるにも数年かかったんだ、無理に決まってる。」


「うちには土魔法のスペシャリストがいる、後に続く冒険者が身一つでダンジョンに入れるようにしたいなら先に投資するのは当たり前だと思うぞ。」


 しばらく考えているバーコード、出し渋っているんだろうな、なぜ私を睨む?イラッとしたからちょっと揺さぶるか。


「それなら出来を見て判断してもらえば良いんじゃない?私達が死んだり、ギルド職員が死んだり、気に入らなきゃ払わなければ良いんだから、オクトもその金額に納得いかなかったら他の街に拠点移せば良いだけだし、そうしましょ?」


 バーコードがとてつもなく嫌な顔をして 私を睨む、こっち見んなバーコードフサフサ!!


「チッ!わかった金貨70出す。」

「90よ」

「なっ!さっきは70と言って」

「変な駆け引きするからよ90、なんなら100にしましょうか?私の仲間を安物にした罰として」

「チッ!守銭奴がっ!80だそれ以上は無理だ。」

「仕方ないわね、わかったわ、それで手を打ちましょう。ガトー達にも伝えておくわ。」


 そして決行は明後日になった、あのギルマスなんか癖があるな、ちょっと嫌な感じもするし、これ置いとくか。


「ヨーコが恐ろしく感じたよ」

「当たり前よ、仲間を安物扱いしたんだから」


 まぁその代わりしっかりとした物作るけどね。ギルマスに啖呵切ったんだからやり遂げないと格好がつかない、帰ったら工房で色々準備しなきゃ。


 と思ったのも束の間。


「おいっ!いたぞヨーコ様じゃ」

「ヨーコ様じゃいたぞおいっ!」


 うっせーのに見つかった。


「祭りやるぞおいっ!」

「おいっ!やるぞ祭り」


 お前ら1年中頭の中祭りじゃねーかよ、今それどころじゃないし。


「ごめん、明後日から特殊任務でさ、その準備で忙しいのよ、帰ってきたら顔出すからさ。」


「ダメだおいっ!ヴィラー様の祭り」

「祭りのヴィラー様おいっダメだ!」


 後半のやつ何言ってんだよ、訳分からん。


「ダメだよ、大事な仕事なの、わからないならわからせるけど...。」


「ひっ!わかった次に来い!おいっ」

「おいっ来い!ひっ!わかった次に」


 だから後半パートちゃんとやれ!


「必ず行くから、今日はごめん。」


 嫌いじゃないんだよ?貪欲だし作業中は真剣で真面目だし、ただそれ以外が致命的なバカで悔しくなる。


「ドワーフ300人増えるぞおいっ!」

「おいっ!増えるぞ300人ドワーフ」


 細胞分裂でもするのかドワーフって、やべぇなガチで。


「人数が増えるの?」


「ヴィラー様見に来るぞおいっ!」

「おいっ!見に来るぞヴィラー様」

「ヴィラー様は来てないでしょ!」

「「来たぞおいっ!!」」


 あぁ、マーチの言ってた悲しいお知らせのやつか、憑依すると神気に溢れるんだっけ、私の所為じゃないもんそれ。


「んじゃ次来た時に呼んでよ、それよりもあなた達サボってるみたいだけど、これからめちゃくちゃ忙しくなるわよ?大丈夫?」


「おいっ!余裕だ舐めるな!」

「舐めるな!余裕だおいっ!」


 ほうっ?舐めるなと来たか、んじゃこれ作らせるか…


「おいっ!出たぞ黒いヨーコ様だ!」

「黒いヨーコ様だ!踏んでくれおいっ!」


 ん?後半パートの奴なんか目が期待に満ち溢れてんぞ?しかもはぁはぁしてるしキメェ!


「これ作りなさいよ、出来るもんならね、余裕なんでしょ?」


 私は1枚の設計図を取り出し、前半パートに手渡す。


「さぁ、これが何かわかるかしら?もちろんわかるわよねぇ、だってものづくりのドワーフなんですから、まさかわからないとか作れないとか言わないわよねぇ、オーホッホッホ!」


「おいっ!神の図面だぞ!最後雄叫びあげるほどだぞっ!だがわからん!」

「ウーホッホッホッだぞおいっ!ゴハッ!」


 ゴリラとか言わせねぇよ!?結果後半パートを悦ばせる事になってしまったが、投げ飛ばしてから股間を踏み付けたら恍惚な表情でビクンビクンしていたよ、うん、この靴浄化しよう。


 何とかドワーフを追っ払って、準備のためマーチ達はダンゴの店へ、ジューンとメイちゃんに食糧の買い出しを頼んで私は屋敷に戻った。


「おかえりなさいませヨーコ様」


「ただいまネロ、レーラ達は?」


「はい、先程使いに出しました、茶葉が切れそうだったので、何か御用が御座いましたでしょうか。」


「ネロは馬には詳しい?なんか成り行きで1頭貰ったんだけど」


 さすがに馬を放し飼いとか出来ないだろうし蹄や蹄鉄だって……そういや蹄鉄履いてんのかな?


「直接お世話した事はございませんが、前の主の時に見ていたのである程度は問題無いかと、ただ馬房が取り壊されてございません、簡易的でも作るのが先かと。」


「小屋みたいなので良いのかな、なんか昔見た事あるけど、イメージが湧かないな。」


 テレビで何度か見た程度、変な所に住ませても馬が可哀想だし。


「街の貸馬屋に行かれてはいかがでしょうか、オクト様がお話しているのを耳にした事がございます。」


「あぁ荷馬車使うって言ってたから馬も借りたのか、オクトが帰って来たら聞いてみるよ、ありがとうネロ」


 その後オクトが帰って来たので貸馬屋に向かい、最終的にはもう1頭牝馬を購入し、馬房が出来るまで2頭は貸馬屋に預ける事にした。


 登録用の名前を聞かれたので、前世で競馬好きだった「タナカサン」と「ヨシダクン」にした、咄嗟の事で良い名前が思い浮かばなかったのだ、ごめんよ馬ちゃんズ。


 屋敷に帰ってからの私は忙しかった、マーチに聞いた崖上からダンジョンの入り口までは凡そ50メートル、大した距離じゃないじゃんと思ったが、この世界の人々からしたら相当な距離、あのムカつくバーコードを黙らせる為の計画書を作っていた。


 マーチ達から釘を刺されたので、計画書を作ったら1度外に出る、精霊体じゃないから工房内に呼びに来れないからだ。


「最近作ったアレ渡せば良いかな、工房内でも使えればだけど。」


 最近作ったアレとはタブレットの事、まだ試作品だから実際どこまで音声が届くのかは不明だし、エリックやギルドに使われてもなんか癪だし、でも王都に行く機会があるエリックには持たせた方が良いのかな、代官との連絡なんかもあるだろうし。


 早速工房内と外で通話出来るか実験、結果しっかり繋がった、マーチの見解だと大気中の魔力を伝達の触媒に使っているのでは?と言っていた、それじゃイリジウム携帯みたいじゃん!


 後は認識方法、今の段階では相手を指定出来ない、呼び出しすると全部反応してしまうから、グループ通話はできるが個別に通話は出来ないのだ、今後電話番号みたいな何かを見つければ異世界携帯の出来上がりなんだけどね。


「明日エリックに会ってくるか……あの人心労で死んじゃうかもな。」


 夕食前にみんなをリビングに集めて私の計画書を見せた、今回最も大変なのはメイちゃんだから、なるべく負担の無いようにしてあげないとね。


「面白いと思うよ、多分この程度メイなら問題ない、もっと複雑でも可能なくらいだよ。」


「うん、お姉ちゃんの為にメイやるよ!簡単にしゃしゃっとね、任せてよフンスッ!」


 頼もしいわァこの子、ジューンからも少し指摘が入り計画書を訂正、後はどこまで土魔法や水魔法と言ってギルド職員にゴリ押し出来るかが問題だ、人間の魔法使いにも同じ事が出来る、魔力の関係上かなりスピードの違いがあるけど、人間が1ヶ月掛かる工程を精霊なら数分で終わらせる、そんな感じらしい。


 そんな話で盛り上がっているとネロが「来客です」と言って来たので対応してもらうとガトー達だったので中に入って貰った。


「嬢ちゃんお邪魔するぜ、ほれこれは引越し祝いだ」


「ヨーコ様、ご無沙汰しております、そしてジューン様相変わらず神々しい、水の女神様に感謝を」


「マーチ様ぁ~貴方のメルティが来ました、私にする?私にする?私にする?イエスかハイでお答えください。」


 メルティそれ、選択肢ないじゃない、何よそのご飯にする?お風呂にする?それとも私的な強制。


「ガトーいらっしゃい、ありがとういただくね、夕食食べたの?まだならせっかくだし一緒にどう?」


「おぉ、悪いな、んじゃお言葉に甘えるか、ヨーコのメシは美味そうだからな。」


「ふふっ、それじゃ少し待っててね」


 ガトーの期待に応える為にも、腕によりをかけて頑張っちゃう。


「ネロは私の手伝いを、マインとレーラはお酒をみんなに出してちょうだい」


「はいなのです」

「あのお酒も出して良いのです?」


「えぇ、良いわよ、その代わりストレートでは出さないでね」


「「はいなのです!!」」


 ネロが夕食に作った物をまず出して、私は揚げ物とか作るか、こっちの世界で揚げ物って教えたフライドポテトくらいだもんな、オーク肉でトンカツにして、ついでにポテトも揚げる、後はキノコがたくさんあるからバターソテーにしてグラタンにでも入れるか、工房で作ったマカロニ持って来なきゃ。


 サクサクと料理をする私、ネロもオーブンにキノコグラタンをセット、揚げ物も揚がり野菜とポテトを添えて完了、〆のスープは苦労して作ったコンソメを使ったオニオンスープ、飴色オニオンが良い仕事してくれる。


 トンカツを持って行くとガトーからこりゃパンか?なんて言われたけど口に入れた瞬間肉と気付いて驚いていた、全員に配った辺りで大皿グラタンも仕上がりミトンをつけてテーブルに運んだ。


「焼いたチーズのいい匂い、これ絶対美味しいやつだね!」


 メルティが真っ先に手を出し伸びるチーズに興奮している、ドムはジューンに酌をして水の女神様の事を熱く語っている、浅知恵だと恥をかくから気を付けてね。


 その後はギルド依頼の話になり、マーチが私の交渉をメイちゃんと一緒に実演して笑い転げた、私そんなんだったかなぁ、みんなほろ酔いになり〆のスープを出すと、メルティが作り方を聞いてきたので固形コンソメをあげたら、ドムやガトーも欲しいと言ったのでストック全部出したよ。


 食後のデザートにネロの作ったオレンジシャーベットを出した、みんな氷菓なんて高級だと言って喜んでくれてネロも嬉しそうだった。


「ねぇヨーコ、お風呂あるんでしょ?さっきメイちゃんに聞いたの、そしたら一緒に入ろうって言われたんだけど良いの?」


「えぇ、もちろん良いわよ!それじゃみんなで入ろっか、もうメルティは今日泊まって行けば?」


「泊まる!!」


 男性陣はどうするのかな?


「オクト男衆はどうする?この後どっか飲み行く?女の子のいる店とかあるなら勉強で行ってみれば?」


「そうだな、ヨーコ達が風呂入んなら男は居づらいからな、ちょっと行ってくるわガトー、なんか良い店しってっか?」


「おう、任せとけ、ババアしか居ねぇけど酒とツマミの美味い店ならあるぜ、そこで良いか?」


 ババアとか失礼だぞ!ガトーとオクトが笑いながら肩を組んで外に出て行く、マーチ達もその後に着いて行った。


「ネロ片付けお願い出来る?マイン達はメルティの泊まる部屋の準備をお願いね。」


「ヨーコ様は気にせずごゆっくり」

 

 さて風呂だ風呂~メルティにはメイちゃんの部屋着を貸していざ脱衣場へ。


「ねぇねぇ、ヨーコ達が着けてるそれなーに?」


 メルティが私達の下着を指差し質問して来た。


「えっ?これブラジャーだよ?まさかメルティ!」


 メルティのワンピースローブを捲り上げると、下は一応かぼちゃパンツみたいなの着けてるけど上はノーブラで肌着っぽい薄いシャツを着ていただけだった。


「嘘でしょ?こういうの無いの?」


「初めて見たよ?でも胸が擦れなさそうで良いな~って思ったの、ほら、動いてるとヒリヒリしてくるじゃない?」


 乳首を指差してヒリヒリと、そりゃヒリヒリするわ、んじゃずっと……これは大変だ、胸の大きい人なんか痛くなるじゃん。


「ちょっと待って、ネロごめん、メジャー持って来て。」


 ネロからメジャーを受け取りメルティの胸のサイズを測る、トップ、アンダー、ウエスト周りにヒップまで。


「ジューン、メイちゃん、メルティと先に入ってて、ちょっとメルティに合う下着あるか探してみるから。」


 そう言って下着姿のまま脱衣場を出て工房へ。


「いやぁ、まさかブラも無いとか、でもこれはラッキーかも、メルティの実家って服屋だったよね、もしかしたらこれをきっかけにブラが普及するかも、市場のおばちゃんとか巨乳だったから大変そう。」


 ブラジャーって胸の形を整えるだけじゃなく、保護やサポートの意味もあるんだよ、ノーブラだと乳首から菌が入って炎症を起こす事もあるし、激しい動きをしても胸の筋肉を痛めないって効果があるのよ、ただでさえ衛生面に難があるこの世界、メルティにブラのインフルエンサーになって貰おうかしら。


 そんな事を考えながらメルティのブラジャーとパンツのセットを5セット作り、仕様書や裁縫方法、生地やワイヤーの有無、ホックの縫い付け方の説明書きを細かく書いた、メルティのお母さんならわかるでしょ。


 工房から外に出て脱衣場に向かった、私もお風呂に入ってメルティと話しをした。


「メルティに合いそうなのあったからあげる、お母さんにも作れるように説明書きを作っておいたよ、多分胸で悩んでる女性は多いから浸透すれば売れるよ」


「わぁい、ありがとう、ジューンさんとか大っきいじゃない?だから痛いだろうなって思ってたらなんかみんな付けてるから気になっちゃって、催促したんじゃないからね。」


「女の子なら当たり前だよ、んじゃもう一つ聞くけど、月イチのアレはどうしてるの?」


「ん~アレの時は下着に布を多めに巻いて、赤ちゃんのオムツみたいにするか、家で大人しくしてる」


 これは生理用品も作らねば、そんなんじゃ蒸れて細菌が入って病気になる。はぁ~やる事多いなぁ、でもあんまり後回しにして良い問題でもないから、女性の為に私はやるよっ!


 お風呂上がりに下着の付け方をレクチャー、寄せて上げたらメルティに谷間が出来たって喜んでた、寝る時は外した方が楽だとも教えたけど、この子このまま寝そうね。


 その後もメルティとの女子トークが盛り上がり、楽しい夜だった。


 それぞれの部屋に行きやっと私の時間だ、工房へ!レッツものづくり!

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