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首の女  作者: ツヨシ
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「おい、例の写真、ネットでバズってるぞ」

「ええ、こんなにうけるとは思わなかったわ」

「いやいや、削除すると言ったのに」

「いいじゃない。うけてるから」

「うけてるから、まずいんだよ」

「なんで?」

俺の彼女はネット大好きなくせに、ネットの怖さをまるでわかっていないのだ。

俺がそう説明したが、やっぱりわかってもらえない。

バカかこいつは。

「ああっ、もういいよ!」

そう言って、俺は電話を切った。


その翌日のことだ。

そのとき俺は、パソコンでネットを見ていた。

例の写真はまだ、ネット上で話題になっていた。

――うーん、まだトレンドに乗っているなあ。

その時見えた。

パソコンの画面上の先、部屋の壁からなにかが飛び出しているのだ。

――なんだあ?

最初、それがなんなのかがわからなかった。

見ていると、それは壁から徐々に出てきている。

そして気づいた。

それはあの写真に写っていた女の首だったのだ。

――ひえっ!

俺は驚きのあまりに腰が抜け、椅子から動けなくなった。

腰が抜けるなんて、生まれて初めてだった。

本当に一ミリも動けない。

そうするうちに首は壁から完全に出て来て、ゆっくりと俺の方に向かってきたのだ。

――ひいいいいいいっ!

首は俺の方に近づいてきたが、俺のことは全く見ていなかった。

首が見ていたのはパソコンだった。

そして首はパソコンの画面の中に、すっと消えた。

――なんだいまのは。

なにがなんだかわからない。

わかったのは、山で撮られた女の首が、とんでもないことに、俺の部屋に来たと言うことだ。

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