面倒事
これから少しずつ文を長くしていきます。
「なんてこった。」
俺は今、非常に困っている。とてつもなく困っている。
なぜならこの森が深すぎて出ようにも抜け道が見当たらないからだ。
バカだった。本当にバカだった。
ここは異世界。何があるか分からない。
夜になったらマズイと思って歩き回っていたら、起きた場所すら分からなくなっていた。
マズイ…
そんな状況の中、
「ねえ、いい草があるよ~。」
香は何か役に立つ薬草とかを探してくれてている。
備えあれば患いなしって言うし。
薬草を見つけては自前のかばんに入れていく。
どうやっていいか悪いか見分けているのか聞くと、
香曰くいい植物には特徴があるらしい。
本当なのだろうか?
まあ、今は信じることにする。
そして湊は手のひらサイズの石で木の枝を器用に切り取っている。
君たち環境適応力強くない?
そして今、俺はすることがない。何かしたり、手伝おうにも俺には足を引っ張てしまうだけだ。
本当に情けない…
そんな時だ、
「お前ら‼」
ゴツい。タフそうな男が現れた。しかも突然キレたぞ。
「はい~」
香が返事をする。いつも見ている表情で。
すると男は屈強な顔で俺たちを睨み付け、
「時間がない。お前らのうち誰かが犯人だと分かっているのだ、
さっさと白状しろ‼」
は? さっきから何を言っているのだろう?全く分からない。
「あ、あの~」
香が対話を試みる。
「なんだ?さてはお前だな?」
そう言って男は紙を出し、
「特徴が似ているな。ふむふむ。」
話が通じない。 それに湊は未だに木の枝を切り取っている。
ピンチだ。香を助けよう。
俺も話そうとしたその時だった。
男が香をつかみ、
「今からこいつを村に連れていく。一緒にいたお前らもだ。」
「「え?」」
香も俺も全く理解できなかった。湊は何が起きたかすら気づいていない。すごい集中力だ。
あいつがああなると人の話を聞こうともしなくなる。面倒だ。
「お前もだぞ‼」
湊もつかまれた。湊が抵抗を始める。
抵抗している。うん?気絶した。抵抗仕様がない。
このおっさん見た目以上に強い。
そう思った瞬間あっという間に俺も捕まった。
あれぇ?
俺たち、何かした?




