2-31 トップチーム
盾を背中に装着したラムザが腰に手を当て、熱心にヨーヨーたちへと語り掛けている。
ヨーヨーとサーシャもその前に直立し、その雰囲気はまさに教師と生徒といったところ。
「いいか、気配の消し方ってのは実はそう難しいもんじゃあねぇ。1つ1つは、な。それらを無意識にやりながら、完璧にこなすってのが難しいんだ」
そう言ってラムザは、抜き足差し足という言葉がぴったりの動きで歩いて見せる。
「まず歩き方だ。ポイントは足先からの着地、できれば足の外側から静かに着地、だな。あと、地面を蹴らないように注意しろ。踵を着けないのが一番分かりやすいかもな」
「こう、か?」
「まあ、ぎこちないがいいだろう。足に負担にならないようにしながら、音を出さない塩梅は自分で確かめておけ。今日はそこに意識しながら野営地に向かうぞ」
「歩き方以外は?」
「色々あるが、まぁ追々だ。とりあえず今日はそう急がなくても良いだろう?森を通って色々知識面を教えてやるよ」
「了解」
ラムザを最後尾にして、俺、サーシャの順に森に入る。
なんてことはない動作なのだが、続けていると今まで使っていなかった筋肉を使うのか、足が攣りそうになって困る。
街道とは違い、全く整地されていない地面にも苦闘しながら歩みを進めていると、ラムザからダメ出しが出る。
「おら、足にばかり意識を取られるんじゃねーぞ。身体に向ける意識は最低限で、常に外に注意を向けろ」
当然のことなのだが、慣れない歩き方をしているとその当然のことが難しい。
「……右前、見えるか? ああいう枝が折れていたりするのが、典型的なサインだ。何かいるってな」
「はい」
サーシャは分かったらしい。俺には言われてから注目しても良く分からん。……あの辺か?
「他所の狩人ならその一帯の動物や魔物を把握して、枝の折り方、足跡、フンとか残留物で識別して、状態まで推測するもんらしいけどな。ここではそう通用しねぇ」
「何故?」
「一か所に居る可能性のある魔物が、多すぎんだよ。しかも不定期に変化するから手に負えねぇ。それでも情報を更新し続けて対処する奴もいるらしいが、俺には無理だ、教えらんねぇ」
「じゃあ、現役時代はどうしていたんだ?」
「そんなもん、危険な魔物だけ常に調べて、後は出たとこ勝負だよ。その日に組んだパーティにそっちに明るい奴が居れば、楽できたがな」
「なるほど……」
「あとはそうだな、何つってもここは魔物狩りの聖地で、魔物の天国だからよ。狩りをするだけなら、楽な方法もある。わざと騒ぐんだよ」
「で、あっちから寄ってくるのを待つ?」
「そうだ。バカみたいな方法だが、バカに出来ねぇぜ。魔物が近くにいて、自分たちに有利なフィールドを作り上げてから、そこで狩りまくるわけだ。探す手間も省けるし、当たると儲けは大きい」
「やっているパーティは結構いるもんなのか?」
「と、思うぜ。俺の体感だと、臨時で入ったパーティでも3分の1はやってたな。そういう時の注意点としては、囲まれねぇように注意しろってとこだな」
「どうしろと?」
「知らねぇよ。色々ノウハウもあんのかもしれねぇが……俺が主導でやることはなかったからな。地形を利用して後ろの安全を確保してたパーティは覚えてるかな」
「なるほど。だが少人数の俺たちだとやり辛いやり方かもな……」
「あー、そうかもな。まぁパーティ組んだら考えてみな」
ふと、交代で前を歩いていたサーシャの足が止まる。
「どうした?」
「前方、何か動きましたね……猛獣系の魔物と思います」
「どきな」
ラムザが前に出てきて、盾を構える。
こちらも魔導剣を構えて、気配察知の反応に集中する。
「……いるな、少しずつ近づいてきている」
「ほう、分かんのか」
ラムザが少し感心したように言う。
完全に「気配察知」のスキル頼りの索敵ですけどね。
ガアアァァッ!
こちらが動きを止めたのを好機と見たのか、見破られたことを察したのか、前の草藪からオレンジ色の体毛をした虎のような魔物が飛び出してきた。
「っらぁ!」
ラムザの盾から光が展開し、トンはありそうな魔物の巨体を正面から受け止める。
ピュ、と音がして矢が飛び、その顔を射抜いた。
ハッとして火球で追撃するも、それは飛び退いて回避された。
「なんだ、嬢ちゃんの方が反応が良いじゃねぇか。しっかりしろい!」
「あ、ああ」
ラムザのスキルに気を取られていたなんて言い訳にもならんな。
気合いを入れ直して、魔導剣を握り直す。
魔物は一度藪に隠れ直したようだが、気配察知でおおよその位置は割れている。
そちらに立て続けに土針を放ってやると、奇襲を諦めて姿を現した。
「グルルルル……」
ジグザグに飛ぶようにして接近し、ラムザの脇を通り抜ける。
「チッ」
剣で爪の一撃を受け止め、踏ん張る。
虎はこちらに噛み付く素振りを見せたので、鼻先を火炎放射で炙って怯ませる。
なかなか素早く、大剣サイズだと苦労しそうなので一度手放し、腰の短剣で喉元を突く。
「グルッァァ! ギャ!」
傷は深くなかったが、こちらに気を取られているうちにラムザが尻尾を掴んで投げを打った。
そこにサーシャの矢と、ラムザの剣の追撃が加わり、足元がふら付く。
そのうちに剣を拾い、隙だらけの横腹に一閃。これはクリーンヒット。逃げようとしたところをラムザにまた尻尾を掴まれ、動きを封じられる。
そこからサーシャと2人で攻撃を浴びせ続け、虎っぽい魔物は敢え無く絶命した。
「尻尾掴めるなら、他にもやれることがあったろう」
息を整えながらそう呆れていると、ラムザは楽しそうに笑いながら虎の首元にナイフを入れていた。
「何、お前らに活躍の場を与えてやろうと思ってな。……おう、なかなかの魔石じゃねぇかっ?」
「まったく……」
ラムザが首元から切り出したものを布で血を拭うと、琥珀色をした透明なきれいな石があった。
これがこの魔物の魔石なのだろう。大きさは拳大、なかなかの物だ。
「ま、後で精算するとして、リーダー持っておけや」
「あーはい」
ラムザは雇われの身なので、リーダーは一応俺が務めている。
名ばかりリーダーという感じだが。
「それにしても……お前、その変なヘルメットは脱いだ方がいいんじゃねぇか?流石に周りが見えんだろう」
「いや、これはちょっと特殊でな。魔力を流せば視界は開けているんだ」
「見てくれは悪いが、魔導具ってことか。ならまあ、良いか」
ラムザはあっさりと引き下がる。
こんな、どこから敵が飛び出してくるか分からない場所だからこそ、ヘルメットは被っておきたい気もするしな。
……そういえば拡大機能とかもあったな、コレ。色々試しながら進むとするか。
火を使ったので、周囲に軽く水魔法を撒いてから、道なき道を進む。
あまり美味しくない虎肉を昼飯にしつつ、野営地に着いたのはまだ日の高い時刻であった。
「おー、いるなあ」
草原地帯にあった小さな囲いのあるスペースではなく、がっちりした土壁で囲まれた、ちょっとした軍事拠点という風情の野営地である。
その中に、いくつものテントが張られ、中央に空いたスペースでは何人かの武装した男女が模擬戦を行っている。
周囲に疎らな観戦者がいるが、それほど盛り上がっている感じではなく、鍛錬の延長といった雰囲気だ。
今日だけでなく、いつものように誰かしらが戦っているのだろう。
水は張っていないが堀もあり、入り口に向かう小さな橋を渡ると、魔物狩りギルドの制服を着た女性が立っていた。
「……何か手続きが必要か?」
「初めてですかー?」
女性が振り返ってこちらを見る。後ろからラムザが割り込んできた。
「悪いな、ルーキーの案内中だ」
そういって魔物狩りギルドのカードを差し出す。
「はいはい、3名で宜しい?」
「ああ」
「B-2が空いてますんで、どうぞー」
「テントが2つなんだが」
「えー?ま、5人用の場所ですから何とかなりますよ」
「そうかよ」
入り口で場所の割り当てが決められるらしい。
「魔物狩りギルドに入っていないと使えない場所なのか?」
一応自分のギルドカードを取り出しながら質問する。
「いえ、ギルドが管理を請け負ってますが、ギルド員でなくても使えますよ。リーダーは何らかの身分証明証が必要ですけどね」
「なるほど」
さっきはラムザが代表してギルドカードを出したので、それで足りると。
「管理と言っても、場所の割り当てと犯罪発生時の戦士団への連絡くらいしか行いませんから、各自で貴重品等は管理してくださいね」
「理解した」
各自に任せていたらもめ事が起こるから、お上が少しだけ目を光らせるってところかな?
場所が自動的に割り当てられるのは楽でいい。
「奥に、ギルドの待機場所もあるが、そこで多少の買取りもしてくれるぞ。割安になるが、な」
ラムザはB-2の番号だけで場所に見当がついたらしく、先導しながら色々と説明してくれる。
毛皮や骨といった嵩張るものや、肉などの鮮度が問題になるものは拒否されることもあるとのこと。魔石の類なら買い取ってくれるらしいが、いずれにせよ現地にある現金がなくなると店仕舞いとなるようだ。
予め金を用意しておけばいいのにと思うが、治安の問題もあるのだろう。それほど多くの現金は持ってこないらしい。
それでも、一々タラレスキンドまで戻って売っていた時代に比べれば、格段に便利になったとラムザは言う。
山の下層までしか入り込まないような場合であっても、少し前までは荷物持ちを複数用意するのが常識だったんだとか。
だが野営地に買取所が出来たり、もっと奥の野営地にまで出張する商人がいたりと、最近は戦闘メンバーだけでもなんとかなるようになったとか。もちろん、その分の手間賃は多く取られるわけだが。
そのせいで、一時はタラレスキンドに溢れかえっていた『荷運び人』といったジョブの人たちは、近年仕事にあぶれ気味で腐っている場合が多いのだとか。
時代の流れは無情って奴かねえ。
少し歩いて、B-2と地面の石に彫られた区域に到着する。
左隣のB-1は埋まっているが、右隣のB-3は空いている。大きさは確かに、2人用と1人用のテントをそれぞれ張って少し余るくらいであった。
ただ、飯の煮炊きをするには手狭に感じる。
「調理場があるからな、そっちを使おう」
ラムザの説明によれば、調理場近くには生鮮食品を売る個人業者なんかもいて、逞しく商売しているみたいだ。
「テーバ地方に、野菜作ってるところなんてあるのか?」
「タラレスキンドではそこそこやってるさ。後は、戦士団の駐屯地では作ってるみたいだな。その横流し」
「ほぉーぅ」
戦士団は、自給しないと飢えちゃいますもんね。それは分かるが、横流しって……グレーな品か?
部下に余計に作らせて、高く売って懐に入れている幹部とか居そうだなぁ。
そんな話をしていると、どことなく周囲がガヤガヤと騒々しくなった。
「なんだ?」
「あーこれか? たぶん、どっかの有名パーティでも帰ってきたな」
「ほう」
「見てみるか?」
「……そうだな」
後学のために、活躍している奴らを見てみるのも悪くはない。入り口へと向かう。
入り口付近に近づくと、野次馬のような者たちが遠巻きに入り口を眺めている。
そこに加わり、野次馬することにする。
不揃いの鎧を着た一団が、大きな荷物を抱えるようにしながら入場してくる。
種族も年齢も性別もバラバラ、装備や仕草も戦士団のような統一感はない。
だが注目されている理由は良く分かった。
後ろから付いてくる荷運び人ぽい人たちが、数人で巨大な魔物の死骸を運搬しているのだ。
「ありゃあ、『フルアタッカーズ』だな」
ラムザが、顎を撫でるようにしながら呟く。
「有名なのか?」
「かなりな。トップチームの1つだ」
「ほお」
戦闘要員っぽい人たちは、見たところ金属鎧を着た大柄な男が槍を持ち、背の小さい鬼のような見た目の男?が弓を持っている。大きな盾を持った男、女が1人ずつ。そして目立つのは、ローブを着た大柄な女。手には杖。魔法使いと思われる。
「後ろの奴らが運んでるのは……角竜かよ」
ラムザがまた呟く。
角竜。正式名称は角二足竜。ティラノサウルスっぽい魔物だ。
サザ山の南部を中心に出没し、単純な質量と突進が脅威な難敵である。
デカい。
熱岩熊も人間よりも一回り以上大きい感じで威圧感があったが、角二足竜はさらに数回りくらい大きいように見える。
全部で6人ほどの荷運び人たちがひーこら言いながら運んでいる。
「丸々持ち帰ってきたのか……」
「近くで狩ってここで解体するんじゃなきゃ、そういう依頼なんだろうぜ」
「そういう依頼? 何の目的だ? 剥製にでもする気か」
「ああ、そういう用途もある。あるいは丸々持ってきた方が確実だからってこともある。角竜なんて身体中が何がしかの素材になるからな」
「ふぅーん……金になるのか」
「そりゃあな。この辺で遭う可能性がある竜種と言やぁアレと地竜だが、そっちもそこそこ金になるぞ。角竜ほどじゃねぇがな。だが……俺が手を貸しても、この3人で狩るのは無理ってもんだ。諦めな」
「狩るつもりはないよ。そのうちな。目標って奴だよ、目標」
「竜狩りが目標か。ルーキーらしいじゃねぇか、がっはっは」
ラムザに豪快に笑われているうちに、角二足竜を運ぶ一団は奥へと去っていった。
テント用のスペースとは別に、運んできた獲物を保管する区画があるらしい。
有料だが。
「さてぇ、微妙な時間になっちまったが……どうするぜ? リーダーさんよ」
「今日は訓練といこう。模擬戦でもして、ヘバったらサーシャに座学でも頼む」
「へいへい」
弓使いの基本的な立ち回りとか教えられるらしいからな。
空いた時間で基本的なことを話してもらう。
その前に模擬戦だ。
入ってすぐの広間で戦っている人たちは金を払って場所を占有しているらしく、予約を確認すると1時間後から入れるとのこと。
料金は1時間で銅貨8枚……安い、のかな?
金を払うと、模擬戦用の武具の貸出もある。
長剣サイズの木刀を受け取る。
ラムザは小剣に木の盾。
本物の装備よりは一回り小さな盾を使うようだ。
というか、本来のサイズの盾は置いていなかった。
地面には掠れた白線が引かれており、初期位置が指定されているようだ。
「いつでもいいぜ、かかってきな」
「……」
無言で長剣を突き出し、振り払いを混ぜた突き。
ラムザは余裕の動きで盾を合わせる、その瞬間に軽く身体強化魔法を発動。
ラムザの盾を正面から薙ぐような形になり、弾くことができた。しかし、さすがに体勢を崩すことはできなかったようだ。
「ほお、魔法使いのくせに膂力はあるようだなぁ」
「筋トレしてるからな」
夜にはサーシャとの秘密のトレーニングもしてるからな。
そっちは全然強くなる気配がないけど。
軽口を叩きながら、小剣の届かない逆サイド、向かって右に回り込む。
盾の守り切れない足元や、フェイントを入れて頭も狙ってみるが、読まれているように弾かれる。
「うん、型は悪くねぇな。だが単調すぎる」
「まじかよ……これでもフェイントとか、色々試行錯誤して……んのによっ!」
クルっと身体を回転させて小剣をスライドさせてきたので、全力で飛び退きながらこちらの剣を合わせる。
身体に掠ったが、長剣を当てたおかげで重くは入らなかった。
「ふぅー、身軽だな」
「これくらいできなきゃ、テーバの魔物狩りとは言えねぇぞ」
その後もちょこまかと小技を入れながら崩そうとするが、余裕で対処され続け、時間が経過。
最後はこちらがヘバって終了となった。
「おう、体力はなかなかあるじゃねぇか」
「ぜぇ……ぜぇ……余裕で対処しておい、て……」
「無理に喋るな、休憩してろ。嬢ちゃんも短剣使うんだろう? 盾を使わずに軽く相手してやるぞ」
「お願いします、ラムザ様」
サーシャにも実戦稽古するようなので、脇に下がって息を整える。
完全に遊ばれている形だったな……レベルが違いすぎる気がする。主に技術面での。
崩すとすれば、魔法を使うか、飛び込んで組手に持ち込むか……組手は対処されそうだが。
どっちにせよ、それでは剣術の練習にならなそうなので、却下。勝つのは諦めた。
「ふぅー、学ぶことは多そうだな」
何だかんだで、まだこの世界に転移してきて半年ほどだ。戦い続けてきたので実戦経験はある方だと思うが、この期間で一人前になれると考える方がおかしいか。
きちんと師について学んだわけでもないし。
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次の日からは、実際に山に入っての実習となる。
サザ山ではあらゆるところに魔物がいる、みたいなことを魔物狩りギルドで忠告されたが、まさにその通りであった。
休憩になって木陰で休もうとすると、木の幹がクワッと牙を剥いてツタを絡ませようとしてくる。
きれいな花が咲いているので見ていたら、唾のような毒液を飛ばされた。
ふわふわと浮かぶ綿みたいなものがあるので何だろうと思ったら、空中から魔法を連射された。なんかの魔物の移動手段らしい。
そんなこんなで、狩りの基本を習いながら、帰ってきたら軽く模擬戦もして、息切れまで戦って、3日間。
次の狩りを最後にしようと話し合って、準備する。
最後の最後に、山での野宿を経験し、その流れで帰還するというスケジュールだ。
「気配の消し方は、まだまだ甘いが……まあ、ルーキーにしては戦える方だ。問題ないだろう」
とはラムザの評価。
山に入るだけで精神的に張り詰めてしまう状態では野宿など自殺行為だが、ここ数日でそれなりに余裕をもって戦闘していたから可能だと判断したらしい。
確かに、多少は魔物との戦いに慣れてきた感はあるが、戦っている最中は必死なんだがな……。
今後を考え、野宿の経験もしておくことは必要だということで、異論はない。
B-2に広げっぱなしにしていたテント等を畳み、背負う。ずっしり重い。
「お前ら、2人にしては荷物が多いよなぁ。テントじゃなくて、寝袋にしたらどうだ?」
普段は異空間にしまうものも、ラムザがいるのでリュックに入れていたりするので、いつも以上の重量だ。
ただ、2人用テントだけでも確かに重い。魔物素材でかなり軽く・コンパクトになっているらしいが、戦闘中はとりあえず投げ捨てるのが基本だ。
「雨の日はどうすんだ?」
「そんなもん、その辺にあるモノを使って適当に雨を凌ぐんだよ。不意打ちされたとき、重量はなるべく軽い方が助かるぞ」
「うーん、なるほど」
寝袋サイズなら、頑張れば異空間に入るかも。
そうすれば、手ぶらで探索が叶う。まあ、この案件は少し考えておこう。





